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「けっこう見てるんですよ、僕」距離感がおかしくなった同僚。毎日10件を超えた社内チャットを上司に見せた結果

  • 2026.9.12

教えていない休日のことを、突然聞かれた

三年ほど前、同じフロアの別部署にいる同僚と、社食で何度か昼休憩が重なりました。

券売機の前で迷っていると「今日の日替わり、けっこうおいしかったですよ」と教えてくれるような人で、最初は気さくで親切な同僚という印象でした。

ところが数週間すると、少しずつ距離の近さが気になるようになりました。

廊下ですれ違えば必ず声をかけられ、私がエレベーターへ向かうと、そのまま隣を歩いてきます。

ある日には、着ていたシャツを見てこう言われました。

「そのシャツ、この前も着てましたよね」

「え、そうでしたっけ?」

「先週の水曜ですよ。覚えてます」

思わず苦笑いすると、その人は楽しそうに続けました。

「けっこう見てるんですよ、僕」

冗談なのかもしれません。ただ、なぜか笑い返すことができませんでした。

さらに気味が悪くなったのは、月曜の朝です。

給湯室でマグカップを洗っていると、後ろから突然声をかけられました。

「昨日、駅の近くにいたでしょ?」

手が止まりました。

「…え?」

「日曜。駅のところ歩いてましたよね。何してたんですか?」

休日の予定を、その人に話したことはありません。

「人違いじゃないですか?」

そう返すと、その人は笑いながら首を振りました。

「いや、絶対そうですよ。前にも見かけたことありますし」

それ以上聞き返す気にはなれませんでした。

毎日10件を超えるメッセージに、返事をやめた

そのころから、社内チャットにも私的なメッセージが届くようになりました。

「今日のお昼、何食べました?」

最初は当たり障りのない内容だったため、何度か短く返事をしていました。

しかし、次第に件数が増えていきます。

朝から何度も通知が鳴り、数えてみると一日に10件を超える日も珍しくありませんでした。

返事をしないでいると、今度はこんなメッセージが届きました。

「忙しいんですか?」

しばらくすると、また通知が鳴ります。

「ずっと返事ないと、ちょっと寂しいです」

仕事中に画面の端へ通知が出るたび、胸がざわつくようになりました。

それでも、強く断れば職場で気まずくなるのではないかと思い、すぐには誰にも相談できませんでした。

ただ、このままではいけないと思い、返信をやめた三日目から記録を残すことにしました。

日付、時刻、届いた件数を表計算ソフトに入力し、チャットのログも消さずに残しました。

ひと月後、記録はかなりの量になっていました。

印刷した記録を持って、上司の席へ向かった

私はその表を印刷し、異動願いと一緒に上司のところへ持っていきました。

「少し相談したいことがあるんです」

上司は私の顔を見て、パソコンから手を離しました。

「どうした?」

「これ、全部、業務とは関係ないメッセージです。ずっと続いていて…正直、ちょっと怖くなってきました」

上司は何も言わず、印刷した表を上から順に確認しました。

「これ、元のチャットも残ってる?」

「はい。全部あります」

「分かった。これは一人で抱えなくていい。人事にも相談しよう」

その言葉を聞いたとき、ようやく少しだけ肩の力が抜けました。

翌週、その同僚は人事との面談に呼ばれました。

後から上司に、「本人には、業務に関係のない連絡を続けないよう伝えた」とだけ聞きました。

面談の翌日、廊下でその人とすれ違いました。

一瞬こちらへ近づこうとしたように見えましたが、途中で足を止めます。

私は何も言わず、そのまま通り過ぎました。

それ以来、私的なメッセージは一件も届かなくなりました。

半年ほどして異動願いも通り、私は別のフロアへ移りました。

新しい席で仕事を始めた日の昼前、ふと気づきました。

朝から一度も、あの通知音を気にしていなかったのです。

それだけのことなのに、久しぶりに落ち着いて仕事ができている気がしました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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