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「いい加減にしてくれよ」上の階の生活音にイライラしていた私。だが、下の階の人の一言で考えを変えた

  • 2026.9.1

夜になると、天井の音ばかり待っていた

引っ越して半年ほどたったころ、上の階から聞こえる生活音が気になるようになりました。

特に気になったのは夜です。洗濯機が回り始めるような振動や、掃除機らしい低い音。テレビの音まで聞こえてくることがありました。

ものすごい騒音というほどではありません。それでも一度気になると、なかなか眠れませんでした。

「また始まった…いい加減にしてくれよ」

布団の中で天井を見上げながら、ため息をつく夜もありました。

音が止まっても、今度は「また鳴るかもしれない」と身構えてしまいます。いつの間にか、静かな時間まで落ち着かなくなっていました。

ただ、上の階のどこから響いているのかは分かりません。建物の中では音が思わぬ方向から伝わることもあるので、直接誰かに言いに行くのもためらわれました。

それに、自分だって仕事から帰るのが遅くなれば、夜に洗濯することがあります。

「人のことばっかり言えないよな…」

そう思う一方で、天井から音がするとやっぱり腹が立つ。そんな状態がしばらく続いていました。

階段で会った下の階の人

ある休日、階段で下の階に住んでいる人と会いました。これまで挨拶をする程度で、きちんと話したことはありません。

その日は私が掃除をしたあとだったこともあり、以前から気になっていたことを何となく聞いてみました。

「あの…うちの音って、下に結構響いてますか?」

相手は少し驚いた顔をしました。

「音ですか?」

「掃除機とか、足音とか。私、帰りが遅い日に洗濯することもあるので…うるさかったらすみません」

すると、その人は少し考えてから笑いました。

「ああ、多少は聞こえますよ。でも、気にしてないです」

思っていたよりあっさりした返事に、私は言葉に詰まりました。

「やっぱり聞こえてたんですね…」

「そりゃ、集合住宅ですからね。うちも夜勤の日があって、変な時間に出たり帰ったりしますし」

そう言ってから、その人は少し気まずそうに付け加えました。

「お互い、まったく音を出さずに暮らすのは無理でしょう?」

責めるような言い方ではありませんでした。

私は思わず笑って、「そうですよね。すみません、ちょっと気にしすぎてました」と返しました。

音が消えたわけではなかった

部屋へ戻ってから、その会話を何度も思い返しました。

私はずっと、上から聞こえてくる音のことばかり考えていました。でも、自分が出している音も、当然どこかの部屋に届いていたのです。

だからといって、深夜の大きな音まで何でも我慢しなければならないとは思いません。

ただ、「音がする」というだけで、見えない相手を勝手に無神経な人だと思い始めていたことには気づきました。

その日の夜も、上から小さな物音がしました。

以前なら「またか」とすぐ天井を見上げていたと思います。でもその日は、「誰かが普通に暮らしている音なのかもしれない」と、一度だけ考えることができました。

それから音が完全に気にならなくなったわけではありません。それでも、以前ほど一つひとつの物音に身構えることは減りました。

私自身も、夜に洗濯するときは扉を静かに閉めたり、できるだけ遅い時間を避けたりするようになりました。

階段で下の階の人に会えば、今では少し立ち話をすることもあります。

見えない相手の音は、必要以上に大きく感じてしまうことがある。あの日の短い会話で、そんなことに気づかされました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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