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良質な睡眠環境づくりで知っておきたい、部屋づくりのポイント

  • 2026.8.29

眠りに適した部屋をつくるなら、良質な睡眠に必要な条件を知る必要があります。睡眠分野のエキスパートのおふたりに、そのコツを教えてもらいました。

お話を伺った方々

坪田 聡

つぼた・さとる 日本睡眠学会所属医師、医学博士、つざわ津田病院副院長。1963年、福井県生まれ。睡眠障害がほかの病気の発症などに関係していることを知り、睡眠障害の治療を開始。その後、睡眠の質を向上させるため指導に努める。

ヨシダヨウコ

快眠コンシェルジュ。長年出版業界で活躍していたが、40代半ばに介護や仕事、人間関係で体調を崩し、睡眠の大切さを痛感。寝具店の娘としての幼少期の心地よい眠りを思い出し「睡眠の重要性」を再認識し睡眠改善の仕事を行っている。

いい睡眠環境づくりは、寝る時と起きている時の場所を分けるのが第一歩となります。

「部屋が複数ある場合は寝室と居室を分けてください。最も日当たりが悪い北西の部屋は、夏の寝室にぴったりです」(医師・坪田聡さん)

ワンルームの場合は、日中ベッドの上で過ごさないように気をつけて。

「これが常態化すると、ベッドに入ってもそこが寝る場所と認識できず、寝付きにくくなってしまうからです。部屋を分け、頭の中にベッド=寝る場所という刷り込みを確立させることが大切なのです」

ベッドの配置で重要なのは、エアコンの風が直撃しない場所かどうか。なぜなら冷気が直接当たると、必要以上に体を冷やしてしまうから。

「ちなみに冬はベッドを壁から少し離しておくと、外からの冷気が和らぎます」

寝る時は、静かさも大切。環境音が40dB程度になるのが理想で、これは静かな図書館内と同じくらいの静けさとなります。

「寝る時にリラックスするために音楽をかけるのもおすすめですが、30分後に切れるようタイマーのセットを忘れずに。家族やパートナーと同居している人は、物音で目が覚めてしまうこともあるので耳栓で対策するといいでしょう」

家具の配置などのポイントを押さえたら、睡眠の質向上に役立つグッズを揃え、さらに環境をよくしよう。快眠コンシェルジュのヨシダヨウコさんは、天然素材のパジャマや寝具を使うことで快適度が高まると語る。

「夏のおすすめは麻。通気性や吸水性がよく、さらっとした肌触りだからです。使ううちに肌に馴染んでいくのも魅力」

自分のライフスタイルに合った睡眠環境を充実させ、健やかな眠りを目指しましょう。

① 枕

高すぎず、低すぎず寝返りがうちやすいものを

人は寝ている間に10~30回は寝返りをうつため、スムーズに寝返りをうてることが快眠の鍵に。枕に頭を乗せて横向きに寝た時、顔の中心から胸、お腹にかけてが一直線になっていれば理想的な高さです。

② 照明

極力暗いほうがいいけど、豆電球までならOK

真っ暗闇が気にならない人は、極力暗くして。気になる人は豆電球までなら大丈夫。天井の照明よりは、足元に近い間接照明やコンセント型の小さなライトがベター。横になった時、光が目に入らないほうが安眠につながります。

③ パジャマ

夏でも長袖長ズボン! 吸水性や速乾性に着目

Tシャツや短パンで寝ている人は、寝ることを目的としたパジャマを着るだけで変わるはず。夏でもしっかり汗を吸ってくれる長袖長ズボンが理想。吸水性や速乾性が高く、柔軟性があって表面がなめらかな素材がいいでしょう。

④ 掛け布団・タオルケット

熱や湿気がこもらないよう通気性を重要視して

夏場の掛け布団やタオルケットは体と接する内側に熱や湿気がこもりがちに。そのため、通気性がよく、乾きやすい素材のものを選びましょう。また、寝返りのうちやすさも意識して、軽めのものがおすすめ。

⑤ マットレス

お尻や腰が沈み込まず体を支えるタイプが◎

安眠のためには、寝姿勢が安定していることと、寝返りがスムーズにできることという、矛盾した2つの条件が必要。体の部位によって硬さを変えている構造のマットレスで、腰からお尻を支えてくれるものだと安心。

⑥ 除湿機

日本の高温多湿な夏に強い味方!

湿度が高いと室温と体温の差が小さくなり、効率よく体温を下げられないため、寝苦しくなる。ベストの湿度は50~60%なので、除湿機を使うのもひとつの手。湿度は体感では分かりにくいので、湿度計があると目安になる。

⑦ エアコン

良質な睡眠のために、一晩中稼働を

良質な睡眠を実現するために最も重要なのは温度と湿度の管理。夏にパジャマを着た状態で快適に眠れるのは26~28℃。熱中症や脱水症予防のためにも、朝までエアコンを稼働し、この温度を保ちましょう。

⑧ カーテン

遮光カーテンで外の光をシャットアウト

寝室に明かりが入ると睡眠の妨げになるので、遮光カーテンを選ぼう。ただし、すっきり目覚めるには光が必要なので、起床時に窓辺で光を浴びるか、設定した時間にカーテンを開ける「自動カーテンオープナー」の活用もあり。

イラスト・iromizu 取材、文・𠮷川明子

anan 2508号(2026年8月19日発売)より

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