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さらば「6時間縛り」のカーシェア。タイムズカーが仕掛ける“20kmの壁”を、歴17年21社利用のマニアが解き明かす

  • 2025.9.24
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

近年、生活に欠かせない移動手段のひとつとして定着したカーシェアリング。短時間の利用から旅行や出張まで幅広く活用され、特に都市部では「車を持たない選択」を後押しする存在になっています。

そんな中、カーシェア最大手「タイムズカー」の料金改定をめぐり、SNSでは「これはきつい」「客層を限定しようとしていて良いのでは?」などと話題になっています。

タイムズカーは2025年9月8日、12月1日より距離料金およびタイムズカープログラムの改定を行うことを発表しました。主な変更点は、距離料金の課金条件が「6時間を超える利用時」から「走行距離20Kmを超えた場合」に変更されること。利用時間にかかわらず20Kmを超えた走行距離に対して1Kmあたり20円が課金されます。

また、ステージ3・4会員が享受していた上位車種の時間料金割引特典(全車両をベーシック料金で利用可能など)が廃止される一方、ステージ3会員にも距離料金から最大300円割引の新特典が設けられます。

参考:2025年12月1日距離料金およびタイムズカープログラムの改定について(タイムズカー)https://share.timescar.jp/news/2025/0908/1569.html

そんなタイムズカーの料金改定について、日頃からタイムズカーを含むカーシェアリング21社を利用している、カーシェアリング歴17年のカーシェアマニア(@carsharemania)さんに詳しくお話をお伺いしました。

カーシェア歴17年のマニアが語るリアル

---今回のタイムズカー値上げについて、さまざまな声がありますが、多くのカーシェアリングサービスを利用されてきたカーシェアマニアさんならではの視点から、所感や分析をお聞かせいただけると幸いです。

まず、今回の改定は、6年前にも距離料金に関する改定があったことから見ても、定期的な料金体系の見直しの一環と考えています。
会社の公式見解でも「不公平感の是正」という説明がされていますし、会員数や利用スタイルの多様化に合わせた時代的な見直しという面もあるのでしょう。

今回の大きな改定のひとつは、距離料金の仕組み変更です。

これまでは6時間を境に料金が大きく跳ね上がる構造があり、この価格差の急激な変化を緩和するという表向きの狙いは妥当だと思います。

一方で、私の推測を含む見解ですが、走行距離を抑えて事故リスクを下げる狙いもあると考えています。特に、6時間ギリギリで長距離を急いで走る、いわゆる「珍走的利用」を抑制したいという意図があるのではないかと感じます。

ただし、北海道など日常的な移動でも長距離になりやすい地域では影響が大きいと思います。

さらに、「休日の長時間予約を増やす狙いもあるのでは」とも考えています。

今回の改定では、従来の方式を廃止し、新たに20kmまでの減免(ステージ4では70kmまで)を導入し、6時間を超える場合は400円相当の値引きになるケースもあります。

そのため、一律に利用者が不利になるわけではありません

---距離料金を改定することでさまざまな影響、効果がありそうですね。

もうひとつの大きな改定は、ステージ4会員が全車両を同料金で利用できた特典の廃止です。個人的には、この特典がなくなるのはかなり痛いです。

会社の公式発表からは意図がやや読み取りにくいですが、単純にこれまでが安すぎたとも感じます。たとえばアルファードがヤリスと同じ料金というのは、冷静に考えれば不自然ですし、上位車種は地域による偏在も大きいため、今後は料金以外の不公平感をなくすために、車両配置などエリア面での改善もあるのではと思います。

世間の反応は…

---SNSでも大きな反響がありましたが、どのように思われましたか?

世間の反応としては、6年前の改定時と同様に、価格に敏感な若年層を中心に強い反発が見られました。特にネガティブな話題に反射的に反応しやすいX(Twitter)では炎上状態になっています。

一方で、株価は大幅に上昇しており、投資家や株主からは収益性向上として歓迎されていると見ています。

今回の改定は一律値上げではなく、通常の使い方であれば影響は限定的で、北海道など一部の長距離地域を除けば大きな負担増にはならないと考えています。

昨今のさまざまな業種に見られる値上げの流れの一環として理解する利用者も多いと思います。

また、大手各社はこれまで横並びで料金体系を似せてきた傾向があり、今回タイムズカーが直面した問題や燃料費高騰といった要因は他社にも共通するため、今後は他社も追随する可能性があると考えています。

今後の利用について

---今回の料金改定を受けて、ご自身のタイムズカー使用に影響は出そうでしょうか?

私はカーシェアを日常的に利用していますが、普段の使い方は「6時間以内・近距離」が中心なので、今回の距離料金改定による影響はほとんどありません。

ステージ4特典で上位車種をベーシック料金で利用できた制度がなくなるのは少し残念ではありますが、それは全員共通の変更ですし、そのぶん休日など混雑時でも「少し高いけれど空いている車両」が出てくるようになるかもしれません。

今後は、費用を抑えたい場合には使い方を工夫する必要があると感じています。

たとえば長距離ドライブの際は走行ルートを考えて距離を抑える、場合によっては他社カーシェアやレンタカーも検討する、上位車種を選ぶときは用途をよく考えて選ぶなど、状況に応じた選び方が求められるようになると思います。

カーシェアリングの魅力とは?

---カーシェアリング21社を利用されている理由や利用ペースなどを教えていただけると幸いです。

もともと車の運転が好きで、職業柄ITや新しいものにも関心が強かったことから、さまざまな車を手元の端末(当時は携帯電話)でいつでも手軽に借りられるカーシェアという仕組みに強く惹かれ、のめり込むようになりました。

普段は、目的・距離・時間・場所によって最適な会社が毎回違うため、複数のカーシェアに登録しておくことで柔軟に選べるようにしています。

1社に絞ってしまうと予約が埋まっているときに選択肢がなくなってしまうという問題もあるので、2〜3社を併用している人は実際に多いと思います。

カーシェアは携帯電話のような契約の縛りがほとんどなく、気軽に複数契約できるのも魅力のひとつです。

---どのように使い分けていらっしゃいますか?

私の場合はマニアということもあり、地域限定・ニッチな会社も多く利用しています。

特定の地域ではそこしか選択肢がないケースもありますし、新規参入や珍しい運営形態(公用車カーシェア・EV専用など)を「研究・観察」する意味でも積極的に試しています

また、災害・水害などで車を失った被災地を支援するカーシェアも各地で活躍しており、そうした取り組みにも注目していて、機会があればぜひ参加してみたいと考えています。

---カーシェアマニアさんの言葉から、カーシェアの奥深さと広がりが感じられますね。ありがとうございました!

望まれるカーシェアリングの発展

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出典:Photo AC ※画像はイメージです

駐車場代、保険料、車検費用といった維持費を気にすることなく、コンパクトカーから高級車まで多彩な車種を用途に応じて選べる「カーシェアリング」の自由度は、大きな魅力です。

さらに、カーシェアマニアさんが語ったように、複数のサービスを組み合わせることで選択肢は無限に広がります。地域特化型サービスやEV専用サービス、災害支援カーシェアなど、多様な取り組みが全国で展開されており、単なる移動手段を超えた社会インフラとしての役割も果たしているといえるでしょう。

日常生活に欠かせない移動手段だからこそ、料金改定のニュースは強い関心を集めます。利用者の立場からも業界の流れを理解し、賢く使いこなしていきたいですね。

取材協力:カーシェアマニア(@carsharemania)さん


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