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“香りのいい食材”で、イライラや五月病を遠ざけて【美と心の星サプリ 第9回・前編】

  • 2025.4.30

5月は牡牛座の影響で「顔の下半分」や「食」が重視される

yuji(以下y) 4月21日から5月21日までは牡牛座が担当となり、食事、快楽、五感といったテーマや、体においては顔の鼻から下の部分、あごや歯、口周り、甲状腺や鎖骨、デコルテくらいまでのパーツがフィーチャーされる時期です。さらに、今年は“革命”をつかさどる天体である天王星が7月7日までは牡牛座に滞在し、5月はエンドラン的にブーストがかかっていきます。太陽と天王星が両方牡牛座にいるため、より牡牛座性が強まることに。

もっと言うと、食事以外の日々のルーティンや住環境や家族にまつわるものも、関わってきます。ファスティングや家の断捨離、冷蔵庫などのストックの見直しなどもよいですね。そこで今回は「食養生、美食」にお詳しい、漢方や中医学、薬膳の専門家の久保さんをお招きした、というわけです。

久保(以下久) yujiさんは以前、ベジタリアンだった時期もあると伺いましたが、今はどんな食事を実践されているんですか?

y ラクトオボベジタリアンと呼ばれる、卵と乳製品を取り入れるタイプの食生活を経て、今は満遍なく食材を摂るようになりましたね。先生はなぜ漢方や中医学の道に進まれたのでしょうか。

昔からとても体が弱くて疲れやすく、アトピーなどもあったのですが、食事を見直して改善したことで興味を持ち、この道に進みました。10代の頃は学生生活を送りながら、芸能関係の仕事をしていたのですが、あまりの忙しさに食事や生活が乱れてしまって。あるとき、体がボロボロの状態で病院へ行って、たくさんの薬を処方されたんです。その薬をもらいに行った調剤薬局で、胃腸が弱くて食事を摂れていないと薬が負担になってしまうので、まずは食事が摂れるよう漢方で胃腸を整えてはどうか、と勧められました。それがきっかけで漢方や食養生の魅力に気づき、もっと多くの人に知ってほしいと思うようになったのです。

旬のものをベースに5月は香りのよい食材をプラス

y やはり食事が重要なんですね。とはいえ、忙しかったりして、なかなか理想的な食事を摂るのが難しいと感じる人は多いのかも。

そうですね。毎食完璧な食事を実践するのは難しいと思います。私のクライアントにお話を伺っていると、頑張り過ぎてしまう方や、同じ食べ物ばかり食べてしまう方など、いろんな方がいらっしゃいます。だからこそ、缶詰を使ったレシピなど、誰でも簡単に実践できる食養生を提案してきました。

y 久保さんご自身はどんな食生活を送られているのでしょうか?

heap of fresh citrus fruit - close up
fresh citrus fruitheap of fresh citrus fruit - close up

なるべく、今の体に必要そうな食材を選ぶようにしていますね。例えば、目が疲れているなら目によいとされるニンジンを選んだり。旬のものには体の調子を整える効果があるので、旬の食材を摂るように心がけています。5月だと、イライラしやすくなったり、いわゆる五月病のようにメンタルに影響が出やすいと言われているので、柑橘類や香草などの香りのよいものがおすすめです。食べると「気」の巡りがよくなって、スッキリとしてメンタル面が整うんです。

中医学では、春は芽吹の時期で、のびのびと過ごすべき時期。人間も本来であればのびやかに過ごすのが望ましいのですが、日本では職場や学校が4月始まりが多く、部署異動や入学、卒業などの環境の変化でストレスを感じる人が多い時期。体の“気”の巡りが悪くなってしまいがちなんですよね。メンタルにも負荷がかかるので、普段以上に体調に気をつかって過ごしてほしいシーズンです。yujiさんのご専門の西洋占星術では、天体と食には何か関係があったりするのでしょうか?

月や天体の影響で体や食材が変化する

y 直接的な関係ではありませんが、“好き”という感情を司る天体があるので、それが動くことによる影響はあるのではないかと思われます。12星座と月は約30日周期で、2日半くらいで各星座を移動していくので、そのときに行動や思考パターンが変わり、結果的に食事に変化があるということは考えられますね。各星座はそれぞれ異なる体のパーツを管轄しているので、月の動きにあわせた行動をとることで、月が一周すると 結果的に“体のすべてを網羅”して養生ができ、全体のバランスをキープできるともいえます。

ただ、過剰に負荷がかかったり、特定の部分の養生ができずパスしてしまうと、のちにその影響が出てくるということはありえそう。農業でも天体の動きにあわせたバイオダイナミック農法があったり、新月満月それぞれの時期に採取したオリーブオイル日本茶など、月の満ち欠けに着目した食材などもあるので、天体の影響は少なからずあるのではないでしょうか。

中医学でも、数千年前の古典で月の影響についての記述があります。満月は東洋医学における人体を構成する基本要素のひとつである「気」と「血」が充実し、体に滞りの傾向がある人はイライラしたりケンカをしやすいとされていますね。そして、逆に“虚している”(「気」と「血」が不足している)人は満月は元気で、調子がいいと感じるようです。

y 中医学でも月について触れられているのは、大変興味深いですね。

Profile

yuji

星読み係、ヒーラー。 香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心。現在は書籍執筆、連載、講演などで活躍する一方、毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。https://youtube.com/@yuji-universe

久保奈穂実

漢方アドバイザー、国際中医薬膳管理師、国際中医美容師。芸能・音楽活動を経て、漢方と中医学の道へ進む。「成城漢方たまり」にて漢方相談、薬膳講師の活動を行いながら、日常の中で実践しやすい食養生、薬膳の知識を自身のインスタグラムやさまざまなメディアで発信。相談者に寄り添う穏やかな語りで支持を集める。著書に『おいしい漢方365』、『果物と野菜の小さな薬膳』など。@naomin_yakuzen

Photos(interview): Kaori Nishida Text: Kiriko Sano Editor: Rieko Kosai

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