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「面倒だから断るよ」道路にはみ出た庭木の枝。数年後、一度断られた枝が切られた瞬間

  • 2026.8.28

費用はかからない、と伝えに行った玄関先

近所に、庭木の枝が道路まで大きく張り出している家がありました。私の車は車高があるため、その前を通るたびに枝が屋根へ当たりそうで、少し気を使います。

自治会でもその話が出るようになり、役員の方から「道路に出ている分だけでも、こちらで切りましょう」という案が出ました。作業の費用はかからないとのことでした。

私はその案内を持って、その家を訪ねました。

インターホンを押しても反応がなく、何度かノックすると、ようやく扉が少しだけ開きました。

事情を説明すると、返ってきたのは意外な言葉でした。

「面倒だから断るよ」

怒った様子ではありません。ただ、人に庭へ入ってもらうこと自体を負担に感じているようでした。

私はそれ以上すすめることはせず、その日は引き返しました。

それでも枝は少しずつ伸びていきます。夏を越すたびに道路へせり出す範囲が広がり、近くを通る車も避けるようになっていました。

そこで私は市役所へ相談しました。担当の方が現場を確認し、張り出している枝の様子を見て写真を撮っていきました。

「所有者の方へ、こちらからも対応をお願いしてみます」

その後、その家には市から文書で連絡が入ったようでした。

数年後、家の前に作業車が停まっていた

すぐに状況が変わったわけではありません。

それからも枝は残ったままで、市からの案内も一度きりではなかったようです。私も通るたびに枝の位置を気にしながら、時間だけが過ぎていきました。

最初に自治会から声をかけてから、数年ほど経ったころです。

ある朝、その家の前に見慣れない作業車が停まっていました。作業服の人たちが脚立を立て、道路側へ伸びた枝を次々と切っています。

誰がどのような経緯で作業を頼んだのかまでは分かりません。ただ、長く道路へ張り出していた枝が、ようやく短くなっていきました。

近くを通りかかった住民も、切られていく枝を見ながら言いました。

「これで通りやすくなりますね」

昼過ぎに車で同じ場所を通ると、それまで屋根を気にしながら走っていた道が、ずいぶん広く感じられました。

その家の人とは、その後も特に親しくなったわけではありません。顔を合わせれば、小さく会釈をするくらいです。

最初の申し出だけでは変わらなくても、困っていることを伝え、必要なところへ相談することで状況が動くこともあるのだと感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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