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「道を譲ってくれた」直後…スーパーの出口で衝突事故を起こした20代男性を救った“ドラレコの映像”

  • 2026.9.11
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

秋になると、日が暮れる時間が少しずつ早くなります。そのため、仕事や買い物を終えて帰宅する時間帯と、周囲が暗くなり始める時間が重なりやすいにもかかわらず、夕方の運転では「まだ明るい」と錯覚してしまうことがあるのではないでしょうか。しかし、この時間帯に注意したいのが、ヘッドライトを点灯していない車です。周囲の車がライトを点灯して走行しているなかで、無灯火の車が近づいてくると、背景の景色に紛れてしまい、車両の存在に気付くのが遅れることがあります。

実際に、スーパーから公道へ出る際、無灯火で直進してきた車との接触事故を経験したRさん(20歳・男性)。事故後、相手から「自分は悪くない」と過失ゼロを主張されましたが、ドライブレコーダーの映像を確認すると、相手車両が無灯火で走行していたことが分かりました。

なぜ夕暮れ時は、無灯火の車を見落としやすくなるのでしょうか。

「道を譲ってくれた」その先に無灯火の車が

Rさんは、スーパーから公道へ出て右折レーンに入ろうとしていました。その際、道路を走っていた直進車が停車し、Rさんに道を譲ってくれたそうです。

Rさんは、譲ってくれた車の動きを確認したうえで右折レーンへ入ろうとしました。しかし、右側の直進車線(または隣の車線)には別の直進車が走行しており、Rさんの車と接触。お互いにケガはありませんでしたが、車が損傷しました。

Rさんによると、確認が十分ではなかった自分にも責任があると感じる一方、相手車両は無灯火で、停車して道を譲ってくれた車の陰に入るような形だったため、存在に気付くことができなかったといいます。

事故後、相手からは「自分は悪くない」と言われました。しかし、ドライブレコーダーの映像を確認すると、接触した車が無灯火で走行していたことが判明。さらに、周囲の車がライトを点灯しているなかで、その車だけが無灯火だったことも確認できました。

このように、夕暮れ時は車がいないのではなく、車がいるのに見つけにくいことがあります。特に、ほかの車がライトを点灯している状況では、無灯火の車は背景に紛れ、発見が遅れがちです。

「まだ明るいから」がライト点灯を遅らせる

夕暮れ時に無灯火で走行する車が見られる背景には、「まだ明るい」という感覚もあります。

日没前は、周囲が完全に暗くなっていないため、ドライバー自身は道路が見えていると感じやすいものです。しかし、自分から道路が見えることと、周囲から自分の車を見つけてもらいやすいことは同じではありません。

ヘッドライトには、前方を照らすだけでなく、車の存在を周囲に知らせる役割もあります。

内閣府の令和8年秋の全国交通安全運動でも、「夕暮れ時の早めのライト点灯」が自動車の全国重点の一つに掲げられています。

「まだライトを点けなくても大丈夫」と考えるのではなく、周囲が少し暗くなってきたと感じた段階で、早めの点灯を心がけましょう。自分の車を相手から発見してもらいやすくすることも、安全運転の一つです。

「道を譲ってくれたから大丈夫」が油断につながることも

Rさんは、スーパーから公道へ出て右折レーンに入ろうとした際、直進車が停車して道を譲ってくれたため、道路へ出られると判断しました。ところが、その先を走っていた別の直進車と接触しました。

この事故では、道を譲ってくれた車の陰に対するRさんの安全確認が不十分だったことから、Rさん側の過失が大きくなりました。

一方で、相手側の過失がゼロになったわけではありません。事故後、相手からは「自分は悪くない」と言われましたが、ドライブレコーダーの映像から、相手車両が無灯火で走行していたことが確認されました。

今回の事故では、Rさん側の過失が大きかった一方、相手車両が無灯火だったことで発見がさらに遅れたという事情もあり、双方の状況を踏まえて判断されることになりました。道を譲ってもらったときは、「これで安全」と思い込まず、落ち着いて周囲を確認することが大切です。

ドラレコの映像は有効な判断材料のひとつ

Rさんの事故では、事故直後に相手から「自分は悪くない」と言われました。しかし、双方の認識が食い違っていると、事故後の話し合いが難しくなることがあります。

そこで重要になるのが、ドライブレコーダーの映像です。

今回、映像を確認したところ、相手車両は周囲の車がヘッドライトを点灯しているなかで、無灯火の状態で走行していました。映像には、事故の瞬間だけでなく、その直前の道路状況が記録されていることがあります。

・相手車両がどの位置から走ってきたのか
・ヘッドライトが点灯していたのか
・周囲の車はライトを点灯していたのか
・自分の車がどのタイミングで道路へ出たのか
・事故直前に双方がどのような動きをしていたのか

こうした情報が映像から確認できれば、当事者の記憶や主張だけでは分からなかった状況を客観的に確認できます。

もちろん、ドライブレコーダーの映像だけで過失割合が決まるわけではありません。無灯火も過失割合を判断する際の一事情にすぎず、実際の過失割合は、道路の形状や双方の速度、進入状況、事故の位置など、具体的な状況を踏まえて個別に判断されます。

それでも、事故直後に双方の言い分が食い違ったとき、客観的な映像が残っていることは大きな意味を持ちます。

早めのライト点灯で事故を防ごう

夕暮れ時は、まだ明るく感じても、無灯火の車が背景に紛れて発見が遅れることがあります。

右左折する際や、道路へ出る際は、「道を譲ってくれたから大丈夫」と安心せず、その先から車が来ていないかまで確認することが大切です。また、自分が運転するときは「まだ明るいから」と考えず、早めにライトを点灯しましょう。

見えている車だけで判断せず、見えにくい車がいることも意識する。夕暮れ時は、もう一度周囲を確認することが事故防止につながります。

参考:令和8年秋の全国交通安全運動推進要綱(内閣府)


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。

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