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受験の「偏差値」と「非認知能力」どっちが大事? 東大生が考案する「3つ目の選択肢」とは?

  • 2026.8.30

子育てには、非認知能力が大事。ここ数年、当たり前のように語られるようになった言葉です。一方、現実では、中学受験は過熱。偏差値による競争は今も続いています。「結局、受験と非認知能力はどっちが大事なの?」私同様、そんな悩みを抱える親も少なくありません。今回お話を伺ったのは、現役東大生であり、探求学習の習い事「ScholarJump(スカラージャンプ)」を立ち上げた東郷泰河さん。「受験か、非認知能力か」という議論そのものに違和感があると言います。

非認知能力は、学校や塾では育ちにくい

すみれ:起業されたきっかけを教えてください。東郷さん: 元々は、少し尖った興味を持つ子ども達を受け止めたい、その興味を伸ばせたら将来の可能性がもっと広がるんじゃないか、という仮説から始めました。でも続けていくうちに、このサービスの本当の価値は、興味を伸ばすことだけじゃない。学校や塾では育ちにくい主体性や自己肯定感、つまり非認知能力を育てられることだと気づいて。それが、今もこの仕事を続けている理由ですね。すみれ: 最近は、非認知能力が大事と言われますが、一方で中学受験や大学受験では、今も偏差値が重視されています。どちらを優先すればいいのか迷う親は多いと感じています。

「受験vs非認知能力」という考え方が間違っている

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東郷さん: 受験と非認知能力は対立構造で語られることが多いですが、それは違うと思っています。受験は、いわば「社会のシステム」で、(受験)勉強は「社会システムを攻略するためにやっていること」だと考えています。いい就職先に行くためには、いい大学に行く必要があって、いい大学に行くためには、受験することが必要。っていうのが今の社会のシステムで、だから勉強するみたいな。明日急に、会社の採用基準から学歴をなくしますとか、大学の入学方式をくじ引きにしますってなったら、塾に行かせたり、学校を超えた範囲まで頑張って勉強させようとは皆さん思わないですよね。いい企業に就職するため、いい大学に行くため、そのために必要だからしているものが「勉強」で「受験」です。一方で非認知能力は、子どもが幸せに生きたり、社会で活躍するための力。非認知能力と対立されるのは、認知能力ですね。計算や文字が読めるなど、一般教養と言われるものです。認知能力もまた、自分を幸せにしたり、社会で活躍するために必要な力です。受験で必要とされる語彙力や計算力は、幸せになるために必要な認知能力の範疇を超えていると思います。なので、受験と非認知能力は、全く別のカテゴリーの話。そこを対立させると、訳がわからなくなっちゃいます。でも切り離して考えるのも難しいですよね。なぜなら、子ども達の人生には、両方が必要になってくるから。

社会で必要なのは、受験で養った力ではない

東郷さん:僕の友人に、東大生ではないですが、非認知能力がとても高い子がいて。東大卒がゴロゴロいる会社でも、1番の成績を出すんですよね。仕事で本当に必要なのは、勉強ではなく、好奇心や主体性、自分で考え抜く力だと感じます。でも僕は、受験を否定しているわけではありません。社会のシステムを突破するために必要だから、受験は避けられない。だから、両方やるべきだと思ってるんですね。ただ、時期が違う。小学生のうちは、やっぱり非認知能力という「土台」を育てた方が良いと思います。非認知能力は、小さい頃ほど育ちやすいので。一方で、受験はテクニックの部分も大きいので、中学や高校からでも十分間に合います。それに、受験といっても、学力入試にこだわる必要はないですよね。

東大生が考える「第3の選択肢」とは?

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すみれ: 最近の大学受験は、推薦や探究型入試・総合型選抜(旧AO入試)も増えていますよね。東郷さん: 本当に増えています。例えば、小学生の頃からツバメを観察し続け、その研究で大学へ進学した子もいます。高校生の時に動物園と連携して行ったチンパンジーの研究や、地域のお地蔵さんを調べた探究活動で進学した例もあります。すみれ:今や学力入試は、全体の半分以下まで減った言われています。今の子供たちが大学受験する頃には、探究型入試のような、いわゆる非認知能力が問われる入試が増えていきそうですね。東郷さん:どっちか2択になりがちですよね。小さい頃から学力入試を意識して、社会的評価が高い良い大学や企業を手堅く目指すのか。それとも、好きなことを探究させたり非認知能力を育てて、自分だけの幸せを掴み取るのか。でも僕は、「第3の選択肢がある」と思っています。小学生の間は、小さい頃に育ちやすい主体性や自己肯定感、探究心といった「非認知能力」を育てる。そして中学や高校で、受験のテクニックを教える。そうすれば、いい大学や企業にも行けるし、社会で活躍したり、自分の幸せを掴む力も育つ。これが、僕が思う3つ目の選択肢です。うまくバランスを組み合わせれば、社会的な幸せと自分本人の幸せ、両方を目指せる。これがいちばん良いんじゃないかなと考えています。

必要なのは、しなやかな教育戦略

「受験か非認知能力か」という二者択一ではなく、子どもの成長段階に合わせて、その両方を育てていく。東郷さんの言葉は、そんな新しい教育の視点を教えてくれました。社会のシステムを攻略する力も、自分を幸せにする力も手に入れる。そんな「第3の選択肢」が、変化の激しい時代をしなやかに生き抜いていく力につながるのかもしれません。

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Instagram:すみれ(@suuuumam0513)

著書:「【幼児教室では身につかない】小学校受験 家庭でできる22のこと」(Amazon kindle)

ブログ:お金をかけずに頭のいい子を育てる方法

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