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「まだ大丈夫でしょ」と笑う親の横でヒヤリ…実家のブロック塀から“3.4m以上の間隔”を見つけたら要注意なワケ

  • 2026.9.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

2026年9月21日からは、秋の全国交通安全運動が始まり(30日まで)、通学路に目が向く時期です。人が歩く道の安全という点では、道路に面したブロック塀も注意したいところ。

シルバーウィーク中に実家に帰るご予定の方は、玄関に入る前に道路側へ回って塀を点検してみませんか。

外壁や屋根は気にしても、ブロック塀を点検の対象だと思っている人は、そう多くないかもしれません。塀は道路側へ倒れることがあり、そのとき被害を受けるのは家の中の人ではなく、塀の外を歩く人です。事故につながる前に、不具合がないか見ておきましょう。

見る場所は国が6つにまとめていて、うち5つは外観で確かめられます。およそ10分もあれば、ひととおり見られます。

「リフォームしたいだけなのに、塀も?」

注文住宅の営業マンをしていたころ、50代のご夫婦から増築の相談を受けました。敷地を見に行くと、道路に面したブロック塀が高く、控え壁(塀に直角に突き出して支える壁)が足りていません

ご相談は、家の増築だけ。ただ、増築のように着工前の建築確認申請が要る工事では、審査が建物だけでなく、その建物に付属する塀にも及ぶことがあります。

「控え壁の足りない塀は、是正を求められることがある」とお伝えしました。返ってきたのは「家をリフォームしたいだけなのに、塀も?」という驚きの声。たしかに、意外かもしれません。

塀が倒壊すると、歩行者を巻き込む事故につながるおそれがあります。そのため、建物に付属する塀は法律上は建築物として扱われ、建築基準法の規制を受けるのです。

見るべき場所は、国が6つにまとめている

塀の点検方法は、すでに国が公開しています。2018年の大阪府北部地震で塀の倒壊被害が出たあと、点検のチェックポイントをまとめました。

具体的な項目は、以下の6つです。

  • 高さは地盤から2.2m以下か
  • 厚さは10cm以上か(高さが2mを超えるなら15cm以上)
  • 高さ1.2mを超えるなら幅3.4m以下ごとに控え壁があるか
  • コンクリートの基礎があるか
  • 傾きやひび割れはないか
  • 鉄筋は入っているか、基礎の根入れ深さは十分か

6つ目の鉄筋や基礎の深さは、専門家に相談する項目です。

また、石積みやれんがの塀は基準が別で、塀の高さ自体の目安が「1.2m以下」になっています。なお、ひび割れや傾きは、敷地の内側にだけ出るとはかぎりません。道路側からも確認してはじめて、両面を見たことになります。

帰省中の10分でできる、塀の見方

久しぶりの帰省は、実家の周りに目を配る数少ない機会です。10分のチェックから始めてみませんか。

1. 道路側に立って、5つを順に見る

点検の際は、塀を押したり揺すったりせず、また傾いた塀の下や車の通り道に立たないことが大切です。

まず道路側に立ち、少し離れて傾きやひび割れがないかを見てみましょう。そのあと、高さ、厚さ、控え壁、基礎の順に確認します。外観で確かめられるのはここまでで、残る鉄筋と基礎の根入れ深さ(埋込深さ)は専門家に相談する項目です。

メジャーがなくても、諦める必要はありません。ブロックは1個の大きさが決まっていて、目地を含めて高さ約20cm、横幅約40cmが標準です。

段数を数えれば、6段で約1.2m、11段で約2.2m。控え壁のあいだにブロックが9個以上並んでいれば、間隔は3.4mを超えている見当になります。厚さは手のひらの幅と比べます。

目視で気になる箇所があれば、メジャーを用意して、正確に測定してみましょう。

2. 写真を撮って、親に2つ聞く

写真も、全体が分かる引きと、傷やひびが見える寄りの2枚を撮影しておきましょう。

あわせて親に「いつ建てたか」「誰の塀か」を聞きます。境界に立っている塀は隣家との共有になっていることがあるので、注意が必要です。

共有の塀は、撤去などの工事になると、原則として所有者全員の同意が必要です。撤去で自治体の補助金を使う場合も、所有者全員の同意書を求める自治体があります。

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気になる不具合があれば、写真を持って自治体の建築指導の窓口(名前は自治体によって違います)で相談してみましょう。なお、安全対策の補助が受けられる市区町村は、令和6年4月時点で全国の半数近くにのぼっています。

通学路に面した塀を対象に補助している自治体もありますので、窓口で聞いてみてください。

外から眺めることが、出発点になる

塀を直すと決めるのは、親をはじめとする持ち主です。しかし、毎日見ている塀の小さな傾きには気づきにくいもの。不具合を発見できるのは、たまに帰る子どものほうかもしれません。

次の帰省で、玄関に入る前に道路側から塀を眺めてみてください。その数分が、塀でリフォームが止まる事態や、思わぬ事故で実家が加害者の側に立つ事態を防ぐ出発点になります。

参考:
令和8年秋の全国交通安全運動推進要綱(内閣府)
建築物の既設の塀(ブロック塀や組積造の塀)の安全点検について(国土交通省 報道発表・平成30年6月21日)
ブロック塀等の点検のチェックポイント(国土交通省)
ブロック塀等の安全対策について(国土交通省)
ブロック塀等撤去助成(東京都町田市)
ブロック塀等の安全対策に対する補助制度の整備状況(都道府県別総括表)(国土交通省・令和6年4月1日現在)
ブロック塀の安全性確保にかかる地方公共団体の取組事例集(国土交通省)


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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