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「洗濯物は入れとけ、今から屋根塗るから」突然知らせる隣人。だが、翌年に起きた変化とは

  • 2026.9.3
「洗濯物は入れとけ、今から屋根塗るから」突然知らせる隣人。だが、翌年に起きた変化とは

屋根の上から突然飛んでくる声

隣には、年配のご夫婦が住んでいます。ご主人は家のことを何でも自分でやる人で、朝早くから庭で脚立を動かしていることも珍しくありませんでした。

春や秋の天気がいい日には、自分で屋根に上がって塗装までしていました。

ある日曜の朝、洗濯物を干し終えたところで、頭の上から声がしました。

「おーい、洗濯物は入れとけ。今から屋根、塗るから」

私は思わず屋根を見上げました。

「えっ、今からですか?」

「そうだよ。天気いいから、今日やらないと」

海が近いため風が強く、塗料のにおいがこちらまで流れてきます。慌てて洗濯物を取り込み、窓も閉めました。

せめて前もって教えてもらえればと思い、別の日に声をかけたこともあります。

「あの、次に塗るときだけでも、前の日に教えてもらえませんか?」

するとご主人は、少しむっとした顔をしました。

「天気見て決めてるんだから、前の日に分かるわけないだろ」

「そうですよね。ただ、洗濯物だけでも……」

「だから、言ったら入れてくれればいいじゃないか」

玄関から奥さんが出てきて、「もう、そんな言い方しなくてもいいでしょう」と困ったようにご主人を止めました。

私はそれ以上言えず、「分かりました」と引き下がりました。

「もう降りてきて!」と叫んだ奥さん

そんなある日のことです。

庭に出ると、ご主人がいつものように脚立から屋根へ上がろうとしていました。

ところが途中で足を止め、脚立につかまったまましばらく動きません。

それを見た奥さんが、慌てて家から飛び出してきました。

「ちょっと!もういいから降りてきて!」

「大丈夫だって。ちょっと足が滑っただけだ」

「その“ちょっと”が怖いのよ。落ちてからじゃ遅いでしょう!」

いつも穏やかな奥さんの強い声に、ご主人も言い返しませんでした。

しばらくして、ゆっくり脚立を降りてきます。

地面に足をつけると、ご主人は少し気まずそうに脚立を見上げました。

「…前より上がるの、きつくなったな」

奥さんはため息をつきながら、「だから何年も言ってるじゃない」と答えていました。

翌年は、先に知らせに来てくれた

翌年の春、隣の家には足場が組まれました。今度は屋根の塗装を業者に頼むことにしたようです。

工事の数日前、奥さんがうちの玄関まで来てくれました。

「来週、屋根を塗ってもらうことになったんです。二日くらい、においがするかもしれなくて」

そして少し申し訳なさそうに、

「前みたいに急に言われたら困りますものね。本当にごめんなさいね」

と言いました。

「いえ、先に分かるだけですごく助かります」

そう答えると、奥さんはほっとしたように笑いました。

その日の夕方、ご主人も庭で私を見つけると、少し照れくさそうに声をかけてきました。

「今度は俺が塗るんじゃないからな。ちゃんとした人に頼んだ」

「そのほうが安心ですね」

私が笑うと、ご主人も「まあな」と小さく笑いました。

以前のように屋根の上から突然怒鳴られることは、もうありません。

今でも朝早くから庭仕事をしているご主人ですが、ときどき屋根を見上げながら、「もうあそこに上がるのは無理だな」と奥さんに話しています。

奥さんはそのたび、「やっと分かったの?」と笑っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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