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「あれ、今日は早いんだね」何度も食事に誘ってきた同僚。30分早く退勤した私が職場の外で見た姿

  • 2026.9.20

予定があるので、と断っていた頃

職場で知り合った男性がいました。担当が近く、書類を渡すときに二言三言かわす程度の相手です。

声が大きいわけでもなく、特に変わった印象のある人でもありませんでした。

ある日、仕事が終わるころに声をかけられました。

「このあと、時間ある?よかったらごはんでも行かない?」

「すみません。今日はちょっと予定があって…」

「あ、そっか。じゃあまた今度ね」

そんなやり取りが、その後も何度か続きました。

私はいつも「予定があるので」と断っていました。はっきり拒絶するほどのことでもないと思っていたし、その場では相手も「そっか、分かった」と素直に引き下がってくれたからです。

ただ、五回目を過ぎたころから、声をかけられるたびに「またか」と身構えるようになっていました。

それでも翌日になれば、相手は何事もなかったように仕事の話をしてきます。だから私も、断り続けていればそのうち誘われなくなるだろうと思っていました。

そんなある日、仕事を終えてスマートフォンを見ると、一件の連絡が入っていました。

「今日って、7時くらいまでいるんだよね?」

その文章を見て、少し手が止まりました。

私はその人に、自分の退勤時間を話した覚えがありません。部署も違うので、どうして知っているのかも分かりませんでした。

「誰かに聞いたのかな…」

少し気にはなりましたが、そのときはそれ以上深く考えませんでした。

30分早く出た日

それから、似たような連絡が何度か届くようになりました。

「昼、駅の向こうまで行ってたよね」

別の日には、

「今日のお昼、パンだったんだ?」

と送られてきました。

どれも短い文章です。ただ、どれも私から話した覚えのないことでした。

「どこかで見かけたのかな」

最初はそう思おうとしました。でも同じようなことが続くうちに、少しずつ気味が悪くなってきました。

返事をしない日が増えると、何日か空けてまた連絡が来ます。

それでも文面はずっと穏やかで、責められたり、返事を催促されたりすることはありませんでした。

その週の金曜日、私は用事があり、いつもより30分早く仕事を上がりました。

早く帰ることは、その男性には伝えていませんでした。

通用口から外へ出て、駅へ向かおうとしたときです。

建物を出てすぐの街灯の近くに、その男性が立っていました。

私に気づくと、相手は一瞬だけ驚いたような顔をしました。

「あれ?今日は早いんだね」

その一言を聞いた瞬間、胸の奥がざわっとしました。

「……はい。今日はちょっと用事があって」

自分でも分かるくらい、声が固くなっていました。

けれど相手はいつもと変わらない様子で、軽くうなずきました。

「そっか。じゃあ、気をつけて帰ってね」

「……ありがとうございます」

相手はそれ以上何も言わず、軽く手を上げると、私とは反対の方向へ歩いていきました。

追いかけてきたわけでもありません。引き止められたわけでもありません。

それでも私は駅へ向かいながら、さっきの言葉を何度も思い返していました。

今日、私が30分早く帰ることを、この人は知っていたのだろうか。

それとも、本当に偶然そこにいただけなのだろうか。

次の出勤日から、私はできるだけその男性と二人きりにならないようにしました。

仕事で必要な連絡には返しますが、それ以外の連絡はなるべく開かないようにしました。

しばらくして私は別の職場へ移り、その人との関わりもそこで途切れました。今では名前を見ることもありません。

結局、どうして私の帰る時間や昼休みの行動を知っていたのかは、今も分かりません。

当時は「怖い」と認めるほどではないと思っていました。ただ今でも、いつもより少し早く仕事を上がる日は、建物の外へ出る前に一度だけ通りを見る癖が残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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