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【タイ・バンコク】続々リニューアル、開業ラッシュ! 今泊まりたい名門ラグジュアリーホテル<マンダリン、デュシタニ、アマン>

  • 2026.8.28

タイの首都バンコクでは、名門ラグジュアリーホテルのリニューアル・新規開業が続いている。今回は、2026年に開業150周年を迎えた「マンダリン オリエンタル バンコク」、5年にわたる再建工事を経て2024年に生まれ変わった「デュシタニ・バンコク」、そして2025年4月に開業した「アマン ナイラート バンコク」の旬な3軒をご紹介する。


開業150周年、進化を続ける川辺の伝説的ホテル「マンダリン オリエンタル バンコク」

都会の喧騒を忘れさせてくれる、緑に囲まれたプール。正面の建物が新装オープンした「ガーデンウィング」だ。

バンコクの街の中心をゆるやかに流れるチャオプラヤー川。その畔(ほとり)で150年もの間、世界中の旅人を迎え続けてきたのが「マンダリン オリエンタル バンコク」だ。

バンコク初のラグジュアリーホテルとして誕生し、市内初のフレンチレストランやスパ、ジャズバーを備えるなど、常に時代を切り開いてきた。開業当時の面影を残しつつ改装を重ね、今もなおバンコクのホテルシーンをリードし続けている。

また、サマセット・モームやジョゼフ・コンラッドをはじめ、多くの文豪に愛されたホテルとしても知られている。森瑤子の小説『ホテル・ストーリー』や、辻仁成の小説を原作とする中山美穂主演の映画『サヨナライツカ』の舞台として描かれたことでも有名だ。

「マンダリン オリエンタル バンコク」を象徴する吹き抜けのロビー。鳥籠を模したシャンデリアが目を引く。左にある曲線が美しいオブジェは、150周年を記念して制作されたもの。年に数回、新しいデザインに変えるという。

客室数は331室、そのうち60室がスイートルームとなっている。開業150周年に向けて改装が進められ、ガーデンウィングの客室も装いを一新した。

7月1日にオープンした「チャオ プラヤ ルーム」と「チャオ プラヤ スイート」は、白を基調としたコロニアル調のインテリアが印象的だ。スイートにはリビングルーム、テラス、ウォークインクローゼット、そして大きなバスタブとシャワーブースがある。

2026年7月に完成したばかりの「チャオ プラヤ スイート」のベッドルーム。窓からはチャオプラヤー川と対岸のビル群を眺めることができる。
客室のドアから数段の階段を降りた先にある「チャオ プラヤ スイート」のリビングルーム。テーブルを囲むソファに加え、テレビの前にもソファがある。

名門スパと、日本人女性シェフが腕を振るう二つ星フレンチ

「オリエンタル スパ」は、ホテルのメイン棟から古風な木造船でチャオプラヤー川を渡った対岸にある。

世界各国からトップセレブが訪れることで知られ、過去の取材時には日本の有名女優を見かけたことも。スパのスイートルームに、スパ・キュイジーヌのランチを挟みながら1日かけて受ける優雅なトリートメントメニューがあるのも、セレブを迎えるこのスパならではだ。

チャオプラヤー川の対岸に佇む「オリエンタル スパ」。バンコクで最初の本格的スパとして知られ、熟練のセラピストによるトリートメントを求めて世界中からゲストが訪れる。

ホテル内には12軒のレストラン、ラウンジ、バーが揃う。タイ料理をはじめ、フレンチ、イタリアン、広東・潮汕料理のほか、タイ舞踏ショーが楽しめる空間や川沿いのオープンエアの席など多彩だ。

フレンチ「ル・ノルマンディ」は開業150周年を機に、女性シェフとして世界最多のミシュランの星を獲得しているアンヌ=ソフィー・ピックを迎え、二つ星を獲得した。

厨房で中心となって腕を振るうのは、彼女のもとで14年以上研鑽を積んだ小林珠季シェフと、桑山裕子パティシエ。なんと、2人とも日本人女性だ!

どの料理も見た目が美しく、食べる前からわくわくが止まらない。シグネチャーディッシュ「レ・ベルランゴ」は、カマンベールチーズやトマト、サフラン、カモミールなどを包んだ小さな三角錐のパスタで、口に入れた瞬間にそれぞれの香りが花開く。香りにこだわっているピックシェフの真骨頂だ。

まるで芸術作品のような「ル・ノルマンディ」のアミューズ。タワーウィング最上階から望むチャオプラヤー川と対岸の景色が、おいしい料理を引き立ててくれる。
ひとくち大の三角錐のパスタが並ぶ、アンヌ=ソフィー・ピックシェフのスペシャリテ「レ・ベルランゴ」。テーブルでパスタにソースをかけて仕上げてくれる。

マンダリン オリエンタル バンコク

https://www.mandarinoriental.com/ja/bangkok

5年余りにわたる再建工事を経て甦った老舗ホテル「デュシタニ・バンコク」

ルンピニ公園の緑越しに臨む39階建ての「デュシタニ・バンコク」(一番左の青いビル)。

1970年の開業当時、タイで一番の高さを誇り、バンコクのランドマークだった「デュシタニ・バンコク」。1949年に自身初のホテル「プリンセス・ホテル」を開業した創業者チャナット・ピヤウイ女史が、国際水準のサービスにタイらしさを融合させ、その集大成として築き上げた、タイを代表する名門ホテルだ。

半世紀にわたり愛されてきたこの名門ホテルは、5年余りの歳月をかけ、総事業費460億バーツ(約2,235億円)を投じ、複合開発「デュシット・セントラル・パーク」の中核として2024年9月に生まれ変わった。ホテル棟、レジデンス棟、オフィス棟で構成され、この3棟のビルをつなぐ低層の商業施設の屋上庭園は、風水にもとづいて氣が整えられているという。

5階にあるインフィニティプールからの眺めも抜群。プールサイドには大きなサイズのデイベッドが並び、午後のひとときをゆったりと過ごせる。
最上階にある「スパイア ルーフトップ バー」。ルンピニ公園越しに、きらめくバンコクの街を一望できる。

客室は全257室。建て替え前の517室から数を減らし、その分、1室ごとの専有面積を確保した。最も小さな客室でも50平方メートルという贅沢な造りだ。

ホテルの目の前には、バンコク屈指の広さを誇るルンピニ公園が広がる。香港を代表するデザイナー、アンドレ・フーが手がけた客室は、このロケーションを最大限に生かした設えが特徴だ。全客室が公園に面し、公園側はほぼ全面ガラス張り。街の中心とは思えないほどの景色が望め、バスルームからもベッドルーム越しに窓の外を眺められる。

ルンピニ公園側の壁は全面ガラス張り。窓側のデイベッドに横たわると、まるで空を飛んでいるかのような感覚に陥る。

音と光の瞑想、タイ伝統の施術で心身を整える

ホテル内のウェルネス施設「デバラナ・ ウェルネス」は、単なるスパにとどまらず、タイの伝統的な施術や仏教の思想を取り入れ、心身の健やかさをサポートする場所だ。「デバラナ」とは、古代サンスクリット語で「天国の庭園」という意味する。

ホテルの再開業に伴い生まれ変わった「デバラナ・ウェルネス」では、以前にも増して多彩なメニューが用意されている。なかでもぜひ体験してほしいのが、音と光を使った瞑想空間「アナッタ・ドーム(無我のドーム)」で行われるシンギングボウル。

ガラス製のボウルが奏でる共鳴音が身体の芯まで響き、独自の照明システムが深い瞑想へと誘う。撮影のために数分間鳴らしてもらっただけでも、全身の血流が巡ったように感じたほどだ。

「デバラナ・ウェルネス」のアナッタ・ドーム。光とシンギングボウルの響きで深い瞑想へ誘う、サウンドヒーリング専用のドーム型ルームだ。

また、トリートメントメニューのひとつ「サイアミーズ・ ヘリテージ・マッサージ」では、タイ北部に伝わる木槌療法「トークセン」を取り入れたトリートメントも体験できる。木製の道具で経絡(セン)をリズミカルに叩き、気の流れを整えていく伝統的な施術だ。

「サイアミーズ・ ヘリテージ・マッサージ」で行われる「トークセン」の施術。

デュシタニ・バンコク

https://www.dusit.com/dusitthani-bangkok/ja/

2025年4月開業、タイで2軒目のアマン「アマン ナイラート バンコク」

36階建ての建物内に、52室の客室とホテル施設、34戸のレジデンスを有する「アマン ナイラート バンコク」。設計は、「アマン ニューヨーク」「ジャヌ東京」も手がけたジャン=ミッシェル・ガシーだ。

世界20カ国に35軒(2026年7月現在)のホテルとリゾートを展開するアマン。その第1号となる「アマンプリ」が、タイ・プーケットで開業したのは1988年だ。開業直後に取材したが、ほかのリゾートとは明らかに違う高級感とプライベート感にあふれていた。

そのアマンが2025年4月、タイで2軒目となる「アマン ナイラート バンコク」を開業した。36階建てのホテルで、東京、ニューヨークに次ぐ3軒目の都市型アマンだ。

ロビーのある9階にはプールがあり、中央には吹き抜けが設けられている。そこには、ホテルのシンボルツリーである樹齢100年超えの本物のソンポンの巨木が顔を出している。

場所は、大使館が立ち並ぶ通りに面した、著名な実業家を輩出したナイラート家の私邸庭園「ナイラートパーク」の一角。エレベーターで9階のロビーに降り立つと、大きな木の枝のオブジェが出迎えてくれる。「アマン ナイラート バンコク」のシンボルツリーを模したアートだ。

客室はわずか52室で、そのすべてがスイート。最も小さい客室でも94平方メートルとバンコク屈指の専有面積を誇り、最上級の「アマン スイート」はフロア全体を占める贅沢な広さだ。都市型ながら、少ない客室数でプライベートなホスピタリティというアマンらしさは変わらない。

「コーナー スイート」は、ベッドルームとリビングルームがひと続きになった開放的な空間。大きなバスタブのあるバスルームも窓に面している。
3つのベッドルームを備え、1フロアすべてを占める「アマン スイート」のトリートメントルーム。水を湛えた階段状の噴水の先にはデイベッドが置かれ、客室内とは思えないプライベート空間が広がる。また、シネマルームも備えている。

圧巻のウェルネス空間と、バンコク初のバーニャトリートメント

アマン滞在中に外せないのはスパだ。「アマン ナイラート バンコク」には、3フロア1,500平方メートルもの広さの「アマン スパ&ウェルネスセンター」がある。都市型ホテルとは思えないスケールで、スパトリートメントから最新の美容医療やムエタイ(タイ式ボクシング)まで、さまざまなプログラムを楽しめる。

3フロア、1,500平方メートルを誇る「アマン スパ&ウェルネスセンター」のトリートメントルーム。

なかでも試してほしいのが、バンコク初のプライベートスパ「バーニャ スパハウス」でのトリートメント。バーニャとは、東欧やスカンジナビア式のサウナのことだ。

セラピストがオークや白樺、ユーカリの葉束を振って熱気を送りながら、肌をリズミカルに叩いていく。この葉束は「ヴェニク」と呼ばれ、抗菌や抗炎症などの薬効のほか、刺激を与えて角質を除去する効果が期待できるそう。最後は温冷交代浴で全身を整える。

バンコク初のプライベートスパ「バーニャ スパハウス」のトリートメント。東欧やスカンジナビア式のサウナで、オークや白樺の葉束(ヴェニク)で肌を叩き、温冷交代浴で全身を整える。

アマン ナイラート バンコク

https://www.aman.com/ja-jp/hotels/aman-nai-lert-bangkok

たかせ藍沙(たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航160回超・70カ国超、スパ取材300軒超、ホテル取材2000軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。主な著書に『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)、『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、『LOVE! ROSE 薔薇のチカラでもっとキレイになる!』(宝島社)。楽園写真家・三好和義氏の共著に『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』『青の楽園へ 地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに...』(ともにPHP研究所)がある。
X(旧Twitter) @aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha/
公式Facebook「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」
https://www.facebook.com/WRT.by.FirstClassFlight

文・撮影=たかせ藍沙

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