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「お前は立っとれ!金は払わん」結婚式で怒鳴られ続けたプランナー。式翌日、目の前に置かれた“大金”のワケ

  • 2025.11.21
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出典:photoAC(写真はイメージです)

こんにちは、元ウエディングプランナーのyukimaruです。

結婚は、新婚夫婦2人だけのものではなく、家と家とのつながりでもあります。

昨今でも地方では、ご両親が結婚式費用を工面し、打ち合わせの主体になるケースも少なくありません。

そこで今回は、私が新人プランナーだった頃に担当させていただいた、今でも忘れられない新郎父親とのエピソードを紹介していきます。

初めての両親打ち合わせで仰天!新人プランナーの試練

結婚式に対するご両親の関わり方は、地域やご家庭によって本当に様々です。

私が新人プランナーとして赴任した地域では特に、ご両親が結婚式費用を工面し、打ち合わせの主体となるケースが多くありました。

当時、まだ5件ほどしか担当をしていない新米でしたが、それなりにお客様との関係も作れ、信頼も得られていると少しずつ自信がわいてきた頃でした。

新しい夫婦と初めての打ち合わせ、関係づくりもできて、両親に担当になる旨の電話をしました。

新婦両親とは、スムーズに挨拶も完了。しかし、新郎父との電話で私は出鼻をくじかれました。

まず、電話をしてきた時刻に「こっちは商売やっとんじゃ!こんな時間に電話してくる常識知らずが!」と電話を切られ、冷や汗をかきました。

新郎新婦の2回目の打ち合わせ。なんと、新郎父が同席…かと思いきや、

「先日電話で失礼しときながら、謝罪にも来ない、そもそも、結婚式という大金を使うのに、電話一本とはどういうことじゃ」と他のお客様にも聞こえる大声で怒鳴られ、そのままお父さんは帰ってしまいました。

新郎新婦は「あんな人なんで…」の一言。

何をやっても叱責ばかりで心が折れそうに…

この大声が事務所内にも届いていたため、現状を支配人に報告しました。

その後、支配人と一緒に早速自宅に訪問することに。

まず謝罪しようとしたところ、新郎父は「かけて」と椅子を出してくださったので、かけようとしたら、

「お前は立っとれ!」とまた叱責されてしまいます。

その後、新郎父から支配人に対し、冠婚葬祭を扱う者の勉強不足、常識不足、商売人の家に対する配慮不足など様々な点が伝えられ、私たちは自宅を後にしました。

その後の打ち合わせでも、手紙の文字、封書の種類、歩き方、言葉遣いなどをその都度指摘され、新人の私は心が折れそうになっていました。

新郎父は最終的に「結婚式に満足せんやったら、一銭も払う気ないからな!」とおっしゃいました。

いよいよ結婚式当日!ヒヤヒヤと緊張の連続

そして、なんとか迎えた結婚式当日。

滞りなく進んでいくものの、何度も新郎父と披露宴最中に目が合い、私はそのたびに冷や汗をかいていました。

でも、目の前の新郎新婦に最高の結婚式を提供したいという一心で、会場内を走り回っていました。

今日がこの結婚式だと知っている同僚、支配人たちも手伝いに入ってくれて、心強さも感じていました。

ところが、「ガシャン」。

サービススタッフが会場内で皿を割ってしまい、司会者が謝罪のコメントを述べる中、私は新郎父のもとへ駆け寄り謝罪しました。

すると、「わざとではないこと、仕方がない」と言われました。

その言葉の柔らかさに「あれ?」と感じながらも、とりあえず目の前の結婚式を無事執り行うことだけに集中しました。

小さなトラブルはあったものの、無事披露宴を終え、挨拶しにいこうとすると、すでに新郎父は帰宅されていました。

しかし、私はどうしても気になり、次の日に自宅に訪問したのです。

プランナーとして最初の成長

訪問した際、まず今度は椅子に座らせていただきました。

そして、目の前に大金を置かれ、

「うちは商売人、振り込みなんぞせん!現金で払うから持っていけ」

そう、お支払いをいただけるということに、私は涙を流してしまいました。

「客の前で涙を見せるのはプロではない!」

また叱られましたが、言い方が以前と違い、非常に柔らかいものでした。

「満足してない部分や、ミスや小さいことはいろいろあった。でも、お前が、こんな怖い父親から逃げずに、最後まで向き合って結婚式を作ってくれた、その思いは伝わっている。それに対してお金を払う。これからも勉強し続けろ」

言葉遣いは怖いままですが、明らかに優しい目つきで、諭してくださいました。

そして、その後も、いとこや兄弟姉妹、次々と新郎新婦を式場に紹介してくださり、私をプランナーにと指名をいただいたのです。

まず結婚式のプランニングの前に、人として成長しなければいけないことを痛感させられ、お父様のおかげで、プランナーとして一番大切なことを教わった気がします。

今でもこのお父様のことを忘れられず、そして後輩プランナーたちにも、まず最初に、「人としての礼儀や作法」などを伝えるようになりました。

同時に、ピンチはチャンス!逃げないで向かっていくということも学ばせてもらいました。


ライター:yukimaru
大学卒業後、フリーターを経てウェディング上場大手の会社に入社。ウエディングプランナーを10年経験し、その後、支配人を5年、エリアマネージャーとして全国の店舗の管理する活動。現在は、Webライターとして活動。ウエディングプランナーから培った「人を想う気持ち」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。


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