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「もう少しだけ、離れてもらえますか」画面をのぞくたび顔を近づけてくる上司。だが、私が取った小さな対策とは

  • 2026.9.12

肩が触れる距離で、上司は動かなかった

仕事を教わるとき、上司はいつも私の椅子のすぐ横まで来ました。

画面を指すより先に袖が肩に触れることもあり、最初のうちは「距離感が近い人なんだ」と思うようにしていました。

「ここ、ちょっと直しておいて」

「はい。あとで確認しておきます」

そう答えると、上司はその場を離れませんでした。

「あ、今できる?そのまま見たいんだけど」

「……今ですか?」

「うん。すぐ終わるから」

仕方なく作業を始めると、上司は椅子の横に立ったまま画面を見ています。キーボードを打つ肩のすぐそばに人がいるだけで、妙に手に力が入りました。

特に忘れられないのは、二人で資料を確認していた日のことです。

私が画面を開くと、上司は椅子の後ろから身を乗り出すようにしてのぞき込みました。顔がすぐ横まで来て、思わず体を前にずらしました。

「この数字、去年のと合ってる?」

「あの…すみません」

「ん?」

一度口を閉じましたが、その日はどうしても我慢できませんでした。

「もう少しだけ、離れてもらえますか」

上司は一瞬きょとんとした顔をしました。

「え?ああ、ごめん。ここからじゃ見えなくて」

そう言いながらも、離れたのはほんの少しだけでした。

私は椅子を前へずらしました。それでも上司が画面を指そうとすると、また腕がすぐ横まで伸びてきます。

「ここの数字ね。これ、前の資料と同じ?」

「確認します。ちょっと待ってください」

廊下で誰かが通る音がすると、上司はようやく体を起こしました。そのとき初めて、肩の力が抜けたのを覚えています。

「私が気にしすぎなのかな」と同期に話した

翌日の休憩時間、同期にだけそのことを話しました。

「ちょっと聞いてほしいんだけど…私、気にしすぎなのかな」

「どうしたの?」

「画面を見てもらうたびに、すごく近くまで来るんだよね。昨日なんて肩が当たりそうなくらいで」

同期は少し眉を寄せました。

「それ、嫌なら嫌って言っていいと思うよ」

「一応、離れてくださいって言ったんだけど…なんか、こっちが神経質みたいな空気になるのも嫌で」

「うーん…でも、毎回しんどいなら我慢しなくていいんじゃない?」

「そうなんだけどね。上司だと思うと、やっぱり言いにくい」

口に出してみると、自分でも思っていた以上に気にしていたことに気づきました。

それからは、なるべく距離を取れる方法を選ぶようにしました。

上司が席へ来て、

「今いい?ちょっと画面見せて」

と言ったときも、以前のようにそのまま椅子の横へ入ってもらうのではなく、

「はい。共有画面に出しますね。そのほうが見やすいと思います」

と返すようにしました。

紙で確認できる資料は先に印刷し、机の上に広げて説明しました。席替えの希望を出せる時期には、背後を人が通らない場所を希望しました。

ある日、上司から少し笑いながら言われました。

「最近、画面見せてもらうこと減ったね」

私は一瞬迷ってから、できるだけ普通の声で答えました。

「このやり方のほうが、私も作業しやすいので」

「ああ、そうなんだ」

それ以上、上司は何も言いませんでした。

大きな出来事が起きたわけでも、上司とぶつかったわけでもありません。ただ、自分が苦しくならない距離を少しずつ作るようになってから、以前ほど身構えずに仕事ができるようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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