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「親からの結婚祝いって100万円くらいだよね」婚約者の言葉をそのまま伝えた姉。思わず母が黙り込んだワケ

  • 2026.9.12
「親からの結婚祝いって100万円くらいだよね」婚約者の言葉をそのまま伝えた姉。思わず母が黙り込んだワケ

実家の食卓で、母が黙り込んでいた

三年ほど前、姉の結婚が決まった。相手は姉より少し年上の、物腰のやわらかい人だった。

両家の顔合わせも済み、あとは式の日取りや細かな準備を進めるだけという時期だった。

ある日、買い物のついでに実家へ寄ると、母が食卓で湯呑みを両手に包んだまま黙っていた。

テーブルには式場のパンフレットと、いくつか金額を書き出したメモが置かれている。

「どうしたの。何かあった?」

母は少し迷ってから、ため息まじりに言った。

「お姉ちゃんからね、『親からの結婚祝いって100万円くらいだよね』って言われたの」

思わず聞き返した。

「お姉ちゃんがそう言ったの?」

「向こうのご両親が、そのくらい援助してくれるみたいなの。それで彼が『そっちも同じくらいなんじゃない?』って言ったんだって」

姉は、その話をほとんどそのまま母へ伝えてきたらしい。

「100万円なんて簡単に出せる金額じゃないでしょう。出すにしても、こっちで考えて決めたかったんだけどね」

母はそう言って、メモを裏返した。

「私も困ったんだよ」と姉は言った

その日の夜、私は姉へ電話をかけた。

「お母さんから聞いたよ。100万円って、どういう話?」

電話の向こうで、姉が一瞬黙った。

「ああ…それね。私も、そんなふうに金額まで言うのはどうなのって思ったよ」

「じゃあ、なんでそのままお母さんに言ったの?」

「向こうはもう親から出してもらえるって聞いてるし、私だけで『うちは無理』って決めるのも違うかなって思って。お母さんに一度聞いたほうがいいと思ったの」

姉なりに、両家の金額が大きく違っていいのか気になっていたらしい。

ただ、その聞き方では母が「100万円出してほしい」と言われたように感じるのも無理はなかった。

「聞くのはいいけど、『100万円くらいだよね』って言い方じゃ、お母さんも断りにくいよ」

「……それは、あとで私も思った」

さっきまで少し強かった姉の声が、そこで小さくなった。

「彼には、うちにはうちの考えがあるから、金額を合わせる前提で話すのはやめようって言う」

私は、それ以上は何も言わなかった。

結局、いくら包んだのかは聞かなかった

その後、姉から母へ改めて連絡があり、「無理のない範囲でいいから」と伝えたそうだ。

母が実際にいくら用意したのか、私は聞いていない。

結婚式当日、控室で姉と顔を合わせると、姉が小声で言った。

「お母さんにはちゃんとお礼言ったよ。あのときは、言い方が悪かったって謝った」

「なら、よかった」

少し離れた廊下では、母が親族と話しながら笑っていた。

結婚のお祝いは、本来なら誰かに金額を決められるものではない。けれど姉も、婚約者と実家の間でどう話を通せばいいのか迷っていたのだと思う。

それでも、家族だからこそ、お金の話ほど「そのまま伝える」だけでは済まないことがあるのだと感じた出来事だった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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