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「生活費がきつくなってるんだよね」生活費を切り詰めていた私。だが、夫の買い物と考え方に本音をぶつけた結果

  • 2026.9.20

半額の鶏肉と、玄関に増えていく箱

夕方のスーパーで、半額のシールが貼られた鶏肉をかごに入れた。

小分けにして冷凍しておけば四日はもつ。エアコンの設定を一度上げたのも、廊下の灯りを一つ減らしたのも、この半年で自然に身についたやり方だった。

玄関に戻ると、細長い箱が壁に立てかけてあった。

夫の趣味の道具だ。奥の部屋から、封を切る音が聞こえていた。

「あれ、また何か届いたの?」

「うん。ずっと探してたやつ。ちょうど安くなってたんだよ」

夫はうれしそうだった。

買い物袋から鶏肉を出しながら、私は朝に届いた請求書のことを思い出していた。

光熱費が去年より上がっていて、風呂の追い焚きも少し減らそうと考えたばかりだった。

夫に悪気がないのは分かっている。分担で決めた額は毎月きちんと入れてくれるし、遅れたことも一度もない。

それでも、黙っているのがつらくなった。

「ねえ、最近ちょっと生活費がきつくなってるんだよね」

夫は箱から顔を上げた。

「でも、家に入れる分はちゃんと入れてるよね?」

「うん。それは分かってる。でも、食費も光熱費も前より上がってるから」

「じゃあ、俺の買い物が気になるってこと?」

「そういう言い方をしたいわけじゃないんだけど…」

夫は少し考えてから言った。

「でも、生活費を入れたあとの分は自分のお金だろ?そこは問題ないと思うけど」

その言葉を聞くのは、春から数えてこれで3度目だった。

夫にとっては、決めた生活費を入れたあとのお金は自由に使えるものなのだろう。それ自体は分かる。

ただ、その生活費で足りるようにするため、私が少しずつ食費や光熱費を削っていることまでは伝わっていなかった。

その場で言い合っても、また同じ話になる気がした。

家計簿を開いた夜

その週末、私はテーブルに家計簿のノートを広げた。レシートをまとめた封筒と、二人ぶんの明細も並べた。

夫は向かいに座り、少し戸惑った顔でページをのぞき込んだ。

「これ、全部つけてたの?」

「うん。この一年の食費。月ごとに書いてあるよ」

夫はページをめくりながら、しばらく黙っていた。

「…思ってたより少ないな」

「減らしてるから。特売の日にまとめて買ったり、安いものに替えたりしてる。それでも最近は厳しくなってきたの」

夫の手が止まった。

私は少し迷ってから続けた。

「『自分のお金だから問題ない』って、これで3回目だよね」

「…うん」

「趣味をやめてって言いたいわけじゃないよ。ただ、こっちは足りなくならないようにずっと削ってる。それを一回ちゃんと見てほしかった」

夫は黙ったまま、自分の明細を引き寄せた。

そして趣味の買い物だけを一つずつ拾い、電卓に打ち始めた。

途中で手を止め、画面を見つめる。

「…こんなに使ってたのか」

もう一度、最初から計算していた。

それから家計簿の数字と見比べ、夫が小さく息を吐いた。

「これ、食費の三か月分くらいあるじゃん」

「私も、並べてみてびっくりした」

夫はしばらく電卓を見ていたが、やがて近くにあったメモ用紙を一枚取った。

「趣味の買い物、来月から毎月ここまでにする」

そう言って、自分で決めた上限を書き込んだ。

「全部やめなくてもいいんだよ」

「うん、やめるつもりはない。でも、さすがに何も考えずに買いすぎてた」

少し間を置いて、夫は家計簿をもう一度見た。

「それと、生活費も見直そう。今までの額で足りてると思ってた」

「そうしてくれると助かる」

翌朝、夫が金額を書いたメモは冷蔵庫の扉に磁石で留められていた。その下には、夫の字で日付も書き足されていた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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