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『なぜか気持ちが伝わらない人』が無意識に使っている…“逆効果なNGワード”とは?【プロが解説】

  • 2025.9.21
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

「いつも『ありがとうございます』『すみません』って言ってるのに、なんだか気持ちが伝わらない…」そんな悩みを抱えたことはありませんか?実は、感謝や謝罪の場面でよく使うこの2つの言葉以上に、無意識のうちに使ってしまい、逆に誤解や不快感を生む「NGワード」が存在するんです。

本記事では、なぜか気持ちが伝わらない人が無意識に使ってしまいがちなNGワードの正体と、その背景にある心理をわかりやすく解説します。

無意識の「逆効果ワード」の正体とは

「ありがとうございます」や「すみません」といった定番ワードは、確かに礼儀正しく気持ちを表す言葉ですが、これだけでは心からの誠意は伝わりにくいのも事実です。さらに言えば、多くの人が無意識に使ってしまい、気持ちの伝達を妨げる言葉があることを知っていますか?例えば「でも」「しかし」「正直」「一応」などの言葉です。

これらの言葉は一見無害に見えます。ですが実際には、本音や真意とは逆の印象を与えてしまうことが多いのです。こうした語句は話の流れを遮断したり、否定や疑念を感じさせるトリガーになるため、「ありがとう」や「ごめんなさい」と言っていても心の距離が縮まらない原因になるとされています。

例えばビジネスシーンで「ありがとうございます。しかし〜」と切り出すと、相手は「感謝の気持ちはあるけど、それを打ち消す何かが続くのかな?」と無意識に構えてしまいます。このような言葉遣いは、せっかくの好意や謝罪も相手の耳には「受け入れていない」「本音じゃない」と受け取られやすいのです。

使いやすさが生む『NGワード』とプロが教える工夫とは

では、なぜこのような逆効果な言葉が日常で多用されてしまうのでしょうか?それにはいくつかの心理的な理由や文化的背景があります。

まず「でも」「しかし」という逆説の接続詞は、相手の話を受け入れつつも自分の意見を主張したい時に便利でついクセのように使いがちです。このため本人は「一見話を否定しているようだけど、別の視点も伝えたい」という意図で使っていますが、相手には否定的な印象が強く残ってしまうのです。

「正直に言うと」や「一応」は、気持ちを和らげるクッション言葉として使われます。ですが逆に「本音は別にあるのでは?」と疑われることもあります。こうした言葉は、「本心を隠している」「警戒している」というサインになり、結果的に信頼関係の構築を妨げてしまいます。

特に日本人には「場を乱さない」「和を大事にする」という文化的な価値観があり、ストレートに感情や本音を伝えにくい傾向があります。そのため無意識にこうした“和らげる言葉”を多用しがちですが、気持ちをストレートに受け取ってもらうには逆効果だと心得る必要があります。

ここでプロが勧める言葉遣いの工夫ポイントをご紹介しましょう。

  • ストレートに伝える:「ありがとうございます」「すみません」の言葉は簡潔でシンプルなまま伝える方が誠実に響きます。余計な修飾語や逆説は控えましょう。
  • 肯定的な言い回しを意識する:「でも」や「しかし」を疑問や提案の形に変えるなど、相手の意見を否定しない表現に置き換えましょう。例えば「そうですね。それと…」 「ありがとうございます。加えて…」などです。
  • 言葉以外のコミュニケーションにも注目する:表情や声のトーン、姿勢なども気持ちの伝達に大きく影響します。笑顔で感謝の気持ちを伝えるだけでも相手の受け取り方は変わります。
  • 確認の時間を設ける:気持ちが伝わっているか相手の反応を意識し、わかりにくそうなら言葉を変えたり補足をする心掛けが重要です。

こうした工夫で、ただ形だけで伝わる感謝や謝罪から、心に響くコミュニケーションへと変化するでしょう。

「言葉の力」で気持ちを鮮明に伝えよう

今回ご紹介したように、「ありがとうございます」「すみません」だけが気持ちを伝える言葉の全てではありません。むしろ、無意識に多用してしまう“逆効果ワード”が気持ちの受け取り手に誤解や距離感を生むこともあるのです。言葉はただの「表現手段」ですが、その選び方や使い方次第で、相手に与える印象は大きく変わります。

日常の何気ない会話にこそ、相手を思いやる気持ちと少しの工夫が必要です。相手の心に届くコミュニケーションを目指して、まずは自分の言葉遣いを見直してみてはいかがでしょうか?


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。