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「あれ、なんか焦げ臭くない?」友人の結婚式で写真を撮っていた私。だが、自分の胸元を見て固まった瞬間

  • 2026.9.1

焦げ臭いと思ったのは、写真を撮っている最中だった

学生のころからの友人の結婚式だった。席は前のほうで、料理が運ばれてくるたびに高砂のほうを見ていた。

ケーキ入刀が終わると、司会の方から声がかかった。

「みなさま、どうぞ前のほうへ。お写真もたくさん撮ってくださいね」

待ってましたとばかりに、私はカメラを持って近くまで進んだ。二人の顔がよく見える位置を探して、何枚もシャッターを切る。

友人の笑った顔が学生のころとまったく変わっていなくて、私まで嬉しくなった。

夢中で撮っていると、ふと変なにおいがした。

「……あれ? なんか焦げ臭くない?」

思わず近くにいた人に声をかけると、その人も少し鼻を動かした。

「あ、本当ですね。料理かな?」

私も最初はそう思った。火を使った演出か、厨房から何かのにおいが流れてきたのだろう、と。

ところが、もう一度カメラを構えようとして下を向いた瞬間、胸元の飾りの先が少し黒くなっているのが目に入った。

「えっ、私!?」

思わず小さな声が出た。

テーブルの上に置かれていたキャンドルに、身を乗り出したとき飾りが近づきすぎたらしい。

慌てて飾りをキャンドルから離して確認すると、火はついておらず、先端が少し焦げているだけだった。

「うそでしょ……全然気づかなかった」

周りは新郎新婦を見るのに夢中で、私の胸元まで見ている人はいない。幸い服に穴も開いておらず、飾りの先の色が少し変わった程度だった。

ほっとしながらも恥ずかしくなり、私は何事もなかったような顔で、もう一度カメラを構えた。

「えっ、服焦がしたの?」新婦が目を丸くした

披露宴が終わったあと、新婦と少し話せる時間があった。

私は迷った末に、胸元の飾りを指さした。

「実はさ……写真撮ってるとき、これ焦がした」

「えっ?」

新婦は一瞬、何を言われたのか分からないような顔をした。

「キャンドルに近づきすぎたみたい。途中で焦げ臭いなって思ってさ」

「ちょっと待って。燃えたの?」

「燃えたってほどじゃないよ。ほら、ここだけ」

飾りを見せると、新婦は顔を近づけた。

「ほんとだ!全然分からなかった!」

そう言ったあと、安心したのか吹き出した。

「もう、何してるの。今日いちばんびっくりしたわ」

「私も。ずっと二人しか見てなかったから、自分が焦げてるなんて思わないじゃん」

「いや、それ笑ってる場合じゃないからね」

そう言いながら、新婦自身がいちばん笑っていた。

そばにいた新郎も胸元を見て、「でも、それくらいで済んでよかったですね」と苦笑いした。

「ほんとですよ。結婚式で服焦がしたなんて、家で言いにくいですもん」

その言葉に、またみんなで笑った。

あとから近くにいた友人にも話すと、「見せて、見せて」と何人かが寄ってきた。撮った写真の話より、焦げた飾りの話のほうが盛り上がってしまった。

あの服は、今もクローゼットにある。飾りの先だけが少し色を変えているけれど、言われなければ分からない程度だ。

写真もたくさん残っている。それでもあの日を思い出すと、真っ先に浮かぶのは友人の「もう、何してるの」という笑い声だ。

それ以来、結婚式に出席するときは、キャンドルの近くで写真を撮るときだけ少し胸元を気にするようになった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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