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みかんの収穫量 2025年産は1975年産の約18%

  • 2026.9.26

みかんの2025年産の収穫量は65.6万tで、長期の統計がある1973年以降で最も多い1975年産の約18%でした。2025年の市場への入荷は12月中旬が最多。収穫量に占める早生温州の割合は約3割から約6割に。旬と産地の移り変わりを農林水産省の統計で数えました。

こたつにみかん、という季節がそろそろやってきます。店頭にみかんが増えるのは何月ごろなのか、そして国内でどれくらい収穫されているのかを、農林水産省の統計で数えてみました。
この記事でわかることは次のとおりです。
・みかんの旬 ハウス・極早生・早生・普通の違い
・市場への入荷が多い時期(2025年の旬別の数量)
・収穫量の移り変わり 1975年産と2025年産の比較
・産地の順位は50年でどう変わったか
割合・倍率などは、農林水産省の公表データからweboo編集部が計算しました。

みかんの旬は4つの区分 収穫の早い順にハウス・極早生・早生・普通

この記事の「みかん」は、農林水産省の統計で早生温州・普通温州に分けて数えられている温州みかんのことです。愛媛県の資料では、農林水産省の統計による温州みかんの種類を、収穫時期の早い順に「ハウスみかん」「極早生(ごくわせ)みかん」「早生(わせ)温州」「普通温州」の4つに大別しています。統計では、ハウスみかんと極早生みかんは早生温州の内数(早生温州の中に含まれる)として数えられています。
産地の県の資料から、収穫や出荷の時期の例を拾うと次のとおりです。
・ハウスみかん:施設の中で加温して栽培。5月に収穫が始まる例(愛媛県)
・極早生みかん:早いものでは9月下旬頃から収穫(愛媛県)。10月に収穫(和歌山県)
・早生温州:11月に収穫(和歌山県)
・中生・晩生:12月に収穫(和歌山県)。晩生温州は貯蔵庫で2〜3か月貯蔵してから出荷(静岡県)
ただし、愛媛県の資料には「各種類の収穫時期は地域によって異なり、統一的な決まりはありません」とあります。月は目安として読んでください。

早生と普通で成分表の値はほぼ同じ

文部科学省の食品成分データベース(八訂増補2023年)では、うんしゅうみかん(じょうのう)が早生と普通に分かれて載っています。可食部100gあたりのエネルギーはどちらも49kcal、ビタミンCは早生35mg・普通32mgです。

2025年の市場への入荷は12月中旬が最多 9月上旬の36倍

出回る量の目安の1つとして、農林水産省の「青果物卸売市場調査(旬別結果)」から、全国14都市の主要な卸売市場(19市場)に入ったみかんの数量を、2025年の旬(上旬・中旬・下旬)ごとに並べました。
・9月上旬 558t
・9月中旬 2,350t
・10月中旬 6,937t
・11月上旬 9,067t
・11月下旬 15,276t
・12月中旬 20,098t(最多)
・12月下旬 19,498t
9月中旬に2,000tを超え、最も多い12月中旬は9月上旬の約36倍でした。11〜12月の6つの旬だけで、2025年1年間の入荷量の約59%を占めます。同じ調査で2023年と2024年を見ると、最も多いのはどちらも12月下旬でした。
1〜3月にも入荷は続きます。静岡県や和歌山県の資料では、12月に収穫して貯蔵庫で寝かせたみかんを1〜3月に出荷する例が紹介されています。4〜8月は少ないものの、入荷はゼロではありません。
※卸売数量には市場の間で転送された分も含まれます。卸売市場を通らずに売られるみかんは入っていません。

出典 www.maff.go.jp

2025年の11〜12月の卸売価格は前年同旬の76〜89%

同じ調査の卸売価格(1kgあたり・消費税込み)は、2025年11〜12月の6つの旬で329〜348円。前年の同じ旬と比べると76〜89%でした。一方、2025年1〜2月の6つの旬は前年同旬の125〜146%と高めでした。
卸売価格は店頭の小売価格とは異なります。また、価格は収穫量だけで決まるものではありません。

2025年産の収穫量は65.6万t 1975年産の約18%

農林水産省の作物統計では、2025年産のみかんの収穫量は656,300t(概数)で、前年産より17%増えました。10a当たり収量は前年産を20%上回り、農林水産省はその理由を、秋の降雨により肥大が進み、高温で作柄が悪かった前年産を上回ったため、と説明しています。
長い目で見ると、農林水産省の長期累年統計(1973年以降)で最も多かったのは1975年産の3,665,000tです。2025年産はその17.9%(約5.6分の1)。前年の2024年産は559,600tで、1973年以降で最も少ない量でした(1975年産の15.3%)。
・1975年産 366.5万t(1975年産の100.0%)
・1980年産 289.2万t(1975年産の78.9%)
・1985年産 249.1万t(1975年産の68.0%)
・1990年産 165.3万t(1975年産の45.1%)
・1995年産 137.8万t(1975年産の37.6%)
・2000年産 114.3万t(1975年産の31.2%)
・2005年産 113.2万t(1975年産の30.9%)
・2010年産 78.6万t(1975年産の21.4%)
・2015年産 77.8万t(1975年産の21.2%)
・2020年産 76.6万t(1975年産の20.9%)
・2024年産 56.0万t(1975年産の15.3%)
・2025年産 65.6万t(1975年産の17.9%)
みかんを実らせた畑の面積(結果樹面積)も、1975年産の160,700haから2025年産は33,800haへ、21.0%になっています。

豊作と不作が交互に来やすい「隔年結果」

みかんは、実が多くなる年(おもて年)と少なくなる年(うら年)を交互に繰り返しやすい果樹です。愛媛県の資料では、この性質を「隔年結果」と説明し、平成5年(1993年)と平成6年(1994年)のように不作が2年続いた例も挙げています。
1974〜2025年の収穫量を前年と比べた52回の増減のうち、向きが前の年と入れ替わったのは、比べられる51回中43回でした。1年ごとの増減より、長い期間で見たほうが流れをつかみやすい統計です。

収穫量に占める早生温州は約3割から約6割に

収穫時期別の統計で、早生温州(ハウス・極早生を含む)が収穫量に占める割合を計算すると、1975年産は32.5%、2025年産は60.5%でした。農林水産省も2025年産について「早生温州が約6割を占めている」としています。
2025年産の内訳は、早生温州397,100t(うち極早生みかん101,800t・ハウスみかん14,000t)、普通温州259,200tです。収穫時期の早い区分の割合が、50年前より大きくなっています。

産地の1位は和歌山県 1975年産は愛媛県・静岡県・佐賀県の順

2025年産の都道府県別の収穫量は、和歌山県が22%、愛媛県が19%、静岡県が14%、熊本県が12%、長崎県が6%で、この5県で全国の約7割を占めます。
1975年産と比べると、順位は大きく入れ替わっています。2025年産の上位6県について、1975年産からどれだけの量が残っているかを計算しました。
・和歌山県 33.6万t(4位)→ 14.5万t(1位) 1975年産の43.2%
・愛媛県 61.1万t(1位)→ 12.2万t(2位) 1975年産の19.9%
・静岡県 42.5万t(2位)→ 9.0万t(3位) 1975年産の21.1%
・熊本県 28.3万t(5位)→ 7.7万t(4位) 1975年産の27.2%
・長崎県 25.1万t(6位)→ 3.8万t(5位) 1975年産の15.2%
・佐賀県 36.1万t(3位)→ 3.7万t(6位) 1975年産の10.3%
6県の中では和歌山県が1975年産の43.2%を保ち、1位になっています。佐賀県は10.3%で、1975年産の3位から6位になりました。
※2025年産は、全国の栽培面積のおおむね8割を占めるまでの上位の都道府県などを調べた「主産県」の調査で、順位は主産県の中での順位です(全国値は主産県の結果から推計)。1975年産の順位は全都道府県の中での順位です。

出典 www.maff.go.jp

よくある質問

2026年産のみかんの収穫量はいつわかりますか

2025年産(概数)は2026年5月26日に公表されました。統計表には、確定した詳細な数値を2026年12月に掲載する予定と書かれています。2026年産の結果の公表時期は、農林水産省の公表予定で確認できます。

ハウスみかんは普通のみかんと別の品種ですか

愛媛県の資料では、通常のみかんを施設内で加温栽培したものがハウスみかんで、品種は極早生みかんや早生温州に分類されるものが使われる、と説明されています。2025年産のハウスみかんの収穫量は14,000tで、みかん全体の約2%でした。

蔵出しみかんとは何ですか

収穫したあと貯蔵庫で寝かせてから出荷するみかんです。和歌山県の資料では、12月に収穫したみかんを貯蔵庫で1〜3か月貯蔵する例が、静岡県の資料では、晩生温州を2〜3か月貯蔵してから出荷する例が紹介されています。

まとめ みかんの入荷は12月が山 収穫量は1975年産の約18%

みかんの旬と収穫量をおさらいします。
・温州みかんは収穫の早い順にハウス・極早生・早生・普通の4区分。時期は地域で違い、統一的な決まりはない
・2025年の主要卸売市場への入荷は12月中旬が最多。11〜12月で年間の約59%
・2025年産の収穫量は65.6万t(概数)。1975年産の17.9%で、2024年産は1973年以降で最少
・収穫量に占める早生温州は1975年産32.5%→2025年産60.5%
・産地の1位は和歌山県。1975年産の1位は愛媛県
産地や区分の表示も見比べながら、旬のみかんを選んでみてください。

※収穫量は農林水産省「作物統計調査(果樹生産出荷統計)」(2025年産は概数)、入荷量・卸売価格は同「青果物卸売市場調査(旬別結果)」の主要卸売市場計によります。割合・倍率・順位の比較は、これらからweboo編集部が計算したものです。記事の情報は2026年9月26日時点のものです。

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