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「スーパーは値段見ない、ランチ3,000円」でも…タワマン30階男が“唯一ケチる”意外な買い物とは?

  • 2025.5.30
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

年収1,000万超、高額タワーマンション30階に住む外資系投資銀行勤務のA氏(20代後半)。

スーパーでは値段を一切見ずに買い物をする一方で、高額商品は数万円単位で徹底的に値引き交渉をする。フードデリバリーは「高い」と感じて利用しないが、ランチには3,000円を惜しまない。

そんな一見矛盾するような"メリハリ消費"の背景には、どんな価値観があるのだろうか。A氏の赤裸々な証言から、リアルな高収入層の消費習慣に迫った。

「スーパーマーケットフリーダム」って何?年収1000万の買い物事情

「パイが食べたいってなったら、もう値段を見ずにどんどんカゴに入れちゃう感じですね」

A氏が語るのは、いわゆる「スーパーマーケットフリーダム」の状態だ。高級スーパーに足を運んでも、値段を確認することは一切ない。肉を選ぶときも「ちょっといい肉にしたり」する程度で、購入するものは至って普通の食材ばかりだという。

「買うものは本当にみんなが買ってるものと同じ。だって、スーパーに陳列されてるものはそれぐらいしかないから」

意外にも、A氏の買い物リストに特別高価な食材が並ぶことはない。変わったのは「値段を気にしなくなったこと」だけで、食生活そのものは以前とほとんど変わらないのだ。

しかし、驚くべきことに、A氏はフードデリバリーをほとんど利用しない。

「やろうと思えばできるけど、やっぱり高いと思っちゃうんですよ。無駄だなって」

同じタワーマンションに住む高収入の知人たちに聞いても、自分のポケットマネーで頼むのは「やっぱり高い」と感じるのが共通認識だという。至って普通の金銭感覚を持ち続けているのが印象的だった。

ポルシェもタワマンも手に入れた今、欲しいものは「ない」

「幼少期から思ってた、お金持ちの生活みたいなのは半分実現できたんですよね。タワーマンにも住んだし、ポルシェも買ったし」

そう語るA氏の現在の心境は、意外にも非常に淡白だ。もともとブランド品やファッションにはあまり興味がなかったこともあり、「今現時点でこれが欲しい、あのバッグが欲しいとか、そういうのが本当にないんです」と率直に話す。

タワーマンションに入居した当初は「ウキウキして、良いもの買おう良いもの買おうってなった」が、1年ほど住むと「普通のマンションの感覚に近く」なったという。

興味深いのは、同じマンションの住人との比較だ。

「同じマンションですれ違う人とか見ると、やっぱりそれなりのブランド品だったりとか、そういうものは身につけてるなーっていう印象はありますね」

しかし、A氏にとってはそれらよりも「スーパーで売ってるもののほうが全然価値が高い」と感じている。この価値観の違いが、彼の独特な消費パターンを生み出している要因の一つなのかもしれない。

外食3000円はOK、でも家電は値切る「払うべきところは払う」哲学

食事に関しては一切の妥協がない。ランチでも2,000円、3,000円と値段を気にすることは皆無だ。

「他にお金を使うところがないから、外食費用は節約しない。食べたかったら食べる、っていう感じです」

自宅でも食事やお酒にはこだわりを見せる。山崎などの高級ウイスキーを常備し、「ジントニック作ったり、山崎と炭酸水混ぜてハイボール作ったり」して楽しんでいる。Netflix を見ながら自作のカクテルを味わう時間が、A氏にとっての贅沢な時間なのだという。

一方で、高額商品に対する姿勢は180度変わる。

「高額な電化製品とかは交渉して安くするし、今回のタワマンも仲介手数料を割引してもらいました」

「大きなお金が動くときは5万円、10万円でも安くなるよう徹底的に交渉する」と続けるA氏。このスタイルについて、彼は明確な哲学を持っている。

「払うべきところは払って、安くしてもらうところは安くしてもらう、というスタンスでやってます」

日常的にはコンビニでお菓子を買うことも多く、「会社の合間にお菓子買ったり」と、ごく普通の会社員と変わらない消費行動も見せる。

物価高でも変わらない「メリハリ消費」の真実

取材を通じて見えてきたのは、年収1,000万超のタワーマンション住人の消費習慣が、想像以上に「普通」だったということだ。

スーパーでの自由な買い物と高額商品での緻密な値引き交渉、外食への惜しみない投資とデリバリーへの慎重な姿勢。一見矛盾するような行動の裏には、「時間」「価値」「効率」を軸にした明確な判断基準があることがわかった。

「憧れの生活は半分実現できた」と語るA氏の言葉からは、物質的な満足を追求するフェーズを卒業し、より合理的で持続可能な消費スタイルにシフトした様子が伺える。

物価高騰が続く現代において、彼らの「メリハリ消費」は、収入レベルに関係なく参考になる部分があるかもしれない。大切なのは、何にお金を使い、何を節約するかを明確にすること。そして、自分なりの価値観に基づいた一貫した消費哲学を持つことなのだろう。