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年収4000万でも「最底辺」。子どもの小学校受験を経て高収入夫婦が実感したリアル【著者対談】

  • 2026.9.11

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「小受」。就学前の子どもたちが、名門小学校への入学を目指す小学校受験のことだ。未就学児たちの進学塾とも言える幼児教室の送迎や、親子揃っての面接など、保護者がかかわるタスクの多い小受は、家族全員にとっての戦いでもある。しかし、中学受験や高校受験に比べると受験者は少ないため、小受とはどんなものなのか詳しく知る人は多くないだろう。

『君の背中に見た夢は』(外山薫:原作、たちばな豊可:漫画/KADOKAWA)は、そんな小学校受験に挑む家族の物語である。「子どもの将来の選択肢を増やせるのは自分だけ」という責任を感じながら、仕事との両立や夫との関係で葛藤する母親・茜の姿は共感必至だ。

原作小説の著者であり、慶應義塾大学出身という経歴を生かして教育分野での発信を続ける作家の外山薫さんと、3人の子どもを育てながら漫画家として活躍するコミカライズ版の著者・たちばな豊可さんのふたりに、本作に込めた想いや制作の裏話について伺った。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。

——共働きのパワーカップル、根っからの富裕層、叩き上げの資産家層、と作中には3つの異なる家庭が登場します。彼女たちがライバル心を持ちながらも一緒に成長していく姿が描かれ、見応えがありました。

外山薫さん(以下、外山):物語を動かす必要があったため、“親同士の交流をよしとしない幼児教室のルールを破って交流してしまった”という設定にしました。そんな設定なので、資産家の寛子をはっちゃけた感じにして3人を絡ませたんです。コミカライズ版では寛子をギャルママっぽく描いてもらっていて、とても理想通りでした。

たちばな豊可さん(以下、たちばな):寛子のようなギャルママキャラは自分の中にない引き出しだったので、必死に調べました。これははたしてギャルママなのか?なんて自問自答しながら。

寛子の子どもたちは「自由奔放な子ども」という設定があったので、ストリートカジュアルを着せたりして、元気いっぱい系のお子さんにしました。寛子のギャルママっぷりは「その子たちのテンションについていけるお母さんはどんな感じかな」と考えて創っていきました。

外山:3人のパパのビジュアルも最高でしたね。寛子の夫は美容師ですけど、ちょっと胡散臭い感じがよかった(笑)。主人公の茜の夫は華やかなテレビ業界で活躍する、みんなが「いいな」って思うようなお父さん。富裕層の麗佳の夫は、口下手で真面目そうな弁護士。イメージ通りだったし、すごく攻めている感じもしてとてもよかったです。

たちばな:3つの家族が登場する軽井沢の別荘パーティーは、もう大変すぎました。そもそも軽井沢の別荘なんて見たこともないんだけど、「とりあえずぶっ飛んでいきましょう」という話をして。高級住宅がたくさん載っている雑誌や、ストリートビューで見たおうちの外観などを参考に、いろんな要素を組み合わせて凄腕のアシスタントさんに描いていただきました。

外山:実際のところ、受験に合格したあとにお友だちの別荘に誘われて行ったら、とんでもない大豪邸が待っていた…みたいな話は“私立小学校あるある”らしくて。ふたりとも医者で年収4000万くらいの高収入夫婦でも、子どもを私立に入れてみたら「この世界で、うちは最底辺だと思った」みたいな話を聞いて、それは面白いなと。

取材・文=吉田あき

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