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ボードゲームは、会社をもっとクリエイティブにしますか?

  • 2026.9.17
長野〈ボードゲームリゾート GAW〉内観

体験した会社:ヤッホーブルーイング

軽井沢に本社を構え、「ビールに味を!人生に幸せを!」をモットーに、《よなよなエール》等の独創的な製品を生み出す。『無礼講−スター』は公式ビアレストラン〈YONA YONA BEER WORKS〉でも体験できる。

〈ヤッホーブルーイング〉が〈ボードゲームリゾート GAW〉を体験!

長野県原村。八ヶ岳連峰の西側の麓、自然豊かな高原にある〈ボードゲームリゾート GAW〉。東京を中心にボードゲーム専門のゲームマスターとして活動していたあだちちひろさんと音楽プロデューサーの樋口太陽さんが2024年にオープンしたボードゲーム施設だ。

「ボードゲームで遊ぶ場所というと、気軽に立ち寄れるボドゲカフェなどもありますが、私たちはボードゲームが持つポテンシャルを最大限に高められる場所を作りたくてGAWを立ち上げました。また、ボードゲームというのは、単に勝ち負けを競ったり、楽しんだりするだけの遊びではありません。想像力を広げたり、他者の気持ちを考えたり、負ける気持ちを味わったり、新しい価値観に出会ったり……。ゲームを通じて様々な体験ができます。

私たちはボードゲームから得られる“学び”を存分に味わっていただけるようプログラムを組みました。もちろんボードゲーム初心者でも大丈夫。レジャー目的の方もいますが、企業の方にチームのコミュニケーションを活発にするための研修として使われることが非常に多いです。普段の生活では得られない特別な時間になると思います」とあだちさんは語る。

GAWの施設を予約すると、まず行われるのが事前オンラインヒアリングだ。企業研修の場合は「参加者の関係性」や「課題」「目的」などを話し合う。友人同士のレジャーの場合は、どんな一日にしたいかを聞く。今回の参加者は6名、20〜40代の部門が異なる社員。会社で顔を合わせる仲だが距離感がまちまちなので、メンバーの個性を知り、親睦を深めたいという要望があった。

話し合いを基にGAWにある1000タイトル以上の様々なジャンル、難易度のボードゲームから体験をするゲームがセレクトされる。

長野〈ボードゲームリゾート GAW〉内観
ボードゲームのプレー空間。壁一面に並んだ1,000タイトル以上ものボードゲームの中から、参加者に合わせたゲームがセレクトされる。参加者が没頭できる空間だ。

スマホ禁止で集中する、自然の中で行うゲーム体験

いよいよ体験当日。参加者は、入口で専用ケースにスマホやデジタルデバイスを預け、荷物をロッカーに入れて施設内に入る。余計なノイズを極力減らして、目の前のゲームに集中するためだ。

デジタルデバイス専用収納ケース
専用ケースにスマホやデジタルデバイスを預けロック。デジタルデトックスにも最適だ。

扉を開けると、一面にボードゲーム棚が広がり、「うわぁ!」と歓声が上がる。撮影したい気持ちをグッとこらえ(終了後に撮影時間は用意されているのでご安心を)、プログラムスタート!ルール説明など、すべての進行はゲームマスターのあだちさんが行う。

まだメンバーは緊張気味。「さっそく最初のゲームをやりたいと思います」と、6人が一つのテーブルを囲み、最初のゲームが始まった。

『ビス20』。「数字カード」と「指令カード」の2種類のカードと宝石コマが入っている。参加者は順に1〜20の数字をカウントし、20まで言えたら成功。ルールはそれだけ。しかしクリアするごとに必ず「数字カード」と「指令カード」を1枚ずつめくらねばならない。指令カードには、「鼻をつまむ」「数字を歌いながら言う」「手を叩く」といった指令が書かれ、数字のカードと対応して実行するのだ。

しかも、クリアするたびに新しいルールが追加され、どんどんハードルが高まる。個人対決ではなくチームで協力し合うゲームであるため一体感が生まれやすくなる。単に20数えるだけなのに、それができないのが面白い。声を出したり、ジェスチャーをしたりと体を動かし、ウォーミングアップは十分だ。

ボードゲーム『ビス20』
『ビス20』でアイスブレイク。ルールは単純だが普段眠っている脳と体が叩き起こされる。

一つゲームが終わると、振り返りタイムがやってくる。GAWオリジナルの「9ベネフィットカード」を用いて感想をシェアするのだ。カードは9枚あり、「Imagination(小さなテーブルで世界をつくる)」「Diversity(人の数だけ思考がある)」「Collaboration(難しいを分かち合う)」といった、ボードゲームから得られる効能が書かれている。

体験したゲームにはどんな効能があったのかを、カードに書かれた言葉を助けに表現し合い、シェアすることでチーム全体としての気づきを再認識する。ボードゲームが楽しいだけではなく、学びを得られる時間となる。

ボードゲーム「9ベネフィットカード」
「9ベネフィットカード」を使った振り返り。カードの言葉で気づきが言語化できる。

「メンバーの新しい一面が見られた」「途中から全員でルールの復習をしてから挑むという流れができた」等、様々な意見が出てきた。最後にあだちさんよりコメントをして終了。このフィードバックの時間は、すべてのゲームの後に設けられる。

次のゲームは『ヴィジョナリー』だ。3名ずつ2つのチームに分かれる。目隠しをした人がほかのチームメイトの指示に従って、カードに描かれた形に積み木を組み、早くできたチームが勝利する。重要なのは、カードの図形の全体像を瞬時に把握し、目隠しした人に対し言葉だけで的確に指示すること。全員が順番にそれぞれの役割を担当したが、指示をするのが抜群にうまい人、積み木を組むのが得意な人、全体を見ていて次の改善策を考える人等、個人の特性によって出る差は歴然だった。

ボードゲーム『ヴィジョナリー』
『ヴィジョナリー』。作る人、指示する人、全体を見る人等、役割を決めるのがポイントだ。

フィードバックでは、「相手のことを考え伝え方を工夫しないと伝わらない」「全体を見る人がいると改善策が考えられる」「適性に合った役割で挑むことで、強みを生かすことができた」等、まるで仕事現場かのようなコメントが続出。たかがゲームと侮るなかれ、テーブルで起きていることは、実社会でも十分応用できるという気づきが得られた。

午後の時間はさらに集中して時間をかけて関係性を深める『お宝はまぢか』と『穴掘りモグラ』を行い、あっという間に終了時間。

ハンバーガー
頭と体を使い空いたお腹を満たすランチタイム。地元野菜のオリジナルボックスだ。
ボードゲーム『お宝はまぢか』
『お宝はまぢか』。ゴールを目指すすごろくなのだが、運だけではなく戦略も問われる。
ボードゲーム『穴掘りモグラ』
『穴掘りモグラ』。ボードに配置したモグラを穴に入れる。配置と移動に頭を悩ます。

最後は全体の振り返りをするチルタイムだ。集中して頭を使った部屋から出て、自然の中へ。トークゲーム『無礼講ースター』で締めくくる。無礼講という言葉の通り、すっかり緊張がほぐれたメンバーは、肩書なども関係ない対話を繰り広げた。

想像力を駆使し対話をする。1日のボードゲームで得た学びは、きっと職場で生かされるだろう。

ゲームマスター・あだちちひろ、クラフトビール会社〈ヤッホーブルーイング〉スタッフ
場所を替えテントの中でチルタイム。フィードバックでの対話が最も有用な時間となる。

profile

ゲームマスター・あだちちひろ

あだちちひろ(ゲームマスター)

ボードゲームリゾート GAW代表。ゲーム司会業、オリジナルゲーム開発、ゲームを使った社内研修、教育のツールとしての活用など、新たな可能性を多くの人に発信する。
Instagram:@adachi_yeah

Information

長野〈ボードゲームリゾート GAW〉外観

BOARD GAME RESORT GAW

ボードゲームリゾート ガウ
五感を働かせボードゲームに集中。1日1組限定、完全予約制。6〜30名で申し込み可能。体験は1日5時間程度で18,000円〜(ランチ込み)/人。

住所:長野県諏訪郡原村原山17217-596|地図
Instagram:@boardgameresort_gaw

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