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『なぜか信頼される上司』は無意識に言ってる…「大丈夫?」でも「どうだった?」でもない、“安心を与える声かけ”とは?【プロが監修】

  • 2025.7.23
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

後輩からの信頼を深めることは意外と難しいと感じたことはありませんか。実は、単純な質問や相手の状態を確認する声かけだけでは、安心感や信頼感は生まれにくいのです。

今回は、なぜか後輩からズバリ信頼される人が実践している“安心を与える声かけ”とは何か、その秘訣に迫ります。後輩とのコミュニケーションをもっと深めたいあなたに必見の内容です。

信頼のカギは「共感」と「自分ゴト化」への声かけにあり

後輩との信頼関係を築く上で重要なのは、ただ結果や状態を尋ねるだけでなく、相手の気持ちに寄り添っていることが伝わるかどうか。

単なる「どうだった?」や「大丈夫?」という質問は、その場の状況を確認するには便利ですが、相手が抱える具体的な感情や背景に踏み込めていないために、後輩が本音を話しにくいと感じることもあります。

信頼関係は、“相手が理解されている”と感じる瞬間に深まります。

そのため、後輩が取り組んだことの具体的な苦労や達成感、悩みのポイントを自然に引き出し、本人が自分の経験を言葉にしやすい声かけが理想的です。つまり、後輩の話を「結果」ではなく「プロセス」とその時の「感情」にフォーカスして受け止める姿勢が求められます。

実践例でわかる!「わかるよ」「どう感じた?」の安心感を生む声かけ術

例えば、後輩が初めてのプレゼンを終えたとき、「どうだった?」の代わりに「準備をすごくがんばってたから、どんなところが一番緊張した?」や「そこまで頑張ってきた中で、何か発見はあった?」と声をかけると、相手は自分の経験を振り返って話しやすくなります。

こうした問いかけは「あなたの頑張りを見ているよ」というメッセージも含まれており、本人が認められているという安心感を持てるのです。

また、相手の答えに対しては「それ、すごくわかるよ」「そんな風に感じるのは自然だよね」と共感の言葉を添えることで、後輩は「理解してもらえた」と感じ、さらに心を開きやすくなります。

実際に多くの心理的支援の場で、単純な確認ではなくこうした共感型の聞き方が、気持ちの整理や前向きな思考へつながることが報告されています。

信頼される声かけで後輩も自分も前進し続けよう

「どうだった?」「大丈夫?」と声をかけるのは確かに簡単で便利ですが、そこで終わってしまうと、相手の心の奥底には届きにくいことが多いです。

大切なのは、後輩が話しやすい雰囲気をつくり、「その経験を通じてどう感じたのか?」に関心を持って聞くこと。」「わかるよ」と共感の言葉を添えることで、「自分が認められている」「ここは安心できる場所だ」と感じてもらえます。

そんな声かけを積み重ねていけば、自然と後輩からの信頼は深まり、職場の人間関係の質も上がっていきます。後輩だけでなく自分自身の成長にも繋がるこのコミュニケーション術。ぜひ今日から実践してみませんか?


監修者:川谷潤太(かわたに じゅんた)(株式会社脳レボ 代表)

兵庫県の大手学習塾において、当時最年少で校長に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾に発展させ、講師研修や入試特番テレビのコメンテーターなども務める。

その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革とスポーツメンタル指導を担当。史上最速、創設1年、全員1年生で甲子園に出場した硬式野球部では3季連続甲子園出場を果たし、6名のプロ野球選手が誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部では日本一や世界一の選手も輩出した。

2019年に株式会社 脳レボを創設し、オリンピック選手やプロ野球選手など、アスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども・保護者・教員向けの教育講演、企業の人材育成マネジメントや研修などを手がけ、講演回数は8年間で1,500回以上、受講者は12万名を突破。脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした、具体的かつ実践的な手法により、多くの方の願望目標達成をサポートしている。