1. トップ
  2. 暮らし
  3. ぶりの12月 買う量より支出が伸びる 2022〜25年

ぶりの12月 買う量より支出が伸びる 2022〜25年

  • 2026.10.6

二人以上の世帯がぶりに使うお金は、2022〜2025年の4年とも12月にその年の月平均の1.9〜2.1倍になりました。買う量の伸びは1.4〜1.6倍にとどまり、100gあたりの平均価格も12月が毎年最も高い月です。都市別の購入量、漁でとる量と養殖の量の割合も、総務省・農林水産省の統計で並べました。

家計調査では、2024年12月にぶりを買った二人以上の世帯は35.1%で、その年の12か月で最も多い月でした。同じ調査で1世帯あたりのぶりの購入を月ごとに見ると、12月はお金の使い方が特に大きく伸びる月でした。
2022〜2025年の4年とも、12月の支出金額はその年の月平均の1.9〜2.1倍。一方で購入数量は1.4〜1.6倍で、量の伸びより支出の伸びのほうが大きい年が4年続いています。
後半では、ぶりをよく買う都市と、海でとれる量・養殖の量の移り変わりも数字で見ていきます。文中の倍率と割合は、統計の公表値をもとに編集部で出しています。

12月のぶりは支出が月平均の約2倍 量は1.4〜1.6倍

家計調査の月ごとの値から、その年の1〜12月の合計を12で割った「月平均」を出し、12月の値と比べました。
・2022年 支出 431円(月平均の1.9倍)/量 155g(1.4倍)
・2023年 支出 492円(月平均の2.1倍)/量 174g(1.6倍)
・2024年 支出 506円(月平均の2.0倍)/量 184g(1.6倍)
・2025年 支出 419円(月平均の2.0倍)/量 135g(1.5倍)
支出の倍率は1.9〜2.1倍、量の倍率は1.4〜1.6倍で、4年ともに支出の倍率が量の倍率を上回りました(倍率は小数第2位を四捨五入)。
1年のうちで買う量が最も多かった月は、2023〜2025年は12月でしたが、2022年は4月(161g)で、12月(155g)は2番目です。支出金額は4年とも12月が最も多い月でした。

数字の前提

家計調査の値は、二人以上の世帯の全国平均です。単身の世帯は入っていません。その月にぶりを買わなかった世帯も含めた平均で、2025年12月にぶりを買った世帯は26.4%でした。
家計調査の品目「ぶり」には、かんぱち・ひらまさ・はまち・いなだも入り、刺身・切り身を問いません。ぶりのあらは「他の鮮魚」に分けられ、ここには入りません。
購入数量は、すべての世帯に聞いた値ではありません。統計局の用語の解説には次のようにあります。「平成14年から食料の数量調査が6分の1の世帯(調査開始1か月目)のみ調査することとなったため、14年以降の購入数量は、金額と数量を共に調査している世帯から「平均価格」を求め、全ての世帯の1世帯当たりの「支出金額」を除して「購入数量」を求めている。」

100gあたりの平均価格は4年とも12月がその年の最高

支出金額は、量に100gあたりの値段をかけた形になっています。12月は量だけでなく、100gあたりの値段も高い月でした。家計調査の平均価格(100gあたり)を、各年の12月と、1〜11月の幅で並べます。
・2022年 12月 277.81円(1〜11月は155.56〜237.59円)
・2023年 12月 282.67円(1〜11月は178.96〜266.46円)
・2024年 12月 275.54円(1〜11月は183.84〜258.60円)
・2025年 12月 310.16円(1〜11月は167.31〜285.81円)
4年とも、12月はその年の12か月の中で平均価格が最も高い月でした。ただし、年をまたいだ2026年1月は337.39円で、2025年12月より高い値です。
家計調査からは、12月にどの種類(ぶり・はまち・かんぱち等)や、刺身と切り身のどちらが多く買われたのかまではわかりません。

ぶりの購入量 1位は富山市 全国平均を上回るのは52市中34市

都市ごとの違いは、総務省統計局の品目別ランキングで見られます。対象は都道府県庁所在市と政令指定都市の52市で、2023〜2025年の3年の平均値です。ぶりの購入数量の上位10市と、下位5市は次のとおりです。
・1位 富山市 2,835g
・2位 金沢市 2,315g
・3位 長崎市 2,182g
・4位 福井市 1,780g
・5位 鹿児島市 1,760g
・6位 徳島市 1,725g
・7位 山口市 1,672g
・8位 松江市 1,658g
・9位 高松市 1,622g
・10位 奈良市 1,619g
(全国平均 1,264g)
・48位 宇都宮市 800g
・49位 静岡市 726g
・50位 前橋市 641g
・51位 札幌市 496g
・52位 那覇市 436g
全国平均を上回ったのは52市中34市で、秋田市は全国平均と同じ1,264gでした。富山市は支出金額でも1位(6,836円・全国平均2,818円)です。

出典 www.stat.go.jp

海でとる量と養殖の量 2025年は養殖が63.0%

農林水産省の「漁業・養殖業生産統計」は、海の漁でとった量(漁獲量)と、養殖でとれた量(収獲量)を分けて集計しています。漁獲量の「ぶり類」は、分類の定義で「ぶり<はまち、わかし、いなだ、わらさ、つばす、ふくらぎ>、ひらまさ、かんぱち〔ぶり属〕」とされています。養殖の「ぶり類」は、ぶり・かんぱち・「その他のぶり類」(ひらまさ等)に分けて集計されています。
2025年は、漁獲量が70,000t、養殖の収獲量が119,300tでした(どちらも100t単位の概数)。前年と比べた割合は、漁獲量86.0%、養殖90.8%です。養殖の119,300tの内訳は、ぶり93,200t・かんぱち21,800t・その他のぶり類(ひらまさ等)4,300tです。養殖のぶり類が多い県は、鹿児島県38,800t・愛媛県17,800t・大分県14,900t(いずれも概数)です。

養殖の割合 1975〜99年は7割以上、2010年代は5割台が中心

漁獲量と養殖の収獲量を足した量のうち、養殖が占める割合を計算しました(weboo編集部の計算)。
・1970年 漁獲 54,875t・養殖 43,300t(養殖の割合 44.1%)
・1980年 漁獲 42,009t・養殖 149,311t(養殖の割合 78.0%)
・1990年 漁獲 52,098t・養殖 161,106t(養殖の割合 75.6%)
・2000年 漁獲 77,461t・養殖 136,834t(養殖の割合 63.9%)
・2010年 漁獲 106,890t・養殖 138,936t(養殖の割合 56.5%)
・2014年 漁獲 125,153t・養殖 134,608t(養殖の割合 51.8%)
・2020年 漁獲 106,315t・養殖 137,511t(養殖の割合 56.4%)
・2024年 漁獲 81,404t・養殖 131,415t(養殖の割合 61.7%)
・2025年(概数) 漁獲 70,000t・養殖 119,300t(養殖の割合 63.0%)
1975〜1999年の25年間は、養殖の割合がどの年も7割以上でした。2000〜2009年は63.9〜76.0%の間で上下しました。2010〜2023年は2012年(61.1%)を除いて5割台で、2024年に61.7%、2025年は63.0%(概数)です。漁獲量は2014年の125,153tから2025年は70,000t(概数)になり、養殖の収獲量も2024年より少なくなっています。増減の理由は、この統計の表には書かれていません。
※漁獲量からは「自家用の養殖用種苗として採捕したもの」が除かれ、養殖の収獲量は「種苗養殖による収獲を除く」値です。2025年の値は「令和7年漁業・養殖業生産統計(概数値)」によるもので、確定した値は2027年2月に掲載される予定です。

出典 www.maff.go.jp

よくある質問

はまちやかんぱちは、ぶりの数字に入っていますか

この記事で使った統計では、どちらも入っています。家計調査の品目「ぶり」の例示には、かんぱち・ひらまさ・はまち・いなだが挙がっています。漁業・養殖業生産統計の漁獲量の「ぶり類」も、ぶり属の魚(ぶり・ひらまさ・かんぱち)をまとめた区分です。養殖の統計だけは、ぶり・かんぱち・その他のぶり類の内訳が公表されています。

2026年に入ってから、家庭のぶりの購入量はどうなっていますか

家計調査は2026年7月分までが公表されています。2026年1〜7月の購入数量を合計すると504gで、2025年の同じ7か月(628g)の80.3%でした。8月分は10月9日、2026年12月分は2027年2月5日に公表される予定です。

まとめ 12月のぶりは量より値段の山が高い

家計調査(二人以上の世帯)で見ると、ぶりは12月に買う量が増えるだけでなく、100gあたりの値段も上がる月でした。2022〜2025年の12月は、支出が月平均の1.9〜2.1倍、量は1.4〜1.6倍です。よく買う都市は富山市・金沢市・長崎市の順で、国内のぶり類の生産では2025年に養殖が63.0%(概数)を占めました。年末にぶりを買うときに、量と値段のどちらが伸びる月なのかを知っておく材料にしてください。

家計調査は二人以上の世帯の全国平均(支出金額・購入数量・平均価格)と都市別ランキング(2023〜2025年平均)、ぶり類の量は農林水産省の生産統計(2025年は概数値)と長期累年の表から取りました。倍率・割合は編集部の計算で、公表予定日は2026年10月5日に確かめました。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ