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これどうやって計算するか覚えてる?「1/18と1/42」→通分できる?

  • 2025.10.2
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通分には「最小公倍数を求める」という過程が含まれています。

最小公倍数はすぐに見つからないこともありますので、学生時代は通分にてこずった覚えがある人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、楽に通分ができるようになる方法をご紹介します。

問題

次の二つの分数を通分しなさい。
1/18と1/42

解答

正解は、「7/126と3/126」です。

分母がかなり大きくなりましたが、この共通分母を簡単に求めるにはどうしたらよいのでしょうか。

次の「ポイント」で、やり方を確認してみましょう。

ポイント

少し大きな数の通分をするときのポイントは、「同じ数で割ってみること」です。

まず、通分と最小公倍数の関係について確認しておきましょう。

通分とは「複数の分数の分母を(分数の大きさを変えないで)同じ数にすること」です。

分数では、分子と分母に同じ数を掛けても大きさは変わりません。この性質を利用して、分子と分母に何らかの数を掛け、分母を同じ数に変えていくのが通分です。

また通分の際、共通分母は「複数の分数の分母の最小公倍数にする」のが一般的です。最小公倍数に分母をそろえ、扱う数をできるだけ小さくすることで、後々の計算を楽にできるからです。

例えば、1/2と1/5の通分は次のようにします。

2と5の最小公倍数は10

1/2=(1×5)/(2×5)=5/10
1/5=(1×2)/(5×2)=2/10

最小公倍数の10が分母になるように、分子と分母に同じ数を掛けて通分をしていますね。

しかし、今回の問題の分数の分母は「18と42」です。2と5のように最小公倍数がすぐに見つかる数ではありません。

こんな時使えるのが「連除法」です。

連除法は、複数の数を同じ数で割っていき、最小公倍数を見つけるという方法です。最後に今までに割った数と割り算の答えをすべて掛け合わせると、最小公倍数になります。

では、実際に、連除法を使って18と42の最小公倍数を求めてみましょう。

まず18と42を同時に3で割ります(連除法では、以下の画像のように割り算を反対にしたような形で計算を行います)。

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答えの6と14をさらに同じ2で割ります。

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3と7を共通に割り切る数はないので、割り算はここでおしまいです。

最後に、割った数の3と2、答えの3と7をすべて掛け合わせます。

3×2×3×7=126

これが18と42の最小公倍数です。

あとは、この126が共通分母になるように、1/18と1/42の分子・分母に数を掛けていきます。

18と42の最小公倍数は126

1/18=(1×7)/(18×7)=7/126
1/42=(1×3)/(42×3)=3/126

これで通分完了です!

まとめ

今回は、最小公倍数を効率的に求められる連除法について紹介しました。

連除法では、まず、複数の数を同じ数で割っていきます。最後に割り算の答えと割った数をすべて掛け合わせると、最小公倍数が求められます。

連除法を使うとシンプルな割り算を繰り返すだけで最小公倍数が分かります。分母が大きな数どうしの通分では特に役立つでしょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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