1. トップ
  2. 住まい
  3. 「もう乗っていないのよ!」実家の車庫に眠る78歳父の愛車→実は毎年かかっていた“思わぬ出費”にゾッ…

「もう乗っていないのよ!」実家の車庫に眠る78歳父の愛車→実は毎年かかっていた“思わぬ出費”にゾッ…

  • 2026.9.13
undefined
出典:PIXTA(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。実家へ久しぶりに帰省した際、親の暮らしの変化を感じる方は多いのではないでしょうか。

高齢になった親が運転する機会がなくなり、日常の足として使っていた乗用車が、そのまま車庫で眠っていることがあります。今回は、動かなくなった実家の車を手元に残しながら、年間にかかる維持費の発生を止める方法を選んだ事例を紹介します。

埃をかぶる11年目の乗用車と年に12万円の維持費

Fさん(48歳・会社員)の実家では、父(78歳)と母(75歳)が暮らしています。父は去年、体調を崩してから運転をやめました。今年のお盆にFさんが帰省すると、車庫の1,500ccの乗用車は埃をかぶり、タイヤの空気も抜けていました。車のことを尋ねると、母はこう話します。

「もう乗っていないのよ!買い物は近所の人に乗せてもらっているから」

手放す話は以前から出ていたものの、父が決めきれずにいました。11年目の車で、査定もつかないだろうと家族も思っていた状況です。Fさんが納税通知書と保険証券を並べると、自動車税が34,500円、任意保険が年4万円と判明します。

車検と重量税、自賠責保険料をならして年5万円となり、動かしていなくても年に12万円ほどが出ていました。

9月に申請した一時抹消登録と車庫に残せた愛車

車を手放さずに費用を止める方法として、一時抹消登録(車の使用を一時的にやめる手続き)があります。申請すると公道を走れなくなる代わりに、課税の対象から外れる仕組みです。申請には車検証とあわせて、前後のナンバープレートを車から外して返納する必要があります。

自動車税は、抹消登録をした月の翌月から月割りで計算され、すでに納めている分は還付の対象となります。手続きの案内は都道府県によって異なるため、Fさんは納税通知書の発行元に確認しました。

任意保険は解約のときに、中断証明書を発行してもらえます。等級と事故有係数適用期間(事故のあとに保険料が割り増しになる期間)を引き継ぐための書類です。

発行できる期間や条件は保険会社によって異なるため、Fさんは契約先に確かめました。家族で手続きを終えたのは9月です。車庫に残った車を眺めながら、父はFさんにこう話しました。

「また乗るかもしれないから、置いておきたかったんだ」

車は車庫に残ったまま、毎年の費用だけが止まりました。

実家の車を見直す書類の確認と一時抹消の選択肢

実家に帰省したとき、車が埃をかぶっていたりタイヤの空気が抜けていたりしたら、納税通知書と保険証券、車検証を並べて、年間にいくら費用がかかっているかを計算してみましょう。手放す踏ん切りがつかないときも、使用を一時的にやめる手続きを行えば、車を残したまま費用を止められます。

一時抹消登録をした車に再び乗るには、運輸支局で新規検査を受けて登録し直す「中古車新規登録」が必要です。車検を取り直すのと同じように自賠責保険料と重量税、検査の手数料を納め、車庫証明も改めて取ります。また、バッテリーは乗らなくても自然に放電し、タイヤの空気は抜け、エンジンオイルも時間の経過で劣化します。再び車に乗る際には、点検と整備の費用も見込んでおきましょう。

また一時抹消登録で止まるのは、自動車税や保険料といった毎年の費用だけで、車を残すのか手放すのかの答えは先送りになったままです。次の免許更新までといった区切りを決めて、親が運転を再開するのか、車を手放すのかを家族で話し合っておきましょう。

参考:
車の使用を一時中止するためには(国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト)
自動車税(東京都主税局)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ