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「角が少し曲がっている。もっときれいな新札を3枚出して」お札を交換させる客。3回目で受け取った理由

  • 2026.9.4
「角が少し曲がっている。もっときれいな新札を3枚出して」お札を交換させる客。3回目で受け取った理由

機械で用意した新札を、いつもどおりお渡しした

金融の窓口で働いていたころ、新札への両替をお願いされることは珍しくありませんでした。

結婚式やお祝いに使う方が多く、時期によっては一日に何度も対応することがあります。

その日のお客様が希望されたのは、新札3枚でした。

私は窓口内の機械で新札を用意し、状態を確認してから封筒に入れ、カウンター越しにお渡ししました。

ところがお客様は、封筒から紙幣を取り出すと、一枚ずつじっと見ています。そして角のあたりを指でなぞりながら言いました。

「角が少し曲がっている。もっときれいな新札を3枚出して」

言われて見直しましたが、私には気になるほどの曲がりは分かりませんでした。

ただ、お祝いに使うのなら、できるだけきれいなものを選びたいのだろうとも思いました。「承知しました」と答え、もう一度新札を用意することにしました。

今度は先ほどより慎重に、一枚ずつ角や表面を確認してからお渡しました。

しかし、お客様はまた紙幣を見比べます。

「これも少しヨレている気がするんだけど」

二度目も交換することになりました。

三度目は、上司にも一緒に確認してもらった

さすがに私は不安になっていました。

見落としているところがあるのか。封筒へ入れるときに角を傷めてしまっているのか。

そう考えると、普段なら何気なくできる作業にも力が入ります。

三度目の新札を用意していると、様子を見ていた上司が声をかけてきました。

「今度は私も一緒に確認しようか」

私は少しほっとして、用意した3枚を上司にも見てもらいました。

上司は表と裏、四隅を確認したあと、私と一緒にカウンターへ出ました。

「こちらも新札として状態を確認しています。もし気になるところがあれば、一緒に確認しますね」

お客様はしばらく紙幣を見ていましたが、今度は交換を求めませんでした。

「……じゃあ、これで大丈夫です」

そう言って封筒を受け取り、そのまま帰っていかれました。

お客様が帰ったあと、上司は私に「気にしなくていいよ」と声をかけてくれました。

三度目の新札が、それまでのものより明らかにきれいだったのかは、私には分かりません。ただ、自分一人で「問題ありません」と判断するより、もう一人が一緒に確認したことで、お客様も納得しやすかったのかもしれません。

それ以来、新札をお渡しするときは、ただ封筒に入れるだけでなく、「新札3枚です。念のため状態をご確認ください」とひと言添えるようになりました。

ほんの短い確認ですが、お客様もその場で見られますし、私自身も安心できます。

あの日、何度確認しても自分の目に自信が持てなくなった経験が、窓口での渡し方を少し変えるきっかけになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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