1. トップ
  2. エピソード
  3. 「ごみ、全然ないね」きれいに見えた朝の公園。植え込みをのぞいて気づけば袋が3ついっぱいに

「ごみ、全然ないね」きれいに見えた朝の公園。植え込みをのぞいて気づけば袋が3ついっぱいに

  • 2026.9.20

きれいに見えた、朝の広場

十月の土曜、朝八時に近所の公園へ集まりました。子ども会の清掃活動で、小学生や保護者、近所の人たちが次々にやってきます。

受付で軍手と火ばさみ、大きなごみ袋を受け取りました。私は下の子の付き添いのつもりで参加していました。

広場を見回してみても、ベンチにも砂場のまわりにも、目立ったごみはありません。

「思ったよりきれいだね。これなら早く終わるかな」

私がそう言うと、同じ班になった男の子も、空っぽの袋を見ながら首をかしげました。

「ほんとだ。ごみ、全然ないね」

「じゃあ、植え込みの下も見てみようか」

男の子がしゃがんで枝の下をのぞき込みます。立ったままでは見えなかった奥のほうを見た瞬間、声を上げました。

「あっ、缶ある!」

「本当だ。ちょっと待って、取るね」

私が火ばさみを伸ばすと、空き缶の奥からお菓子の袋も見つかりました。さらに紙コップやストローまで隠れています。

それを見た子どもたちも、少し離れた場所でしゃがみ始めました。

「まだ落ちてるよ!」

すると、別の植え込みを見ていた子からも声が上がります。

「こっちも!まだ落ちてるよ!」

「ええ、こんなにあったの?」

さっきまで「ごみがない」と話していた男の子も、驚いた顔で枝の下をのぞいていました。

そこからは子どもたちがごみを見つけ、大人が奥にあるものを火ばさみで取っていきました。植え込みだけでなく、ベンチの脚のそばや水飲み場の陰、遊具の柱のまわりにも小さなごみが残っています。

きれいに見えていただけで、見えにくい場所には意外なほど残っていたのです。

気づけば袋が3つ、いっぱいに

一時間ほどたつころには、みんなで集めたごみ袋が3つ、集合場所に並んでいました。

班をまとめていたお父さんが、袋を見て目を丸くします。

「こんなにあったんですか?」

「びっくりですよね。植え込みの奥にかなり隠れてました」

「普通に歩いてたら、気づかないですね」

終わりの合図が出ても、子どもたちはすぐには手を止めませんでした。

「待って。ここにも小さいのあるよ」

「じゃあ、それ取ったら戻ろうか」

最後まで火ばさみで小さな破片を拾っていた男の子が、友だちに笑いかけました。

「最初、何にもないと思ったのにな」

「ね。次も植え込みから探そうよ」

「うん。せっかくきれいにしたもんね」

解散してから、私はもう一度広場を見渡しました。

見た目だけなら、朝と大きく変わったわけではありません。それでも、さっきまで空き缶や袋が隠れていた枝の下には、すっきりと土が見えています。

公園の出口へ向かうと、清掃中から近くを歩いていた年配の女性が声をかけてくれました。

「朝からおつかれさま。ずいぶん拾ったねえ」

「ありがとうございます。子どもたちが見つけてくれたんです」

すると、少し先を歩いていた子どもが振り返りました。

「来月もやるんだって。また来ようね!」

「今度は最初から植え込み見る?」

楽しそうに話す子どもたちを見ながら、付き添いのつもりだった私も、次の清掃にはまた参加しようかなと思いました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ