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「なあ、今日の飯、まだ?」残業帰りに夕飯を急かされた妻。熱を出した翌日、夫婦で見直した家事分担

  • 2026.9.18
「なあ、今日の飯、まだ?」残業帰りに夕飯を急かされた妻。熱を出した翌日、夫婦で見直した家事分担

ソファから届いた、同じ質問

冬のはじめ、残業で帰りが遅くなった金曜日のことです。

玄関でコートを脱ぎ、そのまま台所へ向かいました。冷蔵庫の中を見ながら夕飯を考えていると、リビングのソファから夫の声がしました。

「今日の飯、まだ?」

「うん。ごめん、今帰ってきたところだから、もう少し待って」

夫は「そっか」と返し、またテレビに目を戻しました。

私は鍋を出して玉ねぎを切り、その合間に取り込んだままの洗濯物を畳み始めました。

十分ほどすると、またソファから声がします。

「なあ、今日の飯、まだ?」

今度は思わず手が止まりました。

「まだだよ。私も今帰ってきたばっかりなんだけど」

少し強い声になったのが、自分でも分かりました。

夫はこちらを振り返りました。

「いや、急かしたかったわけじゃないよ。俺も今日、疲れててさ」

「私も疲れてるよ」

そう返すと、夫は黙りました。

夕飯の支度を夫が手伝うことは、ほとんどありません。それでも「今日は何?」「まだ?」という声だけは、当たり前のように飛んできます。

その夜は、いつも以上にそのことが引っかかりました。

熱を出しても、考えるのは私だった

翌日は休みでしたが、朝から体が重く、熱を測ると思っていたより高くなっていました。水だけ飲み、私は布団に戻りました。

昼前、寝室のドアが開きました。

「大丈夫?まだ熱ある?」

「うん。今日はちょっと起きられそうにない」

「そっか…昼、どうしよう」

「悪いけど、今日は自分で何か買ってきてもらっていい?」

夫は一瞬黙ってから、「分かった」とドアを閉めました。

夕方になると、もう一度顔を出しました。

「夜もまだきつそう?」

「うん。ごめん」

「いや、謝らなくていいよ。冷蔵庫に何かあったっけ」

責められたわけではありません。

それでも私は、「食べるものをどうするか」まで結局こちらが考えるのだな、と少し疲れてしまいました。

紙に書いて、初めて見えたもの

次の日には熱も下がり、簡単な食事なら作れるくらいまで回復しました。

夜、食卓を片づけたあと、私はメモ帳を一枚ちぎりました。

月曜から日曜まで、普段やっている家事を書き出します。ごみ出し、洗濯、買い物、夕飯の支度、食器洗い、風呂掃除、日用品の補充。

その横に、普段どちらがやっているかを書いていくと、並んだのはほとんど私の名前でした。

「ねえ、ちょっとこれ見てくれる?」

「何?」

夫が向かいに座ります。

「責めたいわけじゃないんだけど、一回ちゃんと見てほしくて」

私は紙を夫の前へ向けました。

「『今日の飯まだ?』ってあなた何回も聞いてくるでしょ」

「……うん」

「あのとき、ご飯だけ作ってたわけじゃないんだよ。洗濯物も片づけてたし、買い物も私がしてた。熱が出た日も、ご飯を作らなくていいとはなったけど、そのあとどうするかは私が考えてたでしょ」

夫は何も言わず、紙を上から順番に見ていました。

しばらくして、小さく息を吐きます。

「…俺の名前、ほとんどないな」

「うん。私も書いてみて、こんなに偏ってたんだって思った」

「ごめん。そんなにやってるって、ちゃんと分かってなかった」

「私も、ちゃんと言ってなかったから。でも、このままはしんどい」

夫は紙をもう一度見てから、「分かった」と短く答えました。

「まだ?」が「どうする?」に変わった

翌日、仕事から帰ると、炊飯器のランプがついていました。

「米だけ炊いといた」

台所にいた夫が、少し照れくさそうに言いました。

「おかずは何作ればいいか分かんなくて。そこは一緒にやってもらっていい?」

「うん。それなら助かる」

いきなり家事が半分ずつになったわけではありません。

それでも夫は、まず炊飯や風呂掃除をするようになり、少しずつ洗濯物の片づけなども手伝うようになりました。

しばらくして、帰宅した私に夫が聞きました。

「今日のご飯、どうする?」

その瞬間、私は少しだけ嬉しくなりました。

以前は「まだ?」だった言葉が、「どうする?」に変わっていたからです。

全部が一度に変わったわけではありません。それでも、あの一枚の紙を一緒に見たことが、二人で家のことを考え始めるきっかけになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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