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飛行機で、『出発時刻』になっても現れない客「あと5分で出発なのに…」→その後、CAも驚いた“衝撃の結末”とは?

  • 2025.5.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。元国際線CAのかくまるめぐみです。

「飛行機の乗り継ぎに間に合わなそうになった!」そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今日は、ありえなさそうで意外にありえる、空港に関する勘違いから起きた乗り継ぎのハプニング談をご紹介します。

「あと5分で出発!」その時、汗だくのお客様が......

ある国内線での出来事です。ほぼ全員のお客様のご搭乗が済み、お荷物の収納そしてシートベルトチェックも完了していました。

しかし、出発時間が近づいても、まだ姿を見せられないお客様がいらっしゃったのです。

航空会社にとって、予定通りに出発・到着する “定時運航” はとても大切なこと。

ですから、私たち客室乗務員も「このままだと、定刻出発は難しいかな?」と心配していました。

そして、とうとう出発予定時刻まであと5分......。

と、その時、大きなリュックを背負った外国籍のお客様が、汗だくで息を切らしながら機内に駆け込んでこられたのです。

汗を拭きながら「Thank you, thank you」を繰り返すお客様。その表情からは、安堵された様子がうかがえました。

お客様のチケットを確認し、お座席まで案内した私は「渋滞にでもはまってしまったのかな?」と思っていました。

「空港を間違えた!?」搭乗が遅れた驚きの真相とは

幸いにも、この便は定刻通りに出発することができました。

視界から遠ざかる東京の街並みを眺めながら「お客様が乗り遅れず、そして予定通りに出発できてよかった」とホッとしたことを覚えています。

そして、お飲み物のサービス時に「今日は大変でしたね。空港まで渋滞していましたか?」とお声がけすると、私が予想していなかった答えが返ってきたのです。

「実は、空港を間違ってしまって......」。一瞬、私は自分の耳を疑いました。

お客様の話によると、海外から成田空港に到着し、そのまま国内線に乗り継ぐつもりでいたところ、なんと次の便は羽田空港からの出発だったというのです。

この事実に気づいたのは成田空港に到着してからで、地上スタッフに教えてもらったバスに慌てて飛び乗ったとのこと。

タイムリミットがある中、言葉も通じない異国の地での移動はどれだけスリリングだったことでしょう。

乗り継ぎ3時間の余裕と偶然が「奇跡」を呼んだ!

今回のお客様は、国際線から国内線への乗り継ぎ時間に3時間あったそうです。

もし、乗り継ぎ時間がもっと短かかったら、間違いなく間に合わなかったことでしょう。

かつ、国際線への乗り継ぎだった場合、出国手続きや保安検査などを要する時間を考えると、おそらく乗り遅れていたかもしれません。

今回のケースでは、次のような偶然が重なった結果、 “奇跡の乗り継ぎ劇”  となったといえます。

  • 乗り継ぎ時間が3時間と余裕があった
  • 次の便が国内線だった
  • 成田空港から羽田空まで渋滞がなかった
  • 空港が混んでいなかった

実際、空港までのアクセスは、交通渋滞など予測不能なものです。しかも、搭乗客が増える観光シーズンともなれば、チェックインカウンターも保安検査場も混雑します。

飛行機を利用する際は、時間に余裕を持って動くことの重要性を痛感した出来事でした。

空港のお間違いにご注意を!

実は、こうした羽田空港と成田空港の間違いは、珍しくないといいます。

英語のウェブサイトで航空券を予約する際などは、「Tokyo - Haneda (HND)」「Tokyo - Narita (NRT)」といった表記になっていることがあるためです。

これだとパッと見て「同じ東京での乗り継ぎだ」と勘違いしてしまうかもしれません。

ただ、こうした間違いは東京だけでなく、日本国内をはじめ海外でも起こりえますので注意が必要です。

例えば、次のような都市には複数の空港が存在しています。

  • 大阪エリア:伊丹空港・関西国際空港
  • 名古屋エリア:中部国際空港・小牧空港
  • ソウルエリア:金浦空港・仁川空港
  • バンコクエリア:スワンナプーム空港・ドンムアン空港
  • 台北エリア:台湾桃園国際空港・台北松山空港

ご自身がどの空港を利用するのか確認して、くれぐれも間違わないようにご注意ください。

チケット代を無駄にしないために

今回のお客様は、「飛行機に乗り遅れる」という最悪の状況を免れました。

もし、乗り遅れてしまったらチケット代が無駄になってしまうばかりか、その後の旅程まで狂ってしまうことも考えられます。

飛行機をご利用の際には、出発空港や出発時間など細部までチェックして、空港までは時間に余裕を持ってお越しくださいね。

皆さまの空の旅が、快適で素敵なものでありますように!


ライター:かくまるめぐみ
大学卒業後、日系航空会社に客室乗務員として入社。国際線をメインに乗務し、世界中を飛び回る。結婚を機に退職し、イタリアへ移住。現在も家族とともにイタリアに在住し、Webライターとして活動。客室乗務員の経験から培った「細やかな心配り」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。