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【ゾッとする怖い話】よく考えると、おかしいんです。郵便受けに届いた白い封筒【ホラー小説】

  • 2026.9.21
玄関の郵便物
出典:stock.adobe.com

玄関の郵便受けに入っていた、謎の白い封筒。 未来の消印が押印されたそこから出てきたものは、奇妙な指示でした。

白い封筒

よく考えると、おかしいんです。

最近、玄関の郵便受けに妙なものが入るようになりました。
切手も宛名もない、何一つ汚れのない真っ白な封筒。

ただし、なぜか消印だけが押されているんです。
通常の郵便物と同じく見える日付ですが、数日先の未来のものでした。

こういう手の込んだイタズラをされてしまうと恐怖より好奇心が勝っちゃうんですよね。
最初の封筒を開けると、中に入っていたのは一枚の紙。

「この日、11時まで外に出ないで」

消印の日付は土曜日で、ちょうど買い物へ行こうと思っていた日です。

……誰かが私の行動をコントロールして、接触しようとしているのでは。
そう考えると怖くなり、その日は念のため一日中家にいることにしました。

夕方、洗濯物を畳みながら見ていたニュースでレポーターが慌てた様子で伝える内容を聞いて、ゾッとしました。

重症者が何人も出るような、大きな電車事故が起きていたんです。
それは行く予定だったショッピングモールへ向かう際に、いつも利用している路線で起きたとのことでした。

……偶然にしてはできすぎています。
とはいえ、未来から手紙が届いたなんて非現実的すぎる。

手紙の通りになる

しかし、それからも未来の消印が押された封筒は不定期に届きました。

「この日は仕事を休んで」
「今日はタクシーを使って移動して」
「駅チカのスーパーに行っちゃダメ」

意味不明な指示ばかりでしたが、最初の一件がどうしても忘れられませんでした。

すると決まって、その日のニュースには事故や事件が流れるのです。
会社近くで起きた事故。普段利用している路線でのトラブル。

次第に私は、手紙を信じるようになっていました。

ある日届いたのは、

「明日は彼氏の家に行っちゃダメ」

という指示でした。
翌日は彼氏と会う約束をしていましたが、適当な理由をつけて断ったんです。

だけど、夜になるまでとくにニュースになるような事件はありませんでした。
「めずらしいな。何事もないなら彼氏には悪いことしちゃったかな」と思いながら眠りについたんです。

何も起こらない

翌朝、郵便受けにまた白い封筒が入っていました。

ただ、いつもと様子が違ったんです。
今回のものには消印がありません。

さらに、誰かが強く握りしめたようにぐちゃぐちゃでした。
恐ろしくてたまりませんでしたが、何度もこの封筒の中身に救われてきた私に中身を確認しない選択肢はありません。

中の紙には、乱れた字でこう書かれていました。

「なんで昨日、家に行かなかったの?」

そして、その下。

「そのせいで」

文章は、そこで途切れていました。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

◆味醂 子どもの頃から怖い話が好きで、ホラー小説やネット怪談など、文章作品を中心に親しんできました。 映像作品の痛そうな表現や急に驚かせる演出は少し苦手ですが、想像がふくらむ怖さや、日常の違和感が少しずつ不穏さを増していくような話に惹かれます。 読んだあとふとした瞬間に思い出してしまうような“あとから効いてくる怖さ”を大切にしています。 【SNS】 X:@a_mirin0223

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