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「品物が欲しかったわけじゃないんだよ」引き出物を用意しなかった従兄弟。だが、謝罪へ行って知った本音

  • 2026.9.3
「品物が欲しかったわけじゃないんだよ」引き出物を用意しなかった従兄弟。だが、謝罪へ行って知った本音

引き出物リストを組んでいた夜

結婚式の準備で最後まで悩んだのが、引き出物の数でした。夫側の親戚はとにかく人数が多く、リストを作るだけでも数日かかりました。

なかでも迷ったのが、夫の伯父夫婦と同居している未婚の従兄弟です。従兄弟は式の前に、自分の分のご祝儀を直接渡しに来てくれていました。

私は式場のプランナーに相談しながら、リビングのテーブルいっぱいにリストを広げ、夫と確認していました。

「伯父さんたちと一緒に来るんだよね。だったら、引き出物は一つでいいのかな」

私が聞くと、夫もリストをのぞき込みました。

「うーん……同じ家だし、それでいいんじゃない?」

プランナーからも、親族の場合は世帯ごとにまとめるケースがあると聞いていたため、私は伯父夫婦のぶんとして1セットだけを用意しました。

従兄弟も同じ家から一緒に来るのだから、それで問題ない。そう思い込んでいたのです。

結婚式は無事に終わり、ほっとして新婚旅行へ出かけました。

ところが帰宅して数日後、義母から電話がかかってきました。

「ちょっと…引き出物のことで聞きたいんだけど」

いつもの義母より声が低く、私は嫌な予感がしました。

「従兄弟の分、用意してなかったの?」

「え?伯父さんたちと一緒だから、一家に一つだと思って……」

そう答えると、義母は少し間を置きました。

「あの子、自分だけ何もなかったって、かなりショックだったみたい。『俺は招待されたうちに入ってなかったのかな』って…」

伯父夫婦の前で、思わず涙ぐんでしまったのだと聞きました。

従兄弟は30代後半で、結婚式にも何度も出席したことのある人です。だからこそ、自分だけ引き出物がないことを「単なる手違い」ではなく、「自分だけ扱いが違った」と受け取ってしまったのかもしれません。

「そうだったんだ…。そんなつもり、本当になかったのに」

私が言うと、義母も少し声をやわらげました。

「分かってるよ。でも、一度ちゃんと話して謝ったほうがいいと思う」

追加の引き出物を抱えた謝罪訪問

電話を切ったあと、私はしばらく動けませんでした。

隣にいた夫に事情を話すと、夫も驚いた顔をしました。

「そこまで傷ついてたのか…。俺も一つでいいって言ったし、二人で謝ろう」

急いで同等の品を用意し、後日、夫と義両親と一緒に従兄弟の家へ向かいました。

インターホンを押す直前まで、何をどう言えばいいのか頭の中で何度も考えていました。

玄関で従兄弟と顔を合わせると、私はすぐに頭を下げました。

「本当にごめんなさい。伯父さんたちと同じ家だから、一つでいいって私たちが思い込んでしまって……。あなたの分を用意しないつもりだったわけじゃないんです」

夫も続けました。

「俺も一緒に確認してたんだ。嫌な思いさせて、本当にごめん」

従兄弟は少し黙ってから、用意した引き出物を受け取りました。

「品物が欲しかったわけじゃないんだよ」

そう言って、少し困ったように視線を落としました。

「みんなにはあるのに、自分だけないって分かったときに…なんか、俺だけ違うのかなって思っちゃって」

その言葉を聞いて、私はようやく従兄弟が何に傷ついたのか分かった気がしました。

義父も「こっちも気づけなくて悪かったな」と声をかけ、義母も「嫌な気持ちにさせちゃったね」と隣で頭を下げました。

その日はしばらく話をしてから家を出ました。

もちろん、申し訳ない気持ちはあります。従兄弟がわざわざ事前にご祝儀を渡しに来てくれていたのに、結果として本人の分だけ何も用意されていない形になってしまったのです。

ただ一方で、ここまで大きな話になるとは想像していなかったのも本音でした。

帰りの車で、夫がぽつりと言いました。

「難しいな。俺も全然気づかなかった」

「私も。悪気がなくても、受け取る側には違って見えることがあるんだね」

それから親戚の集まりで従兄弟と顔を合わせると、以前より少しだけお互いに気を遣うようになりました。

普通に話はします。それでも、あのときのことを思い出すのか、ときどき会話が途切れる瞬間があります。

私の中にも、申し訳なかったという気持ちと、「あれはどうするのが正解だったのだろう」という釈然としない思いが、今も少し残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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