1. トップ
  2. スポーツ
  3. 大坂なおみも参画、世界で人気沸騰!都市型スポーツ「ピックルボール」が日本でも流行るワケ

大坂なおみも参画、世界で人気沸騰!都市型スポーツ「ピックルボール」が日本でも流行るワケ

  • 2026.9.2

卓球とバドミントン、テニスの要素が混ざった「ピックルボール」というスポーツが流行中だ。新橋、渋谷、池袋、豊洲など都市部を中心に施設が続々と開業している。競技発祥の地・アメリカに目を向けると、プロテニスプレイヤーの大坂なおみもチームのオーナーシップグループに参画し、プロリーグが隆盛を極めている。この新興ラケットスポーツが、なぜこれほど注目を集めるのか。プライベートで体験会に行き、その魅力や流行る理由を体感してみた。この記事を読んだら、きっと皆さんも一度やってみたくなるのでは……?

アメリカで急成長。プロリーグ団体の売上は約221億円

ピックルボールは、アメリカ発祥のラケットスポーツだ。バドミントンのダブルスコートと同じサイズで、パドルと呼ばれるテニスラケットよりひと回り小さいラケットを使い、穴のあいたボールをネット越しに打ち合う。1960年代から親しまれてきたが、昨今は都市型スポーツとして人気に火がついている。

画像: アメリカで急成長。プロリーグ団体の売上は約221億円

アメリカでは2025年に約2,400万人がプレーしたと推計されており、2020年比で伸び率は約479%増という急成長を見せた(SFIA調べ)。ニューヨークのセントラル・パークにコートが出現したり、テニス界のレジェンドであるアンドレ・アガシの挑戦が報じられたほか、興行面でもトップ選手が参加する「MLP(メジャーリーグピックルボール)」が隆盛を極めている。

画像: 写真=Getty Images
写真=Getty Images

この男女混合チーム対抗プロリーグは2021年に設立。各チームのオーナーには著名人や有名アスリートが名を連ね、参戦チームの一つ「マイアミピックルボールクラブ」には大坂なおみらが参画している。MLPによると、リーグ規模は初年度の8チームから2025シーズンには22チームへ拡大。スポンサー収入は前シーズンの2倍以上、チケット収入も94%増加するなど拡大の一途だ。

PPAツアーとMLPに加え、小売やメディア、施設関連事業などを統合した新会社「Pickleball Inc.」の事業群は、2025年に合計1億4,000万ドル超(約221億円/1ドル=158円換算)の売上を計上。2026年5月には、投資会社Apollo Sports Capital主導で2億2,500万ドル(約355億円/同)の投資が実施された。

またPPAツアーはアメリカだけでなく、2025年からアジアでも展開中だ。日本、中国、マレーシア、ベトナム、シンガポールなどの主要都市で開催されている。シンガポールでは街中でも人気が感じられ、団地内のバスケットボールコートで試合やレッスンをする人が増加。「有償・無償を問わず試合やレッスンを禁止」という貼り紙が掲示されるほどだ。

日本では競技人口が約7倍。施設の利活用でコート整備進む

日本でも、いまやブームと言っていいほど注目を集めている。新競技のスタートアップ企業「ピックルボールワン」の調査によると、国内の競技人口は2026年3月時点で約33万人にのぼり、2025年の約4.5万人から前年比で約7倍伸びたという。さらに、興味・関心があると回答した潜在プレイヤーも約1,189万人と、現プレイヤーの約36倍の潜在需要が示されている。

同社にはアシックス・ベンチャーズやSansan、TBSイノベーション・パートナーズ、電通グループ、三井不動産の5社が出資済みで、普及に向けた動きを加速させている。

2026年7月には東京のアリーナ立川立飛で「PPA アジア 500 Sansan 東京オープン」が開かれ、TBSホールディングスが大会を主催。

画像1: 日本では競技人口が約7倍。施設の利活用でコート整備進む

大会前にはプロモーションも兼ね、ピックルボールワンが赤坂のTBS本社前にコートを設置して普及イベントを行うなど、世間がサッカーワールドカップで沸く中で機運醸成に努めていた。

画像2: 日本では競技人口が約7倍。施設の利活用でコート整備進む

普及に向けた環境整備も目立つ。都内では物流倉庫やオフィスビル、ホテルなどの施設を利活用したコートが誕生。2025年にはインドアコート「ピックルボールワン 銀座新橋」がオープンした。2026年7月にはSansanが、インドア3面・アウトドア4面を誇る「Sansan ピックルボールコート 池袋」を開業し、朝から晩まで予約が埋まる盛況ぶりを見せている。他にも南青山の「ピックルナイン」や、渋谷東武ホテル地下2階をリノベーションした期間限定コート「ネオン ピックルボールクラブ」も相次いで開かれた。

画像: Sansan ピックルボールコート 池袋

東京以外でも、静岡県の「伊豆リゾートヴィラ ピックルボールコート」が国内最大規模となる20面を完備。茨城県ではアダストリアが複合施設「niko and...BASE」内にコートを設置し、千葉県の「THE PICKLE BANG THEORY」では大人気フィットネスレース「HYROX」のトレーニングエリアを新設するなど、ユニークな取り組みも広がっている。

体験会で感じた人気の理由。1時間でラリーができる手軽さ

なぜピックルボールは流行っているのか。プライベートで体験会に参加した実感で言えば、初心者でも楽しめる圧倒的な手軽さがある。卓球ラケットより大きくテニスラケットより小さいパドルは扱いやすく、プラスチック製のボールは穴が空いていてスピードが出にくい。未経験者でもボールを打ち返す感触だけで気持ち良さがある。巷で聞く“1時間でラリーができる”の言葉どおり、本当に1時間ほどでボールがコートを往復するようになる嬉しさは初心者にたまらない。

参加者も、友人同士や夫婦・カップル、仕事帰りのビジネスパーソン、シニア、お一人様まで実に多様だ。世代を問わず親しめるのも人気が高まる理由だろう。

また交流が生まれやすいのも魅力だ。競技カルチャーに、お互いのパドルを重ね合わす“握手”のような「パドルタッチ」がある。良いプレーには「ナイスショット」、ミスには「ドンマイ」と声を掛け合いながら行うため、初対面や一人で来ても自然とコミュニケーションが生まれる。

報道写真番号: 2272289192

もっとやりたくなれば、その場で集まった人同士で楽しむ「オープンプレー」というセッションもある。一人で気軽にプレーでき、誰かと交流できる体験が得られるのは、働き方やライフスタイルが多様化する時代に合っていると感じた。

さらに、ピックルボールはスポーツとファッションの架け橋にもなれる。サッカーやバスケのような激しさはなく、長い距離を走るハードさもない。空調の効いたインドアコートも多く、おしゃれを楽しめる余地が大きいのだ。

女性誌『Oggi』(デジタル版)で特集が組まれるほか、スポーツブランド「ウイルソン」も原宿のTHE HALL HARAJUKUでイベントを実施したという。

五輪種目を目指す動きも。やるなら、いま!まずは予約を

画像: 五輪種目を目指す動きも。やるなら、いま!まずは予約を

そんな新興スポーツであるピックルボールは、今後も広がりを見せそうだ。施設面では今秋にかけてもオープンラッシュが続き、9月には豊洲に「ピックルボールパーク 豊洲」や米国発ブランドの「ピックラー 東京豊洲」が開業予定だ。

異業種からの参入も見逃せない。今年8月にはプロバレーボールチーム「東京グレートベアーズ」の運営会社が、クラブ「TOKYO PICKLES by GREATBEARS」の設立を発表。渋谷区を中心に大会やスクール事業などを展開していくという。

さらに将来的な五輪種目入りを目指す動きもある。今年4月には国内2団体が統合し、「Pickleball Japan(PJ)」として新たなスタートを切った。2032年ブリスベンオリンピックでの正式種目入りを見据え、国内統一団体(NF)として国際連盟との連携を強化していくためだ。

いま、ピックルボールはプレイヤーが増え、施設が整備され、競技団体がひとつになって目指す先を示すという、スポーツが盛り上がっていく一番良いタイミングにあることは間違いない。体験会でも感じたが、未経験者でもウェルカム。コーチの一人、小出洋平さん(a.k.aピックルコイデ / Sansanピックルボールコート池袋 ヘッドコーチ)からは、この競技の魅力を老若男女へ伝えたいという想いも伝わってきた。ラケットスポーツ初心者が訪れても、些細な好プレーを見逃さずに声をかけてくれて、楽しい!できるかも!という気持ちをかき立ててくれた。もっと早く来れば良かったと思ったほどだ。

「やってみたい」と思ったら、いまがチャンス!迷ってキャンセル待ちになる前に、ラケットやシューズの貸し出しをするコートも多いので、スマホを握りしめて予約するのがいいだろう。NEWスポーツの楽しさを体験する一人になってはどうだろうか。

文=大橋裕之

ご参考|東京都内|主なピックルボールコート

Sansanピックルボールコート池袋
東京都豊島区東池袋4-27-10 サンソウゴ池袋ビル 4F/5F/6F
https://sansan-pickleball.com/

Sansanピックルボールコート池袋

PICKLEBALL ONE GINZA SHIMBASHI(ピックルボールワン銀座新橋)
東京都千代田区内幸町1-5-2 内幸町平和ビル B1
https://ginza.pickle-one.com

ピックルボールワン銀座新橋 | 東京の専用インドアコート・日本最大級ショップ併設の総合拠点

●PICKLEBALL PARK TOYOSU
東京都江東区豊洲6丁目1-9
https://toyosu.pickle-one.com/

豊洲でピックルボール|屋外コート4面・手ぶらOK|PICKLEBALL PARK TOYOSU

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ