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「隣かも?」台風翌日に見つけた愛車の傷→しかし、40代女性が“犯人探し”を断念したワケ

  • 2026.9.12
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

台風が通過したあと、家の周りを確認した際、車に傷がついているのを発見したという経験を持つ人は少なくありません。強風によって物が飛ばされたり、看板や木の枝などが落下したりすると、駐車中の車が思わぬ被害を受けることもあります。

そんなとき気になるのが、「いったい何が飛んできたのか」「誰のものなのか」ということです。

もし車の近くに見覚えのない物が落ちていたら、「もしかすると隣の家から飛んできたのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、飛来物の出どころを特定するのは簡単ではありません。

「隣のプランターかも?」台風の翌日にMさんが見つけた愛車の傷

Mさん(40代・女性)は、台風が通過した翌日、駐車していた愛車を確認したところ、ボディに傷やへこみがあることに気づきました。周囲を確認すると、車の近くにはプランターが落ちています。どうやら強風で飛ばされてきたようですが、どこから来たものなのかは分かりません。

「もしかしたら隣の家のプランターかもしれない」

Mさんはそう思ったものの、隣家のものだと決まったわけではありません。前の家や少し離れた場所から飛んできた可能性も考えられます。誰のものなのかを確かめるために近所へ聞いて回ることもできますが、確証がないまま「このプランターの持ち主ですか?」と尋ねると、ご近所との関係が気まずくなる恐れもあります。さらに、このプランターが車を損傷させた原因だと断言することもできません。

結局、Mさんは飛来物の出どころを特定することはせず、自分の自動車保険に付帯していた車両保険を使って修理することにしました。

飛来物の持ち主が分からないと相手への請求は難しい

台風による車の損傷で難しいのが、「誰に損害賠償を求めればいいのか」という問題です。

たとえば、隣家のプランターが飛んできたと分かれば、「隣の家に弁償してもらえるのでは?」と考えるかもしれません。しかし、飛来物の所有者が分からなければ、そもそも損害賠償の請求相手を特定できません。さらに、所有者が分かったとしても、台風のような自然災害の場合、物が飛んできたという事実だけで、直ちに所有者の損害賠償責任が認められるとは限りません。

仮に、所有者が通常求められる管理をきちんと行っていたにもかかわらず、想定を超える強風によって飛ばされたのであれば、所有者に過失がなかったと判断される可能性もあります。

そのため、「隣の家から飛んできたことが分かったから必ず弁償してもらえる」とは限らない点には注意が必要です。

原因や相手が分からなくても車両保険が使える場合がある

このような自然災害による車の損傷に備える方法の一つが、車両保険です。

台風による強風で飛来物や落下物があり、車が損傷した場合、契約内容によっては車両保険の補償対象となります。

今回のMさんのように、飛んできた物の所有者や出どころを特定できないケースでも、自分の車両保険で修理できる可能性があります。ただし、車両保険には契約によって補償範囲や免責金額などの違いがあります。また、車両保険を使った場合には、事故の内容によって翌年度以降の等級に影響することもあります。

そのため、修理費用だけを見るのではなく、「車両保険を使った場合、保険料がどの程度変わるのか」まで確認したうえで、保険を使うかどうかを判断することが大切です。

台風が来る前に自動車保険で何が補償されるか確認を

台風による被害は、必ずしも相手がいる事故とは限りません。

強風で飛んできた物や倒木、落下物などによって車が損傷しても、その原因や所有者を特定できないことがあります。仮に相手が分かったとしても、自然災害による被害では、相手の賠償責任が認められるとは限りません。

だからこそ、台風シーズンを前に自分の自動車保険でどこまで備えられるのかを確認しておきたいところです。車両保険の有無だけでなく、どのような損害が補償されるのか、免責金額はいくらなのか、実際に車両保険を使った場合に翌年度の等級や保険料がどうなるのかも確認しておくと安心です。

「誰かが弁償してくれるだろう」と考えていても、自然災害では相手を特定できなかったり、賠償責任を問えなかったりするケースがあります。

台風による被害は、いつ、どこで起こるか分かりません。被害に遭ってから慌てるのではなく、台風シーズンを迎える前に、自分の車を守るための補償が十分か確認しておきたいものです。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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