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「ここに置くしかないだろ!」満員電車で通路をふさいだキャリーケース、注意した乗客に返った怒鳴り声

  • 2026.9.17
「ここに置くしかないだろ!」満員電車で通路をふさいだキャリーケース、注意した乗客に返った怒鳴り声

大きな荷物が、通路の真ん中にあった

朝の通勤で、いつもと同じ時間の電車に乗った。すでに座席は埋まり、立っている人同士の肩が触れるくらい混んでいた。

途中の駅で、大きなキャリーケースを持った男性が乗ってきた。

男性は人の間を抜けて車内に入ったものの、混雑していて奥までは進めない。仕方がなかったのか、キャリーケースを自分の足元から少し通路側に出して置いた。

最初はそれほど気にならなかった。

ところが次の駅に着くと、降りようとした人がその荷物の前で足を止めた。

「すみません、降ります」

男性は「ああ、はい」と言ってキャリーケースを引き寄せた。人が通り終わると、混雑に押されるようにして、荷物はまた通路側へ少し出た。

さらに次の駅でも、降りる人が荷物をよけながら扉へ向かっていた。

「ちょっと通ります」

「はいはい、すみません」

男性も、大きな荷物を持ったまま身動きが取れず、困っているようには見えた。

ただ、駅に着くたびに同じことが起きていた。

私の斜め前にいた年配の男性が、その様子を何度か見たあと、持ち主に声をかけた。

「すみません。その荷物、もう少しそちらに寄せられませんか」

男性はキャリーケースを見下ろし、周囲を見回した。

「いや、無理ですよ。こんなに混んでるんだから」

年配の男性は少し間を置いてから、「降りる人が通れなくなってるので」と続けた。

すると男性の表情が変わった。

「じゃあ、どこに置けばいいんだよ」

そして、急に声を大きくした。

「ここに置くしかないだろ!」

その声が響いた瞬間、周りの人たちが一斉に黙った。

年配の男性も少し驚いたように、「いや、怒ってるわけじゃなくて…」と返したが、それ以上は何も言わなかった。

次の駅でも、また人の流れが止まった

車内には気まずい空気が残った。

私も、もう少し荷物を寄せられないのかなとは思った。でも、さっきの大きな声を聞いたあとでは、とても口を挟む気にはなれなかった。

やがて次の駅に着き、数人が降りようと動き始めた。

そのうち一人が、キャリーケースの前で止まった。

「すみません、降りたいんですが…」

男性はその人を一度見てから、無言で取っ手をつかんだ。

「……はいはい」

キャリーケースを自分の足元へ引き、一人が通れるくらいの隙間を作った。

降りる人は小さく頭を下げ、その横を抜けていった。

その後も、駅に着くたび似たようなことが続いた。

誰かが「降ります」「通してください」と声をかければ、男性はそのときだけ荷物を引く。けれど、自分から通路を空けておこうとする様子はなかった。

さっき注意した年配の男性も、もう何も言わなかった。

私が降りる駅に着いたときも、キャリーケースは少し通路側に出ていた。

「すみません、降ります」

私が声をかけると、男性は何も言わずに荷物を引いた。

その横を抜けてホームへ出たとき、ようやく肩の力が抜けた。

大きな荷物を持って満員電車に乗れば、置き場所に困る事情もあると思う。

それでも、困っている人から声をかけられたときまで、怒鳴る必要はなかったはずだ。

電車が走り去ったあとも、「ここに置くしかないだろ!」という声だけが、しばらく耳に残っていた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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