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『クレカ破産する人』は無意識にやっている…リボ払いの“本当の恐怖”とは?【お金のプロが警告】

  • 2025.8.19
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

クレジットカードは便利な一方で、「リボ払い」という支払い方法には注意が必要です。使いやすいリボ払いが「破産への近道」になることをご存知でしょうか?一見ムリなく返済できるように見えるのに、知らず知らずのうちに膨れ上がる利息と返済負担は、多くの人を苦しめています。今回はファイナンシャルプランナーも警鐘を鳴らす、リボ払いの本当の恐怖と危険な使い方を解説し、クレカ破産を防ぐためのポイントをご紹介します。

リボ払いの魅力と危険性、その知られざる実態

まずリボ払いとは、毎月の支払額(返済額)が一定で、カード利用残高に関わらず返済額が固定される支払い方法のこと。月々一定額なので計画しやすく、「使った金額以上の返済をしなくてよい」と誤解されがちです。この仕組みが、無意識のうちに借金を膨らませる最大の原因です。

一般的に、リボ払いの金利は年率で15%前後と高めに設定されています。例えばリボ払いで10万円の買い物を行い、毎月1万円ずつ返済した場合、利息の支払いは6,600円程度になります。多くの利用者はリボ払いの利息がどれほど膨らむか具体的に理解しておらず、さらにカードを使い続けてしまう傾向がありますため、利息の支払いが膨らみ、気づけば何万円という利息を払っているケースも少なくありません。。

リボ払いを利用している人の中では返済が遅れて返済総額が膨らみ、生活に支障をきたすケースも増えています。つまり、リボ払いは「月々の返済がラク」という表面のメリットだけを見ていると、気づかぬうちに借金が雪だるま式に増え、返済困難に陥る大きなリスクとなり得ます。

クレカの支払いが滞り破産も…

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのような使い方がクレカ破産を招くのでしょうか?まず代表的なのが「普段の生活費の支払いにリボ払いを多用すること」。日々の買い物をついリボ払いにしてしまい、その積み重ねが大きな負債へ発展します。計画的に支払う感覚を持たないままリボ払いを繰り返せば、「毎月の支払いは小さいのに、実際は借金が増えている」という状態に陥ります。

また、リボ払いの罠は「返済が終わるまで期間が長引く」ため、その間にも利息が膨らみ続けることです。完済までに何年もかかるケースも珍しくありません。さらには、リボ払い残高が増えすぎて、カードの利用停止や信用情報の悪化につながるリスクも。最悪の場合、自己破産などの法的措置を検討せざるをえなくなります。

こうした恐怖を避けるために、FPが推奨するのは「リボ払いは原則使わない」「どうしても使う場合は、早めの繰上返済を行う」こと。複数のカードを使い分けるのではなく、1枚のカード支払いを管理し、使った分は一括で返す習慣をつけることも大切です。

まとめ:リボ払いのリスクに気づき、賢くクレカを使おう

リボ払いは「月々の支払いが少なくてラク」という魔法のようなシステムに思えますが、実は高い利息で借金を膨らませてしまう危険が潜んでいます。無意識にリボ払いを使い続けることで、気づけば返済不能に陥る「クレカ破産」が増加中です。FPの意見を踏まえると、リボ払いは慎重に、できれば利用を控え、カード利用は計画的かつ一括払いを基本とすべきでしょう。もしリボ払いを利用しているなら、返済状況をよく確認し、繰上返済などの対策を早急に検討することが重要です。

この記事を参考に、クレジットカードの正しい使い方とリボ払いのリスクを認識し、健全な家計管理を目指しましょう。


中川 佳人(なかがわ よしと)

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。
専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。