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「給料日からたった数日で残高ゼロ…」→お金がない人に共通する、“家計管理のミス”とは?【元銀行員の解説】

  • 2025.8.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「給料日から数日で残高が心もとない」——その原因は、浪費ではなく「家計管理のミス」です。さなざなば支払いを見ないまま、見かけの残高で使い始めると、口座は想定以上の速さで目減りします。

この記事では、給料日直後に残高が減る人に共通する3つのミスと今日からできる対処法を、元銀行員としての知見を交えて解説します。記事を読み終えると、次の給料日まで残高を守る具体策が手元に残るはずです。

給料日直後に残高が減る3つの家計管理ミス

給料日直後に残高が減る主因は、次の3つの家計管理ミスです。各ミスの具体的内容を見ていきましょう。

ミス1:見かけの残高で使い始める

給料日直後の口座残高を「全部使えるお金」と誤認するミスです。固定費やクレジットカードの未確定利用分、毎月の積立分を差し引かないため、想定外のペースで出費が進みます。

例えば、残高30万円でも、固定費10万円+カード5万円+積立分3万円なら、使えるお金は12万円に過ぎません。

ミス2:週ごとの予算なしで前倒し消費

週や日ごとの上限を決めないまま、「今月は余裕」という錯覚で外食・ごほうび・まとめ買いが給料直後に集中するケースです。結果、月中から苦しくなり、コンビニ頼みやクレジットカードの分割払いに流れやすくなります。

ミス3:不要な固定費を放置している

使っていないサブスクや過剰な保険、割高な通信費などが自動的に引き落とされ続けているケースです。

例えば、月額980円のアプリが5つなら、月額は980円× 5=4,900円、年額は4,900円×12=58,800円になります。少額でも積み上がると無視できない負担額です。

残高を守る3つの仕組み

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

家計管理のミスを防ぐには、3つの仕組み作りが重要です。

1、使えるお金を設定する

給料日に使えるお金を先に確定します。

計算式:口座残高−(固定費+カードの未確定利用分+積立分)

例えば、30万円の給料でも、固定費10万円、カード請求5万円、積立3万円で計算すると、使えるお金=12万円です。

使える金額を明確にすると、支出判断がしやすくなり使いすぎを防げるでしょう。

2、週予算を封筒やファイルで管理

当月の使えるお金を4〜5つに分け、週ごとの予算を封筒(または仕切りファイル)に振り分けます。またキャッシュレス決済を使ったら、利用金額を封筒から抜くようにしましょう。

どの決済手段でも「予算が減る感覚」を見える化できます。週予算を決めたら、決めた範囲で生活する習慣が自然と身につくでしょう。

3、固定費の棚卸しと削減

契約中のサービスを一覧化し、直近1か月の利用有無で継続を判断する方法がおすすめです。

例えば、以下の内容を確認します。

  • 利用していないサブスク
  • 保障内容が重複した保険
  • 通信プランや格安SIM

これらの固定費を見直すだけで月1〜2万円の節約が可能になります。

残高を守る3つの仕組みを習慣化しよう!

残高がすぐ減るのは浪費ではなく、家計管理のミスによる仕組みの問題です。この記事で紹介した3つの仕組み作りを実践すれば、給料日から次の給料日まで残高がある状態へ改善できるでしょう。

まずは1つからできることをやってみてください。1週間試すだけでも変化を実感できます。小さな成功体験を積み重ねていけば、仕組みを習慣化でき家計改善につながるでしょう。


執筆:河野 義広
政府系金融機関で17年半勤務した経験を持つWebライター。現在は独立し、金融やお金に関する幅広いテーマを執筆している。
法人営業・融資事務・預金業務・インターネットバンキングコールセンターの統括などの業務を経験してきた。証券外務員一種・FP2級・簿記2級などの資格も保有。
現場経験と専門知識を活かし、日々の暮らしや事業運営に役立つマネー情報をわかりやすく発信。事業の融資相談や家計相談も承っている。