皆さんは九九までなら簡単に計算できると思いますが、三桁の数となるとどうでしょうか。なかなか簡単には計算できないように感じますが、実はある工夫をすると九九までの知識だけで解くことができるようになります。どんな工夫をしたら良いか考えてみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
382×4
計算機や電卓は使わないで解いていきましょう。
解説
この問題の答えは「1528」です。
どうやって九九までの知識で解いていくのか考えてみましょう。
ポイントは、分割することにあります。大きな数なので計算しにくいですが、細かく分割してそれらを最後に足し合わせることで答えを出すことができます。
この方法で計算するためには、「分配法則」が役立ちます。
<分配法則>
・(a+b+c)×d=a×d+b×d+c×d
・(a−b+c)×d=a×d−b×d+c×d
※カッコの中が引き算の場合は、その箇所の計算だけ引き算にする。
この法則を使って計算していくために、382を300と80と2に分解します。これらの数ならキリが良いので十分暗算でも計算できますね。
では、実際に計算していきましょう。
382×4
=(300+80+2)×4
=300×4+80×4+2×4
=1200+320+8
=1520+8
=1528
もちろん筆算をして解いても同じ答えが出てきますが、今回の計算方法の方が簡単に計算できるのではないでしょうか。
まとめ
大きな数を扱う問題では、分配法則を使って数を分けて計算するテクニックが非常に有効です。
今回はカッコの中に三つの数が含まれている分配法則を使用しましたが、二つの場合はもちろん、四つ、五つと数が増えていっても同じように計算することができます。
ぜひ、桁数の多い計算問題に役立ててください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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