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バレンシアガ新デザイナーにマーティン・ローズが就任

  • 2026.11.7

Balenciaga(バレンシアガ)の新クリエイティブ・ディレクターに、ロンドンを拠点に活動するデザイナーのマーティン・ローズが就任する。前任のピエールパオロ・ピッチョーリの退任発表から1日で明らかになった後任人事。かつてデムナのもとでメンズを手がけた人物が、今度はメゾン全体のクリエイティブを率いる。(フロントロウ編集部)

デムナと築いたバレンシアガのメンズ

親会社ケリングとバレンシアガは、フランス時間11月6日、マーティン・ローズを新クリエイティブ・ディレクターに起用すると発表した。前日の11月5日には、ピエールパオロ・ピッチョーリの退任が発表されていた。

マーティンとバレンシアガの縁は、2015年にさかのぼる。英Dazedによると、当時バレンシアガを率いていたデザイナーのデムナにコンサルタントとして招かれ、2018年までメンズのデザインに携わった。デムナがウィメンズに集中する間、メンズを実質的に任されていたという。

その仕事には、2016年6月に開催されたメゾン初のメンズ・ランウェイショーも含まれる。大きく誇張したプロポーションや、日常着に意外なひねりを加える発想。デムナ時代のバレンシアガを象徴するスタイルづくりに、マーティンも関わっていた。

公式発表によると、マーティンはフランス時間11月16日に着任し、パリを拠点とする。最初のコレクションの発表時期は、まだ明らかにされていない。

ケンドリック・ラマーやティモシー・シャラメも着るデザイナー

ロンドンのクロイドンで育ったマーティンは、2007年に自身の名を冠したブランドを設立。ストリートや音楽、英国のサブカルチャーを着想源に、見慣れた服のシルエットやバランスを大胆に変えるデザインで支持を集めてきた。Nike(ナイキ)やSupreme(シュプリーム)、Clarks(クラークス)とのコラボレーションでも知られている。

ファンにはセレブも多い。ラッパーのケンドリック・ラマーが2025年2月のスーパーボウルのハーフタイムショーで着た、赤・白・青のパネルに「GLORIA」の文字を配したレザージャケットは、マーティンが手がけたもの。ラッパーのドレイクやモデルのナオミ・キャンベル、俳優のティモシー・シャラメも、彼女の服を着用している。

一方、自身の名を冠したブランド、Martine Rose(マーティン・ローズ)は難しい状況に直面している。英Dazedによると、株主であるTomorrowとの未解決の問題により、2026年秋冬コレクションの生産を中止せざるを得なかったという。今回の起用は、マーティンがより大きな舞台で自身のクリエイティビティを発揮する機会となる。

バレンシアガの「次の章」への抱負

ケリングのCEOを務めるルカ・デ・メオ氏は公式声明で、マーティンが、既成概念に挑み続けてきたバレンシアガの精神を体現していると評価。新しい世代とのつながりや、文化を直感的に理解する力が、メゾンに新たな可能性をもたらすと期待を寄せた。

前任のピエールパオロがクチュールの技術とロマンチックな感性を持ち込んだのに対し、マーティンはデムナ時代のメンズを内側から支えた人物。今回の人選には、当時のバレンシアガが築いたカルチャーとのつながりを、あらためて強める方向性もうかがえる。

マーティン自身は、これまでのクリエイターたちが築いてきた遺産を尊重する姿勢を示し、「この豊かで美しい物語の次の章をつくっていくことを楽しみにしています」と抱負を語った。

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