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『なかなか貯金できない人』は知らない…お金を増やすために知っておきたい“節約の優先順位”とは?【お金のプロが解説】

  • 2025.9.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「なかなか貯金ができない…」と悩む人は多いはず。でも、その原因はただ収入が少ないからではないかもしれません。実は、多くの人が節約の“正しい優先順位”を知らないことで、無駄遣いを繰り返し負のループに陥っているケースがあるんです。支出を見直す順番や、どこから手をつけるべきかを知らないまま節約に挑むと、ストレスばかりが増えて逆効果になることも。この記事では、忙しいあなたでもすぐ実行できる「節約の優先順位」のポイントをわかりやすく紹介します。

見落とされがち?節約で最も大切な“優先度”の正体

節約というと、まずは「お菓子を買うのをやめる」「カフェを控える」など、日々の小さな支出を減らすことをイメージしがちです。しかし実際には、日々のちょっとした支出よりも、生活費の大部分を占める「固定費」の見直しが先決。家賃や通信費、保険料、光熱費などがこれに当たります。また、家計支出の約30%以上を占めているのが住宅費であることも珍しくありません。これらの固定費は一度見直すと大きな節約効果が継続し、貯金の土台作りに直結します。

さらに、節約の優先順位を間違えると、むしろストレスが溜まったり、生活の質が落ちてしまい「やっぱり無理」と諦めてしまうことも。例えば、毎日のお茶代を断っても、家賃が高いままだと支出は大きく減りませんし、節約の成果を実感しにくいでしょう。逆に、固定費の見直しは一度行えば長期間にわたり効果が続き、精神的な余裕もできやすいのです。

具体例でわかる!賢い節約の順番とそのメリット

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどんな順番で節約を進めるべきか、現実的な例を踏まえて考えてみましょう。

1、家賃や住宅ローンの見直し
賃貸なら引越しや家賃交渉、持ち家ならローンの借り換えを検討。住宅費は家計の大部分を占めるため、見直す効果が絶大です。

2、通信費の最適化
スマホプランの見直しや格安SIMへの乗り換え、インターネット契約の見直し。多くの人が気づかず高いまま使い続けていることも多いです。

3、 保険の適正化
まずは公的保険の保障額を計算し、足りない差額を民間の保障で補うなど、自分にとっての本当に必要な保障内容に見直すことで毎月の支払いを抑えられます。

4、光熱費の節約
電気・ガス会社の切り替え、エアコンや照明の効率的な節電などで無駄を減らします。

5、食費や日用品の工夫
買い物の計画やまとめ買い、外食の頻度見直しなど。ここまで来てやっと「ちょっとした無駄遣い」を抑える段階です。

このように、費用の大きい固定費から優先的に見直すことで、節約効果が大きく、貯金に回せるお金も自然と増えます。実際に経済産業省や消費者庁の資料でも、固定費の見直しが貯蓄率改善に効果的と示されています。

節約の優先順位を知って賢く貯金体質へ!まとめ

「節約したい!」そう思っても間違った順番で取り組むと、結果が出ないどころか、生活も辛くなってしまいます。成功へのカギは、まず支出の大部分を占めている固定費をしっかり見直すことです。住居費や通信費、保険、光熱費の適正化を優先することで、大きな節約効果が続き、無理なく貯金に回せる資金が確保できます。

日々のちょっとした節約ももちろん大切ですが、それは土台作りができてから。正しい節約の優先順位を理解し、計画的に取り組むことで、貯金できない負のループから抜け出しましょう。


監修者:有限会社バード商会 代表取締役 鳥谷 威(https://financialplanertk2021.com/

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得意分野は、家計管理(とくに光熱費)と資産形成。福岡の大学を卒業後、大手ガス会社にて家庭の光熱費削減や新電力の業務に約4年間従事。クレカ請求業務も経験。
現役世代の人の家計が『今より豊かになるように』という想いのもと、約3年かけてCFP(R)資格を取得。
現在は、各種金融メディアでの執筆・監修・日本FP協会の支部相談員としても活動中。
20・30代の人に、早いうちから家計の見直しや資産形成の大切さを伝えたく日々奮闘中。