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知らなかった…「ブドウ」に多く含まれている“意外な栄養素”とは【管理栄養士が解説】

  • 2025.9.4
ブドウに豊富に含まれている栄養素とは?
ブドウに豊富に含まれている栄養素とは?

夏から秋にかけて、スーパーでよく見掛ける果物の一つがブドウです。ブドウ狩りやワイナリーなど、産地では観光資源としても活用されています。ブドウにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。食べる前にブドウをよく洗った方がよいのかや、ブドウの栄養素を効率的に摂取する方法などについて、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。

皮にポリフェノールが多く含まれている

Q.そもそも、シャインマスカットや巨峰などのブドウにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。

松田さん「シャインマスカットや巨峰といった大粒のブドウには、100グラム当たり約18ミリグラムのビタミンCが含まれています。これは平均的なレモン1個分に含まれる量の約2倍で『そんなに酸っぱくないのに』と意外に思う人は多いかもしれません。

また、意外という点では糖質の量も、甘いイメージが強いバナナに比べて3倍(同重量の場合)ほどあります。食物繊維やカリウム、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEなども多く含まれていますね。甘く栄養満点で、カカオやワインなどの抗酸化作用で知られるポリフェノールも含まれているので、朝食向きのフルーツでもあると思います」

Q.ブドウを食べるときは水で洗った方がよいのでしょうか。それとも、洗うのはNGなのでしょうか。

松田さん「どんな野菜や果物にも言えますが、見えない、もしくは見えづらい土ぼこりや細菌、農薬を落とす観点から、基本的には洗った方がいいですね。

ブドウの場合は、果樹園で虫よけなどの農薬を使うことはよくありますし、それでも虫が付いてしまうことも多いそうです。もちろん出荷の過程である程度管理されてはいると思いますが、念のため洗った方がいいという話を農家からも聞いたことがあります」

Q.ブドウの栄養素を効率的に摂取する方法について、教えてください。冷蔵ではなく冷凍してから食べても問題はないのでしょうか。

松田さん「栄養素に関する回答でワインについて少し触れましたが、ブドウの栄養素、特にポリフェノールは皮に多く含まれています。そのため、皮ごと醸造するワインはもちろん、お酒を飲まない人や飲めない人であればレーズンとか、丸ごと絞った100%ジュースなどを摂取するのが効率的だと思います。シャインマスカットに代表される、一部の種なしブドウの品種であれば、皮ごと食べやすいですね。

『冷蔵、冷凍のどちらがいいか』という質問については、ブドウは冷凍しても栄養素は壊れないとされています。そのため、皮ごと食べづらいブドウの場合は冷凍保存しておき、ジュースにするのも一つの手かもしれません。

ちなみに、巨峰のように濃い黒色の源はブルーベリーやナスにも含まれる『アントシアニン』という色素で、フラボノイド系ポリフェノールの一種です。それに対してシャインマスカットのような白ブドウは色素が薄いですが、神経などをつくる『葉酸』が多く含まれています。黒ブドウのジュースから栄養を取りたい場合は、色が濃く果実感の強いものを選ぶのがいいかもしれません」

オトナンサー編集部

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