工夫して10秒で計算してみて！「5779−1182」→暗算できる？

筆算をするときに繰り下がりがあったり桁数が多かったりすると、計算が面倒に感じますよね。

ですが、ちょっとした工夫をすることで簡単に暗算することができますので、その方法をこの問題を通して学びましょう。

問題

次の計算をしなさい。
5779−1182

四桁どうしの引き算だと、どうしても電卓などに頼りたくなりますよね。

しかし、工夫一つで簡単に計算できるようになります。一緒に確認していきましょう。

答えは「4597」です。

どうしてこのような答えになるのか、次の「ポイント」でしっかり確認しましょう。

ポイントは「キリのいい数にしてから計算する」ということです。

この問題であれば、「5779→5800」「1182→1200」に変えてから計算してみるということですね。

5779=5800−21
1182=1200−18

これを使うと、式は次のように変換できます。

5779−1182
=(5800−21)−(1200−18)

このように変換することによって、四桁の数をキリのいい数に変換することができました。最初の計算に比べると、かなり暗算しやすくなったのではないでしょうか。

ここで「−(1200−18)」の式ですが、これは「1200を引いた後に過剰に引いた18を足す」という意味になります。1200を引いた後に18を足せば、結果として1182引いたことと同じ意味になりますね。

よって、変形すると以下のようになります。

−(1200−18)
=−1200+18

あとは、四桁どうしの引き算と、その他の数の足し算に分けてから計算すれば計算しやすいですね。

5779−1182
=(5800−21)−(1200−18)
=5800−21−1200+18
=(5800−1200)−21+18
=4600−21+18
=4579+18
=4597

このようにして、答えを出すことができました。

キリのいい数にしてから計算することで、最後の計算も楽に計算できたのではないでしょうか。

なお、計算途中に出てくる「4600−21+18」の部分ですが、負の数の計算を知っている方であれば、先に「−21+18」を計算しても問題ないですね。

4600−21+18
=4600−3
=4597

この問題を通して、桁が多い計算も工夫一つで簡単に計算できることが分かっていただけたでしょうか。このようにキリの良い数に変形する考え方は、難しい応用問題などでも使える考え方ですので、ぜひ身に付けたい力ですね。

このような問題は解法が一通りではありません。工夫の仕方はたくさんありますので、演習していろいろな解法を身に付けてみてください。

計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。本問題は引き算を扱いましたが、足し算や掛け算の問題もあります。そちらもぜひチャレンジしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。たくさんの受験生のためになる良質な問題を作成し、どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。

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