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これどうやって計算するか覚えてる?「0.9+5.4÷0.6」→正しく計算できる?

  • 2025.12.14
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小学校のとき、宿題で、テストで何回も練習した小数の計算ですが、いざ社会に出てみると案外使わなかったりします。

大人になった今、小数の問題を正しく計算する自信があなたにはあるでしょうか?

一度、今の計算能力を試してみてください。

問題

次の計算をしなさい。
0.9+5.4÷0.6

解答

正解は、「9.9」です。

スムーズに計算を進められたでしょうか?

次の「ポイント」では、小数の割り算の計算ルールを復習しつつ、この問題の正しい計算過程を確認していきます。ぜひ、ご覧ください。

ポイント

この問題のポイントは、「割る数を整数にしてから計算すること」です。

まずは、この式、先頭の足し算ではなく、割り算から計算することに注意してくださいこれは、計算順序のルールで「掛け算・割り算は足し算・引き算よりも先に計算する」と決まっているからです。

0.9+5.4÷0.6

5.4÷0.6のように割る数が小数の割り算は「割る数が整数になるまで位を上げて計算」します。

今回の問題でいえば、0.6を6にして計算するのです。このとき、割られる数の位も同じだけ上げて計算します。

0.9+5.4÷0.6
=0.9+54÷6←0.6の位を一つ上げると同時に5.4の位も一つ上げる

このように変形すると、イコール関係が崩れません。あとは、整数の割り算として普通に計算すればOKです。

0.9+54÷6
=0.9+9

9は9.0のことです。足し算では小数点の位置をそろえて各桁どうしを足せばよいので、答えは9.9になります。

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0.9+9
=9.9

小数の割り算の仕組み

小数で割る計算では、割る数、割られる数の位を同じだけ上げて計算をしました。しかし、5.4÷0.6と54÷6は見た目がかなり違います。同じ式として計算してもよいものなのでしょうか?

このような疑問を持った人は、割り算を一度分数にしてみてください。a÷bはa/bという分数に直せますから、5.4÷0.6=5.4/0.6が成り立ちます。

5.4÷0.6
=5.4/0.6

さて、位を一つ上げることは、計算でいえば10を掛けることです。

分数は、分子と分母に同じ数を掛けても大きさが変わりませんから、分子と分母に10を掛けてもイコール関係は崩れません。この分数を再び割り算の形に戻すと、54÷6の式が現れますよ。

5.4/0.6
=(5.4×10)/(0.6×10)←分子と分母に10を掛けて位を一つ上げる(分数の大きさは変わらない)
=54/6
=54÷6

これで、5.4÷0.6=54÷6となる理由が分かったのではないでしょうか。

まとめ

小数で割るタイプの割り算では、割る数を整数にしてから計算します。

割る数を整数にするためには、位を上げる必要があります。このとき、割られる数の位も上げてから計算をします。割られる数、割る数どちらも同じだけ位を上げれば、割り算の結果は元の式と変わらなくなります。

また、小数の足し算では、小数点の位置をそろえて各桁を足せばOKです。

「小数の計算ルールを思い出してきた」という人は、小数の引き算や掛け算にもチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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