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「思ってもみなかったわ…」実家の雨漏りを放置した75歳母→火災保険調査員から告げられた“宣告”

  • 2026.9.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。久しぶりに実家へ泊まると、家の汚れや傷みが目につくことがあります。

しかし、毎日そこで暮らしている親は、気にならなくなっていることが多いです。今回は、実家の天井の染みから屋根の雨漏りが見つかり、火災保険を請求したHさんの事例を紹介します。

築30年の実家で見つけた天井の染みと一昨年の台風でずれた瓦

会社員のHさん(47歳)の実家は、築30年の木造2階建てで、75歳になる母が一人で暮らしています。今年の7月、Hさんは母の通院に付き添うため実家に泊まりました。

和室で天井を見上げると、茶色い染みが広がっています。いつからあるのかとHさんが尋ねると、母が言いました。

「あの染み、たしか一昨年の台風からよ。そういえば、雨のたびに少しずつ大きくなっているね」

母は古い家だから仕方がないと思い、修理を頼んでいませんでした。Hさんが屋根の業者に見てもらうと、棟(屋根のてっぺんに並ぶ瓦の列)がずれ、瓦を固定している部分が崩れています。

業者によると、一昨年の台風の強い風で瓦が動き、そのすき間から雨が入り込んでいるとのことでした。

保険会社の調査で分かれた保険金の対象と30万円あまりの自己負担

Hさんは母が火災保険に入っている保険会社に電話をかけ、一昨年の台風の被害でも請求できるのかを尋ねました。業者の写真と見積書を送ると、電話口で担当者が説明します。

「請求できる期間は3年ですので、一昨年の台風なら間に合います。風で屋根が壊れて、そこから雨が入ったのなら風災の対象です。ただ、古くなって雨漏りしている部分は対象になりません」

後日、保険会社の調査員が屋根と室内を確認しました。屋根の棟の修理は台風による損害と認められ、保険金の対象になります。一方、天井板と壁の張り替えは、雨漏りを2年近くそのままにしたことで広がった傷みと判断され、対象になりませんでした。

修理費は全体で60万円ほどです。保険金でまかなえたのは30万円あまりで、残りはHさんと母が負担しました。保険金が下りると聞いた母が、Hさんに言います。

「保険で直せるなんて、思ってもみなかったわ」

一昨年のうちに屋根を直していれば、天井や壁の傷みは広がらずに済んだかもしれません。Hさんは、次からは気づいたタイミングで教えてほしいと伝えました。

実家の染みに気づいたときの保険会社への連絡の順序と3年の期限

実家の天井や壁に染みを見つけたら「いつからあるのか」「台風や大雨のあとに出たものか」を親に聞いてみてください。台風のあとから出た染みなら、火災保険で屋根の修理費が出る可能性があります。

保険会社の名前と連絡先は、保険証券や毎年届く契約内容の案内に書かれています。連絡は、修理の前に入れましょう。保険会社は壊れた状態を確認してから保険金を決めるため、証拠を残さずに先に直してしまうと、台風で壊れたことを示せなくなります。

業者に壊れた部分の写真を撮ってもらい、見積書と一緒に保険会社へ提出するための記録をしっかりと残してから修理に入るのが正しい順序です。保険金を請求できる期間は3年です。数年前の台風のあとから染みが出ているなら、期限が近づいているかもしれません。

起算日は保険商品や保険金の種類によって異なるため、早めに保険会社へ確認してください。

参考:損害保険Q&A 保険金の請求について(日本損害保険協会)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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