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「最近老けた?」実は首の血管も関係している?研究で分かった「見た目年齢」と動脈硬化の関係

  • 2026.8.30

「最近老けた?」実は首の血管も関係している?研究で分かった「見た目年齢」と動脈硬化の関係

「最近、老けて見える」「おなかがぽっこりしてきた」。その原因、実は血管の衰えかもしれません。見た目の若さと血管にはどんな関係があるのでしょうか。循環器専門医の池谷敏郎さんの新刊『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ刊)からお届けする第2回は、若く見える人の“血管の壁”の特徴。

加齢で増える「ゴースト血管」で見た目はどんどん老けていく!?

さて、ここからが少し怖い話になりますが、非常に重要な医学的事実をお伝えしましょう。それが、近年大きな注目を集めている「ゴースト血管」という現象です。

皆さんは、自分の手足の先が冷たいと感じることはありませんか? あるいは、昔に比べて傷の治りが遅くなった、肌のくすみがとれなくなったと感じることはないでしょうか?

もし心当たりがあるなら、あなたの体の中で「ゴースト血管」が増えている可能性があります。

ゴースト血管とは、その名の通り、「血管の形はあるのに、血液が流れていない幽霊のような血管」のこと。あるいは、血管そのものが消えてなくなってしまった状態を指すこともあります。

毛細血管は非常に繊細な構造をしています。血管の内側にある「内皮細胞」と、その外側を支える「周皮細胞」が接着剤のようにくっつくことで、血液が漏れないように管の形を保っています。

しかし、加齢や紫外線、ストレス、運動不足、喫煙、そして食生活の乱れなどによって血管がダメージを受けると、この接着が剥がれてしまいます。すると、壁細胞が剥がれ落ち、内皮細胞の隙間から血液成分が漏れ出してしまいます。こうなると、血液は血管の末端まで届かなくなります。血液が流れなくなった血管は、やがて管としての機能を失い、最終的には退化して消滅してしまうのです。これが「ゴースト血管」化のメカニズムです。

毛細血管の数は20代がピークで、40代から徐々に減少し始め、60代にはその数が4割も減少するというデータもあります。つまり、20代のころよりも肌へ届ける美容液がほぼ半減する……ということ。

そして、このゴースト血管の発生をさらに加速させる原因に、「動脈硬化」があります。この動脈硬化が進むと、ゴースト血管化がさらに悪化する負の連鎖が起こるほか、命にかかわる病気を引き起こすため、問題はより深刻です。

科学が証明!動脈硬化で見た目が老ける

「血管の劣化が見た目を老けさせる」ということは、感覚的な話ではなく、しっかりとした医学的データによって裏付けられている事実です。その代表的なものが、愛媛大学医学部附属病院 抗加齢・予防医療センターによる研究データです。

この研究では、抗加齢皮膚ドック受診者273人を対象に「血管年齢」と「実年齢」の関係を調査しました。その結果、次のような相関関係が明らかになりました。

●「見た目年齢が実年齢より老けて見える人は、頸動脈(首の血管)の動脈硬化が進んでいる」
●「見た目年齢が若い人は、血管もしなやかで若々しい」


具体的には、見た目が老けて見える人はそうでない人に比べて、血管の壁が厚く硬くなっている傾向が顕著に見られたのです。これは、世界的に見ても非常に貴重で説得力のあるデータとして知られています。

毛細血管がゴースト化したり、太い血管が動脈硬化を起こしたり、血管やその周辺に炎症が起こったりすれば、当然、その先にある皮膚だけでなく、筋肉や内臓にも飛び火してボロボロになります。

前回、血管を「パイプライン」に例えましたが、このパイプラインは全身のすべての臓器、筋肉、神経に張り巡らされています。どこか一カ所で慢性炎症や動脈硬化が進んだりすることは、全身のインフラが老朽化していくのと同じこと。

顔の表面に現れる「老い」は、実は体の中で起きている「血管が老いているサイン」。そう考えてください。

逆に言えば、血管を若返らせることは、全身の機能を底上げすることに他なりません。

※この記事は『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』池谷敏郎著(エクスナレッジ刊)の内容を、ウェブ記事用に再編集したものです。

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