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チャオプラヤー川沿いでリゾート気分を満喫! タイ・バンコクの水辺の極上ホテル3選

  • 2026.8.28

タイの首都バンコクでは、名門ラグジュアリーホテルのリニューアル・新規開業が続いている。今回は、プールヴィラがあるデザインホテル「ザ サイアム」をはじめ、「フォーシーズンズ バンコク」「カペラバンコク」の、チャオプラヤー川沿いに立つ3軒をご紹介する。


アンティーク美術館のようなホテル「ザ サイアム」

白と黒を基調にしたメイン棟のアールデコ調ファサードが、水鏡に美しく映り込む。よく見ないと水面の存在に気づかないほど、緻密に設計されたデザインだ。

バンコクの下町、王宮にほど近いデュシット地区。チャオプラヤー川の畔(ほとり)に約3エーカーの緑地を抱く「ザ サイアム」は、都会にありながらもリゾートのような静けさに包まれた川辺のブティックホテルだ。

2012年、タイの人気ミュージシャンで俳優のクリサダ・スコソ・クラップが、一族が受け継いだ土地に自身のアンティークコレクションを収めるために創ったホテルだ。設計を手掛けたのは、アジアを代表する建築デザイナー、ビル・ベンスリー。同じアンティーク愛好家として意気投合し、設計を請け負うことになったという。

白黒ストライプのインフィニティプールとパラソルが印象的。チャオプラヤー川を眺めながら泳ぐことができる。

館内は、白と黒を基調とした1900年代初頭のアールデコ様式とタイの王宮文化、それらを彩る熱帯の緑が調和した独創的な空間だ。そこに25,000点を超える骨董や美術品がさりげなく配され、まるで美術館のよう。2020~2024年には全面改装も行われた。

ガラスの天井からの採光が美しい、メイン棟の中央アトリウム。緑のシャワーのように天井からシダが垂れ下がり、リゾート感を演出している。

客室数はわずか38室で、すべてがスイート。そのうち10棟はプライベートプール付きのヴィラだ。敷地の40パーセントをパブリックスペースに充てた、贅沢な造りとなっている。

プール付きヴィラの、白と黒のコントラストが印象的なベッドルーム。全室異なるテーマでインテリアが設えられ、骨董や美術品も配されている。

館内には、レコード鑑賞ができる音楽室や大画面で映画を楽しめるレトロな試写室、ムエタイ体験用のリングなど、遊び心あふれる施設がある。

ホテル所有の船でサンセットクルーズに出かけるのも楽しい。19世紀の古典技法「コロディオン湿板写真」で写真を撮れば、世界にたった1枚の色褪せない肖像写真を滞在の思い出として持ち帰ることができる。

極上のスパと、古民家で楽しむ本格タイ料理

こぢんまりとしたブティックホテルながら、スパの充実度は高い。「オピウム・スパ」では、タイ古式マッサージはもちろん、アーユルヴェーダやオーストラリア発のオーガニックブランド「ソダシ」のコスメを使ったトリートメントなどを楽しめる。

「ソダシ」のオイルを使った「アロマ・ジャーニー・マッサージ」では、花びらを浮かべたお湯で足を清めたあと、リンパをゆっくりとストローク。終わる頃には、身体が軽くなったように感じられた。

「オピウム・スパ」には、シャワーのほか、サウナ、スチームサウナ、トルコのハマムを模したリラクゼーションルームなどがある。
トルコのハマムを模したインテリアのリラクゼーションルーム。トリートメント後に、壁側にあるマットの上でゆったりと寛ぐことができる。身を横たえた途端に睡魔が襲ってくるくらい居心地がいい。

メインレストランの「チョン・タイ・レストラン」は、築100年を超えるチーク材の古民家3棟をつないだタイ料理レストラン。モノトーンで直線を多用したメイン棟とは趣が異なり、昔ながらのタイの風情が漂う。

パッタイやガパオ、トムヤムクンといったポピュラーなメニューをはじめ、鴨のレッドカレーや青胡椒の炒め、香ばしい揚げ麺、トウモロコシや米を使ったデザートなど、本場のタイ料理を味わえる。辛さは控えめで旅行者にも食べやすいが、味わいは本格的だ。料理教室に参加して、本場のレシピを旅の思い出として持ち帰るのもいい。

「チョン・タイ・レストラン」のランチ。中央手前は、鶏ひき肉をホーリーバジルと唐辛子で炒めて目玉焼きをのせたパッ・ガパオ・ガイ、左手前は豆腐と生野菜を米粉の皮で巻いたミアン・ユアン・タオフー、中央奥がタイを代表するスープのトムヤムクン。

ザ サイアム

https://www.thesiamhotel.com/

水とアートに包まれた川辺の都市型リゾート「フォーシーズンズ ホテル バンコク アット チャオプラヤー リバー」

川沿いに配された2つのインフィニティプール。チャオプラヤー川と対岸の高層ビル群を眺めながら泳ぐことができる。

「フォーシーズンズ ホテル バンコク アット チャオプラヤー リバー」が立つのは、バンコクの下町情緒が残るチャルンクルン通り。近年はアートギャラリーやカフェが増え、クリエイティブ・ディストリクトと呼ばれているエリアだ。

その名の通り、ホテルはチャオプラヤー川沿い約200メートル、約9エーカーもの広大な敷地にあり、低層の建物が水景を挟んで段々と連なる。インテリアを手がけたのは「アマン ナイラート バンコク」も手がけたジャン=ミシェル・ガシーだ。街の喧騒から一歩足を踏み入れるだけで、水の流れとアートに包まれた別世界が広がる。

コの字型の低層メイン棟に囲まれた中庭では、段差を伝うように水が流れ落ちる。

エントランスは天井高9メートルの巨大なアトリウムになっていて、正面には中庭の池が見える。そこからロビーまで、水の空間を抜けていくという演出。廊下の正面にはチャオプラヤー川の地図を模した絵画など、常に川の存在を感じられるよう設計されている。

チェックイン時に提供されるウェルカムドリンクと冷たいおしぼり。銀色の魚をあしらったトレイからも、水をテーマにしたホテルの世界観が感じられる。

客室は全299室。最もコンパクトな客室でも50平方メートルという広さだ。リバービューの客室を指定すれば、窓際のデイベッドから大きな窓越しに、船が行き交うチャオプラヤー川を眺めることができる。

陽が昇れば淡いピンクの朝焼けが川面に映り、夜になると対岸のビル群の灯りがきらめく。窓枠という額縁の中で刻々と姿を変えるその景色は、一日中眺めていても飽きることがない。

チャオプラヤー川を望むリバービューの客室。ベッドの背後のレリーフは、しなやかな曲線が大河の流れを思わせる。窓辺のデイベッドからのチャオプラヤー川の眺望は、一度座ると離れがたい美景だ。

充実のウェルネスと朝食で、心も身体も満たされる

「フォーシーズンズ」は、ことさらスパに力を入れているホテルグループだ。ここバンコクには、2,500平方メートルもの広さを誇る「バンコク・スパ&アーバン・ウェルネス・センター」がある。心と身体のバランスを整えることをコンセプトに、スパだけでなくウェルネスにも力を入れた施設だ。

トリートメントを受けるときは、予約時間より30分ほど早めに受付を済ませたい。施術前にハーブのアロマが心地いいスチームサウナやバイタリティプールで身体を緩めれば、そのあとの施術効果が高まるからだ。バイタリティプールには、横になってリラックスできるジャグジーや打たせ湯、ジェット水流などがあり、みるみる全身をほぐしてくれる。

「バンコク・スパ&アーバン・ウェルネス・センター」のトリートメントルーム。
バイタリティプール。右手に見えるドアはスチームサウナ。

館内には、ミシュラン掲載実績がある広東料理「ユー・ティン・ユアン」をはじめとする、6軒のレストランと1軒のバーがある。どの「フォーシーズンズ」にも共通しているのは、レストランの質の高さ。なかでも朝食のクオリティには定評がある。

朝食はインターナショナルビュッフェに加え、卵料理やタイ料理などをオーダーできる。タイ風オムレツやトムヤム味のスープ麺、タイ粥、グリーンカレーなど、タイならではのハーブをふんだんに使った料理が揃い、朝から本場の味を存分に楽しめる。

赤いオブジェが印象的な「ユー・ティン・ユアン」。飲茶や北京ダック、焼味(焼き物)など、本格的な広東料理のレストランだ。人気が高いので早めに予約を入れたい。
朝食で味わえるタイ料理の数々。手前はタイ風オムレツ、左は豚ひき肉と豚肉団子入りのトムヤム味のスープ麺。中央は温泉卵と豚ひき肉入りのタイ粥、右は鶏肉のグリーンカレー。

フォーシーズンズ ホテル バンコク アット チャオプラヤー リバー

https://www.fourseasons.com/bangkok/

ミシュラン二つ星のレストランを有し、世界のベストホテルに選ばれたホテル「カペラ バンコク」

チャオプラヤー川とバンコク最古の目抜き通り・チャルンクルン通りに挟まれた「カペラ バンコク」。川を望む床から天井まで届く大きな窓が特徴だ。

「フォーシーズンズ ホテル バンコク アット チャオプラヤー リバー」から北へ、川沿いに徒歩3分の場所にある「カペラ バンコク」。洗練されたコンテンポラリーデザインが印象的なリゾートだ。

2020年開業ながら、2024年には「世界のベストホテル50」で世界1位に選ばれている。特徴的なのは客室の配置。ほとんどのホテルが川沿いにプールやレストランなどのパブリック施設を配しているのに対し、「カペラ バンコク」ではプライベートヴィラを優先して配置している。

また、ヴィラを含む全101室の客室は、すべてがリバービューとなっている。全面ガラスの窓を通して悠々と流れるチャオプラヤー川を望む造りだ。

全101室のすべてが川に面したリバービュー。テラスにプランジプールを備える客室もある。

ダイニングも見逃せない。ミシュラン二つ星を獲得したフレンチ&イタリアン・リヴィエラ「コート バイ マウロ・コラグレコ」では、フランスの三つ星レストラン「ミラジュール」のオーナーシェフ、マウロ・コラグレコの哲学をタイの食材で表現している。

実際の料理の味も印象的だ。牛ヒレ肉は、絶妙なミディアムレアの火入れ。きしめん状にカットされたスラーターニー産のコウイカと、ホワイトアスパラガスは低温でじっくりと調理されている。クリーミーなソースにトラウトの魚卵の旨みが重なり、口の中でとろけるような味わいだ。

「コート バイ マウロ・コラグレコ」の料理。手前右は、牛ヒレ肉に舞茸とグリーンペッパーを合わせた一皿。手前左は、スラーターニー産コウイカとホワイトアスパラガス。中央の「パン・ド・パルタージュ」は、コラグレコシェフが祖母から受け継いだレシピで作った、この店のスペシャリテ。マントン産レモンで香りづけした特製オリーブオイルとともに。

カペラ バンコク

https://capellahotels.com/jp/capella-bangkok

たかせ藍沙(たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航160回超・70カ国超、スパ取材300軒超、ホテル取材2000軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。主な著書に『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)、『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、『LOVE! ROSE 薔薇のチカラでもっとキレイになる!』(宝島社)。楽園写真家・三好和義氏の共著に『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』『青の楽園へ 地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに...』(ともにPHP研究所)がある。
X(旧Twitter) @aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha/
公式Facebook「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」
https://www.facebook.com/WRT.by.FirstClassFlight

文・撮影=たかせ藍沙

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