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「みんな選びたいんだから、待とうね」朝食ビュッフェで料理台をふさいでいた家族。だが、見ていた私が感じたこと

  • 2026.9.1

料理台の前で、列が止まっていた

家族旅行でホテルに泊まった翌朝、朝食のビュッフェ会場へ行きました。

料理台には卵料理やウインナー、サラダなどが並び、皿を持った人たちが順番に料理を取っています。私も列の最後につきました。

ところが、しばらくすると列がほとんど動かなくなりました。

前を見ると、一組の家族が料理台の前に横並びになっています。

「ねえ、この卵料理おいしそう」

「人気みたい。なくなるかもしれないし、もう少し取っておこうよ」

「じゃあ私の皿にも乗せて。あ、そっちのも気になる」

楽しそうに話しながら、一皿ずつ料理を選んでいました。

旅行の朝ですし、家族で相談しながら選びたい気持ちは分かります。ただ、家族が横に広がっているため、その先へ進めません。

私の後ろにも、いつの間にか何人か並んでいました。

「まだかな…」

後ろから小さな声が聞こえましたが、誰も家族に直接声をかけません。私も朝から注意するのは気が重く、そのまま待っていました。

やがて家族は、「こんなもんかな」「うん、行こう」と皿を持って席へ戻りました。

ようやく列が動き出し、私は必要な分だけ料理を取って席につきました。

今度は、その家族が列の後ろにいた

しばらくしてコーヒーを取りに立つと、朝食会場は先ほどより混雑していました。

料理台の前には長い列ができています。

その最後尾に、さっきの家族が並んでいました。

どうやら追加の料理を取りに来たようです。

「結構並んでるね」

家族の一人が前をのぞき込みました。

「仕方ないよ。順番だから待とう」

先ほどまで料理台の前でゆっくり選んでいた家族も、今度は皿を持ったまま少しずつ進む列を待っています。

途中、前にいた人が料理を選ぶのに時間がかかると、子どもらしい声で「まだかな」と聞こえました。

すると親らしい人が、少し困ったように笑いました。

「みんな選びたいんだから、待とうね」

その言葉を聞いて、私は少しだけ意外に思いました。

やがて家族の順番が来ると、今度は横に広がらず、一人ずつ料理を取っていきます。

「何にする?」

「私はこれだけでいい」

「じゃあ次、行こうか」

先ほどとは違い、後ろをちらりと確認してから場所を空けていました。

自分たちが待つ側になって、初めて列の長さに気づいたのかもしれません。もちろん、本当のところは分かりません。

誰かに注意されたわけでも、大きなトラブルになったわけでもありません。

ただ、同じ場所でも「選ぶ側」と「待つ側」では、見える景色が少し違うのだと思いました。

それ以来、私もビュッフェでは料理だけを見るのではなく、ときどき後ろを確認するようにしています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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