1. トップ
  2. これどうやって計算するか覚えてる?「1/18と1/24」→通分できる?

これどうやって計算するか覚えてる?「1/18と1/24」→通分できる?

  • 2025.9.4
undefined

分数の計算で欠かせないのが「通分」です。

分数の足し算や引き算では「通分」ができないと、計算が進みません。

今回は、「少し大きな数を分母に持つ分数の通分」を効率的に行う方法を紹介しますよ。

問題

次の二つの分数を通分しなさい。
1/18と1/24

解答

正解は、「4/72と3/72」です。

分母をどんな数に統一すればよいか、悩んでしまうとなかなか先に進めません。

次の「ポイント」では、通分の基本と72という共通分母の見つけ方を詳しく紹介していきます。

ポイント

この問題のポイントは、「18と24の最小公倍数を見つける方法」です。

まず、通分とは何かを確認しておきましょう。

通分...分母の異なる複数の分数の分母を同じ数にすること(分数自体の大きさは変えない)

例えば、1/4と1/6を通分するときは、次のようにします。

4と6の倍数の中で共通する最小の数(最小公倍数)は12

1/4の分母を12にするため、分子と分母に3を掛ける→(1×3)/(4×3)=3/12
1/6の分母を12にするため、分子と分母に2を掛ける→(1×2)/(6×2)=2/12

4と6の倍数の中で共通する数には、24や48などもあるのですが、分数に使われる数が大きくなると計算がしづらくなります。よって、通常、通分では分母を「最小公倍数」にそろえます。

「複数の分母の最小公倍数を見つける→分母をそろえる計算をする」というのが、通分の基本的な流れです。

さて、今回は1/18と1/24を通分します。

18の倍数と24の倍数を書き並べていけばいつかは最小公倍数が見つかりますが、もっと効率的に最小公倍数を発見する方法があります。

それが、「連除法」です。

連除法は複数の数を素数(1と自分自身でしか割れない数※ただし1を除く)で同時に割りながら、最小公倍数を探すという方法です。

では、実際に連除法で18と24の最小公倍数を求めてみましょう。

まず、18と24を書き並べます。この二つは2で割れるので、2で同時に割ります(割り算の筆算を逆にしたような形で割っていくのがポイントです)。

undefined

9と12という結果が出ました。次に3で同時に割ります。

undefined

3と4という結果が出ました。3と4を共通に割り切る素数は見つからないので、計算はここで終了です。

最後に、最終的な答えと割った数をすべて掛け合わせます。

undefined
2×3×3×4=72

これが18と24の最小公倍数になります。

後は分母が72になるように、分子と分母に適した数を掛ければ、通分が完了します。

最小公倍数は72
1/18の分母を72にするため、分子と分母に4を掛ける→(1×4)/(18×4)=4/72
1/24の分母を72にするため、分子と分母に3を掛ける→(1×3)/(24×3)=3/72

これで答えが出ましたね。

まとめ

通分では通常分母どうしの最小公倍数に分母をそろえるものですが、この「最小公倍数」がすぐに見つからない場合もあります。

今回紹介した「連除法」を使うと、手順に従って割り算するだけで最小公倍数を簡単に発見できます。「連除法」は三つの数の最小公倍数を見つけるときにも重宝ですよ。

最小公倍数を効率的に求められると、分数の計算が楽になります。ぜひ連除法の使い方を身につけてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

小学生でも分かる問題に挑戦!「3/4×12」→正しく計算できる?
小学生でも分かる問題に挑戦!「3/4×12」→正しく計算できる?

【体験談募集】母が作ったラーメンに謎の黒い点々が…まさかの正体に「今でも理解できない」【2分で完了/匿名OK】