1. トップ
  2. 住まい
  3. 「クッ…ここでハンドルを…」隣人が変わった結果、駐車が一苦労に→さらに40代夫を狂わせた“予想外の誤算”

「クッ…ここでハンドルを…」隣人が変わった結果、駐車が一苦労に→さらに40代夫を狂わせた“予想外の誤算”

  • 2026.9.13
undefined
出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

戸建て住宅を購入するとき、駐車スペースの広さを確認する方は多いでしょう。

ただ、実際に車を停めるには、駐車スペースそのものの寸法だけでなく、道路からどのように進入し、どこでハンドルを切るのかまで確認する必要があります。

特に注意したいのが、塀やフェンスがなく、隣地との境界付近に空間があるケースです。何年も問題なく車を出し入れできていると、それが当たり前の環境だと思ってしまうことがあります。

今日は、隣地の所有者が変わったことをきっかけに、長年続けていた方法では自宅に車を停めにくくなってしまったAさんのエピソードをご紹介します。

「少し狭いけど、駐車はなんとかできそう」で購入

40代のAさんは、妻と子どもと暮らすため、戸建て住宅を購入しました。

自宅には車1台分の駐車スペースがありましたが、決して余裕のある広さではありません。それでも購入前に車を停めてみると、何度か切り返せば駐車できたといいます。

「少し狭いけど、これならなんとか停められそうだな」

隣地との境には境界プレート(敷地の境界位置を示す目印)があったものの、塀やフェンスはありませんでした。道路からバックで駐車する際には、切り返しの過程で隣地側の空間に車体の一部が入る形になっていました。

しかし、当時のAさんはそこまで意識していなかったそうです。

入居後も同じ方法で駐車を続け、特に問題になることもありませんでした。次第にAさんにとって、その停め方が当たり前になっていきます。

ところが数年後、隣地の状況が大きく変わることになりました。

隣家が売却され、境界にフェンスが設置

それから数年後、隣の住宅が売却され、所有者が変わりました。しばらくすると隣地で工事が始まり、境界に沿ってブロックとフェンスが設置されることに。

Aさんは、境界に沿ってフェンスが設置されていく工事の様子を見ながら、“ある不安”を感じていました。

「もしかしたら、今までみたいに駐車できなくなるかも…」

そして工事が終わったあと、いつものように車を停めようとすると、その不安は現実のものとなります。

「クッ…ここでハンドルを切れない…」

これまで切り返す際に車体の一部が入っていた場所にフェンスができたため、以前のように車を動かすことができません。何度も切り返せばなんとか駐車できるものの、以前より手間がかかるようになりました。

ここでAさんは初めて、これまで問題なく駐車できていたのは、自宅の敷地だけで切り返していたからではなく、隣地側の空間にも車体が入っていたからだと気付きました。

「今まで停められていたのに…」駐車方法を変えることに

Aさんは念のため隣地の所有者に事情を伝え、フェンスの位置について確認しました。しかし、ブロックやフェンスは境界を越えておらず、隣地の敷地内に設置されていました。

「そうですよね。こちらの駐車の都合ですもんね…」

Aさんも事情を理解し、それ以上対応を求めることはしなかったそうです。

これまでは境界に塀やフェンスがなかったため、結果的に隣地側の空間まで使って切り返すことができていただけでした。「今まで停められていた」という事実が、これからも同じように隣地を利用できる理由にはなりません。

その後、Aさんは自宅の敷地内だけで車を出し入れするようになりました。しかし、以前より切り返す回数が増え、妻も駐車するたびに苦労するようになったといいます。

さらに、予定していた車の買い替えにも影響が出ました。

「次はもう少し大きな車にしようと思っていたけど、この駐車場だと厳しいかもしれないな…」

これまでなら停められると思っていた車種も、自宅の敷地だけで出入りすることを考えると、選択肢から外さざるを得ません。長年当たり前だと思っていた駐車環境は、隣地の所有者が変わったことをきっかけに大きく変わってしまったのです。

駐車スペースと隣地の境界は購入前に確認する

戸建て住宅を購入する際は、駐車スペースの幅や奥行きだけでなく、隣地との境界がどこにあるのかを確認することが大切です。隣地に塀やフェンスがない場合、敷地同士がつながった広い空間のように見えることがあります。

しかし、境界を越えれば他人の土地です。塀などがないからといって自由に使えるわけではなく、所有者の承諾なく車の切り返しや通行に利用すれば、隣人とのトラブルにつながる可能性があります。

また、現在は隣地に何もなくても、その状態が将来も続くとは限りません。所有者や土地の利用方法が変われば、隣地の敷地内に建物や塀、フェンスなどが設置されることもあります。

購入前には境界標の位置を現地で確認し、測量図などの資料があれば照らし合わせながら、どこまでが購入する土地なのかを把握しておきましょう。そのうえで、道路からの進入や切り返しを含め、自分の敷地内で無理なく駐車できるかまで確認することが重要です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ