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ノルウェー・ハーラル国王が逝去。愛された名君の功績と困難な新時代に挑むホーコン新国王

  • 2026.8.31
picture alliance / Getty Images

2026年8月28日、ノルウェーのハーラル国王が逝去。2022年の英国エリザベス女王の逝去後、在位する欧州君主の中で最年長89歳でした。35年間に及ぶ在位中には、君主制を近代化しながら、ノルウェーが困難な時期に国民を団結させ、気さくかつ改革的な君主として、「国民の祖父」と称され、尊敬され、とても愛された国王でいらっしゃいました。
ノルウェー王室は、国王が現地時間8月28日午前6時35分(日本時間同日午後1時35分)、首都オスロの国立病院で安らかに息を引き取ったと発表。「ハーラル国王陛下がご逝去されたことを、深い悲しみをもってお知らせいたします。ハーラル国王は、8月28日(金)午前6時35分、オスロ大学病院(リクスホスピタレット)にて安らかに息を引き取られました」。
2024年4月に健康状態の悪化により、公務を恒久的に縮小されていたハーラル国王でしたが、最近では、難病の再生不良性貧血の治療のためのステロイド治療を受けられていました。今月17日に入院が明らかとなり、ホーコン王太子が摂政となり公務を引き継がれました。そして27日、容態が非常に深刻であると発表され、同日ソニア王妃や、ホーコン王太子とメッテ=マリット王太子妃ご夫妻がオスロ大学病院を訪問される姿が目撃され、翌日、国王は永遠の眠りにつかれました。
ハーラル国王とは、英国国王エドワード7世を共通の先祖とする血縁関係にあるチャールズ国王も声明を発表。哀悼メッセージを送られました。
「妻と私は、私の愛する従兄弟であるノルウェーのハーラル5世国王陛下の訃報を深い悲しみをもって受け止めています。
ハーラル国王陛下は35年間にわたり、揺るぎない献身をもって国民に奉仕し、温かさと謙虚さをもって、大きな変革の時代をノルウェーを導いてこられました。ノルウェーがこれほど偉大な人物の逝去を悼む中、私の家族一同もまた、深く愛された親族であり友人であったハーラル国王陛下を偲びます。(〜〜〜)
私たちは、ソニア王妃陛下およびご家族の皆様に、心より深い哀悼の意を表します。この悲痛な喪失に直面する中、英国はノルウェーの悲しみを共に分かち合っています。」

Rune Hellestad / Getty Images

現地時間午後6時30分、ハーラル国王の遺体は、病院から王宮へと移送され、そのルートは、1991年のオラフ5世国王の逝去時と同じものだったそうです。
ハーラル国王の逝去により、ホーコン8世(53歳)が即位され、そして長女で、王位継承順位第1位のイングリッド王女が王太子に。
ノルウェー王室といえば、近年相次ぐ健康問題やスキャンダルに直面していて、ハーラル国王の妻ソニア王妃は、今年5月に心不全の診断を受けて入院。ホーコン国王の妻で、息子の性的暴行罪による有罪判決のみならず、米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告との交友関係で批判を浴びているメッテ=マリット(新)王妃も、今年6月に両肺の移植手術を受けられました。また、ハーラル国王の娘マッタ=ルイーセ王女の現夫で霊媒師のヴェレット氏も、オスロ大学病院で腎臓移植手術を受けたことが、今週初めに報じられたばかり。
絶え間なく世間の厳しい目に晒されてきた、このノルウェー王室をめぐる危機は、当然ながら王室人気にも影響を与えているようで、国内最大の日刊紙アフトンポステンが行った世論調査によると、支持率は2024年の72%から54%に低下。他の世論調査では、国民半数が、メッテ=マリット王太子妃は王妃になれないと考えていることが明らかになりました。ホーコン国王の即位に従って、立場上および名目上、王妃となったメッテ=マリット王妃ですが、果たして国民に愛され続けた父ハーラル国王の逝去という悲しみとともに、いかに国民感情に寄り添いながら、妻をめぐる問題をおさめることができるのか、戴冠に関する新たな情報とともに注目されるところです。
どこかで、息子の犯罪、自身のエプスタイン元被告との関与に関する直接的な発言、または謝罪?が必要だと思われますが、いかんせんこの方といえば、結婚前にも、シングルマザーであったことやその父親が麻薬犯罪や暴行で服役歴があることに加え、自身も麻薬パーティへの参加が判明し、王妃に相応しくないと国民批判が強まった過去が。これを抑えるため、結婚式の数日前に開いた会見で、涙ながらに自らの過去を謝罪し、「過去は変えられない」という名言で、国民理解と好感度を急上昇させたメッテ=マリット王太子妃でしたが、2度目の今回は、果たしてどのように国民の心を取り戻すのでしょうか。
結婚前から妻を守り、そして今家族の多くが健康問題を抱える中での即位となった新国王ホーコン8世。くれぐれもご自身の健康を気遣いながら、ノルウェー王室の新時代を築いていただきたいと願うばかりです。

※この記事は、2026年8月31日時点のものです。

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